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2010年12月24日 (金)

【ライブレポート】「NON STYLE NON COIN LIVE」

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12月23日(木)、さいたまスーパーアリーナにて、NON STYLEによる『NON STYLE NON COIN LIVE』が行われました。

「S-1グランプリ2010」の優勝賞金1億円をすべてつぎ込み、日頃から応援してくださっているファンのみなさんへの感謝の気持ちを込めて、無料で開催されることになったこのイベント。フリーライブの会場としては芸人史上最大規模となるさいたまスーパーアリーナには1万2,100人ものお客さんが来場し、客席を埋め尽くしました。

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アリーナ中が熱気で包まれるなか、本番約10分前にステージに現れたのは、前説のキングコング!西野から「ギャラはひとボケ100円です」というルールを告げられた梶原は、テンポよくボケを繰り出し、“チャリーン!”という効果音と共に順調に100円&客席の爆笑を獲得していきます。さらに二人が「一番遠くから来た人ー?」と呼びかけると、なんと「アメリカのシアトルから来ました!」と答えるお客さんもいて、前説は大盛り上がり。しかし、最後にボケの数=ギャラが発表されると、なんと金額はたったの800円だったのでした。

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そしていよいよ、イベント本番開始。打ち上げ花火をモチーフにしたオープニングVTRが流れた後、けたたましい音と共にステージから火花があがり、NON STYLEが登場!大歓声で迎え入れられた二人は、あまりのお客さんの多さに興奮した様子で会場を見渡します。さっそく石田がお客さんを半分に分けて、石田チームと井上チームでコールアンドレスポス対決をしようと提案。「井上くんと言えば?」「生理的に無理ー!」の掛け声で一体感が生まれたところで、漫才新ネタ3連発からスタートしました!

モテる男の条件を自信満々に語り出す井上に対し、お客さんも声をそろえて「なんでやねん!」とツッコむネタや、コンビニでアルバイトをしたいという石田が店員役をやってみるが全くうまくいかないドタバタ漫才、そして漫才の最初に声をそろえて自己紹介したいという井上の願望を実演してみるという3本のネタで、早くもM-1チャンピオンの貫録を見せつけました。

続いて、VTRを挟んでコントへと転換。トイレを舞台に、AKB48を崇拝する殺し屋“ゴルゴ48”(石田)と、NON STYLEのマネージャー・帯川(井上)が1億円をめぐってやりとりをするこのネタでは、途中、石田の肩についているはずだった“う○こ”が落ちてしまったりとハプニングはあったものの、最後はきれいにオチが決まり会場から感嘆の声が上がっていました。

そしてここから、石田ふんする“蚊のモスキーニョ”が物語の中心となるコントが展開されます。3年間同棲してきた人間のカズ(井上)の血を吸い過ぎて、人間と同じ大きさになってしまったモスキーニョは、カズから「彼女と同棲するから出て行ってくれ」と言い渡されます。外の世界に飛びだしたモスキーニョは少年(井上)と出会うのですが、怖がられてしまうばかり。やけになったモスキーニョは「こうなったら人間の血を吸い尽くしてやるわ!」と、ステージを降りてお客さんの血を吸いに会場の後方まで猛ダッシュ! あちらこちらで「キャー!」という悲鳴が飛び交っていました。

続いてのVTRでは、モスキーニョとの出会いがトラウマになったと診断された井上少年に、医者から「笑うことが特効薬だよ」と、“NON STYLE BEST SELECTION”のDVDが手渡されます。このDVDのチャプター画面がそのままステージのバックスクリーンに映し出され、各時代のNON STYLEベストセレクション漫才が披露されました。“部首”“お化け屋敷”“もてる男”“野球”に続いて、M-1以来封印していた“ホラー”まで。テンポの良い二人の漫才で、会場中が爆笑に包まれました。

NON STYLEの本領が発揮されたところで、お待ちかね(?)のDay様こと Day of the legendが登場!エルビス・プレスリーのようなクールな衣装で現れたDay様(=井上)は、この日のために元JUDY AND MARYのTAKUYAさんに作曲してもらったという新曲「声をちからに…」を熱唱し、サビではなんと6メートルのフライングにも挑戦。さらに、ステージ清掃員のおばあちゃんにふんした石田も続けてフライングを成功させ、お笑いライブとは思えない壮大な演出でお客さんを魅了していました。

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大いに盛り上がったところで、最初の1億円をめぐる男たち、モスキーニョ、清掃員のおばあちゃんと続いてきたコントが、すべてつながっていたとわかるVTRが流れます。明転し、実験室のセットが置かれたステージ上では、井上ふんするズルムーケ博士が実験をしているところ。そこに、小さい蚊に戻りたいと願うモスキーニョが現れ…。はりめぐらされた伏線が次々に明らかになっていくにつれ、お客さんもどんどん二人の演技にのめり込んでいきます。最後のコントは、S-1優勝作品「Bar」を彷彿とさせるネタで、舞台雑用アルバイトの女子(石田)と、新人アルバイトの勘違い男・井上とのかみ合わない攻防を描き、井上のイキリぶりを全開にしていました。

そして、3時間半の公演のラストは、やはり漫才新ネタ!井上が舞台で倒れてしまった時のことをシミュレーションするネタ、そして“上京”をテーマにした漫才の2本でフィナーレを飾り、最後まで笑いが途切れることなく本編は終了。

エンディングトークで井上が「クリスマスイブ・イブでしたが、いい思い出作って頂けましたか?」と呼びかけると、会場からは大きな拍手が。石田は「次はお金を払うシステムでやってみたいですね」と、早くも次回への意欲を燃やしていました。

NON STYLEがはけたあと、ステージのスクリーンには1,000,000,00→0という表示が出され、それと共に小さなお札の紙吹雪が会場中に放たれました。この“お札の紙吹雪”は、すべてのコントがつながったオチを象徴するアイテム。大規模ながら細部まで練り込まれたこのライブのラストにふさわしい、粋な演出で『NON STYLE NON COIN LIVE』は幕を閉じました。

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