【ライブレポート】「宮田麺児presents フリー麺ソン」
12/21(火)、よしもときってのつけ麺好きよって組織されている団体、フリー麺ソンによる、“つけ麺のことしか言わない”イベントが約2年ぶりに、ヨシモト∞ホール大阪で開催されました。
開演前。舞台には力強い筆跡の「麺」の書が置かれてあり、BGMはすべてつけ麺にまつわる替え歌ヒットソング。お客さんは始まる前から、目から耳から「麺」の洗礼を受けていたのでした。
そして定刻開演、まずはフリー麺ソンのメンバー、とろサーモン・村田が登場し、モストデンジャラストリオ・キバ、ガリガリガリクソンを呼び込んでからのリーダーであり、人気つけ麺店・宮田麺児プロデューサーである、シャンプーハット・てつじの名を。颯爽と現れたかと思うと挨拶もそこそこに、さっそく明日のつけ麺を真剣に語る「麺サミット」が始まったのでした。
まずは「今年のMVPのお店」について。こちらはメンバーそれぞれが、味から何から1番だと思ったつけ麺店を発表します。
まずはキバのMVP。
「大阪・寺田町の『角ふじ麺 ○寅 (まるとら)』ですね! めちゃくちゃうまい! 僕が麺をうまいか否か判断する基準は、麺が口の中で暴れるかどうかなんですよ。……ここのは麺が口の中で暴れ出します!!」と、鼻息荒く語るキバ。そんなキバに対し、「暴れるってなんやねん」と鋭く突っ込むてつじ。どうやら、飲み込んだ後の麺がまるでピンボールのように、のどや食道の壁面をはねてゆくのだそう。その食感についてはいまいち納得できていない様子のメンバーでしたが、やはり味については同意が多く、てつじもここで初めて食べたとき、東京で初めてつけ麺を食べたときと同じ衝撃が走ったんだそう。「とにかく麺のレベルが高い」(キバ)とのことでした。
次にガリガリガリクソンのMVP。
「奈良・大和郡山の『豚の骨』。まさに豚の骨を大釜でゆでてて、甲子園の広島代表校が応援で使うようなでっかいしゃもじでかき回してるんですよ。その豚の骨髄からできたスープがもう、ココアみたいな色をしてるんですよ!」。とにかくそれはコッテリだそうで、麺がスープの上に乗るほどだとか。そしてコッテリゆえに(?)、お店の前の自動販売機はすべて「黒ウーロン茶」だそう。そんなコッテリさがガリクソンにはたまらないとかでMVPに。
続いてとろサーモン・村田のMVP。
この秋から東京に拠点を移した村田。東京のつけ麺店はまだまだ開拓途上とのことで、「大阪・福島の『つけ麺 紋次郎』ですね」と大阪のお店をMVPに。ここは六厘舎(現在は閉店)とTETSUという東京の有名店がコラボしたお店で、麺も東京の製麺所、浅草開化楼ものもを使用しているとのこと。また、夜の20食限定「煮干そば」も美味しいとガリクソン。
そしてリーダー・てつじのMVP。
「大阪・千林大宮の『ついてる中山』ですね。ここは『かどや食堂』に長年、勤めていた中山さんがついに独立したお店で、麺は北海道のカネジン食品のものを使ってます。関西で唯一、カネジンの麺が食べられるお店なんですよ!」と力説。そしてスープはというと、「きっと、誰もがこういうスープでつけ麺を食べたいなって思いながら、誰も作れなかったものを出している」とのこと。どうやらスープの理想郷がそこにはあるようです。そしてまた、店内に張り出されている前向きな言葉も注目だとか。
と、地道に足で稼いだ膨大なつけ麺データの中からそれぞれのMVPを発表。お店の名前が出るたびに、メンバー全員が持っている情報を集めて、その素晴らしさを語ったのでした。
そして続いてのテーマが「今年ワーストのお店」。残念ながらこちらは、門外不出。ライブだからこそ聞けるきわどい話が飛び出していましたので、気になる方はぜひ次回、足をお運びください。
お次は「2010年のつめ麺・ラーメンニュース」。仕事先でi-PHONEアプリの制作会社社長と出会ったという村田。その社長に、新しいアプリの案はないかと相談を受けたそうで、頭に浮かんだのがこのフリー麺ソン。何か楽しいつけ麺ゲームはできないかと話を持ちかけていました。やがてどこからから"つけ麺アプリ”が発表されましたら、それはフリー麺ソンの功績です。お楽しみに……!
そして、先ほどの個別MVPの中から厳正なる審査のうえ、2010年のMVP店を発表!! と、の前に(ズコーー)、「てつじプロデュース店・宮田麺児の誕生秘話」のコーナーへ。今日、このイベントに足を運んだお客さんはもちろん、『宮田麺児』の味はご存知でしょうが、それでも思わず「ええ!?」と驚く裏話がたくさん飛び出しました。
そうしていよいよ、2010年のMVP店を発表!! のはずがまたまたその前に(ズコーーーー)、以前、テレビの企画で大失敗したという「利き麺企画」のリベンジが行われることに。こちらはてつじを筆頭にメンバーがよく知っている関西のつけ麺屋さんの中から8店舗の麺を厳選、それぞれどこのお店のものか当てるというもの。その形状、断面図、太さ、長さ、色、コシ、記憶などなどなど、様々な要素を総動員させてなんと! 8店舗、全店正解! 特にてつじの分析力、観察力はまさに神がかり的で、お店を当てるごとに会場からはどよめきが起こっていました。
そしてついに、イベントもエンディングに差し掛かり、2010年のMVP店を発表!! 今年のMVPは!!!とてつじの口から発表されたそのお店は「宮田麺児です!!」。と、なったのところで、会場奥から謎のクレーマーが登場。「八百長だ!」との猛抗議を受けて一時騒然。が、さすがはリーダー・てつじ、「みんな仲良く『つけ麺の歌』を歌って終わりましょう」と会場を円満にまとめ、つけ麺のすばらしさを説いた歌を歌い、その歌を聴きながらクレーマーも「文句を言いすぎた」と改心。みんなで感動的なフィナーレを迎えて無事、フリー麺ソンによる2010年の「麺サミット」は幕を閉じたのでした。
次回の開催日は未定ですが、かなりマニアックな麺情報が飛び出すので、ぜひご期待ください! ちなみにこのイベントは、半券を『宮田麺児』に持参すれば1杯無料というお土産付でもありました!