【ライブレポート】「R-1ぐらんぷり2013」大阪・準決勝
“ひとり話芸日本一”を決める「R-1ぐらんぷり2013」もいよいよ大詰め! 1月27日(日)、東京・大阪の2会場をライブ中継でつないでの準決勝が行われました。大阪会場のなんばグランド花月には厳しい予選を勝ち抜いた25組が集結。決勝進出を賭けて熱い戦いを繰り広げました。
大阪会場の司会は矢野・兵動 矢野と月亭八光。精鋭たちが揃う舞台にワクワクを抑えられない矢野は、しょっぱなからハイテンションでしゃべりまくり、八光から「ガサキ(パイセン語で尼崎の意味)の雰囲気が抜けない!」とダメ出しされるほど。また、今回も昨年に引き続き観客の皆さんも参加して決勝進出者を決める「お客様採点制度」を導入。全出場者のネタ終了後、ファイナリストにふさわしいと思う3名に投票し、その結果を審査員の採点に加味することになっています。そのため、ネタ時間3分(3分15秒を超えると証明が赤くなり強制終了)といったルールや投票方法などの説明も綿密に行われ、いよいよ本番のスタートです。
まずはラフォーレミュージアム六本木からの中継で、東京会場の15組が登場。ステージ後方のスクリーンに映し出されるネタの数々に、さっそく大きな笑いが起こります。そして舞台は大阪会場へ。八光が「今からが本番ですよ!」と呼びかければ、矢野も「負けちゃいられません!」と東京へ対抗心を燃やし、会場のボルテージも急上昇。まずは前半16組が、渾身のネタを競いました。
一番手の鬼頭真也(夜ふかしの会)は、お気に入りの本を斬新な手法で次々と紹介していき、大きな笑いを呼びます。夜の酒場で見かけるふとしたシーンを切り取り、独特の世界観で魅せたのは、2011大会のファイナリストでもあるナオユキ。元・海上自衛隊員という異色の芸人・雷ジャクソン高本は、海自の知られざる裏側を暴露して爆笑をさらいました。
三浦マイルドは出身地である広島にまつわるネタで勝負。薄毛の頭頂部から繰り出すギャグ「マイルドフラッシュ!」でおなじみの風貌も相まって、会場を大いに沸かせました。「♪なんのこっちゃね~ん」のフレーズがクセになる代走みつくには、「ここは休憩時間ですよ!」と豪語するなど破天荒なネタ運びで度肝を抜きます。
霜降り明星佐々木は、実は昨年の『オールザッツ漫才2012』若手芸人バトルで見事優勝した粗品。今年から念願のコンビを組み霜降り明星として漫才に挑戦中ですが、ここではいつものパジャマ姿でピン芸のトップを狙います。「勝手にオリコンCDランキング」と題して歌ネタを繰り出したのはマユリカ中谷。
ヒューマン中村は、普段、何気なく使っている言葉に隠された笑いのツボを次々と刺激。2年連続決勝進出の実力を見せつけました。
爆笑ネタはまだまだ続きます! 激しすぎるクセでブレイク中の岩橋良昌(プラスマイナス)は、ご存じ「ヘミングウェイ!」などのクセフレーズも交えつつ、歌ありしゃべくりありの息つく暇ない岩橋ワールドを展開しました。
「BKB!」のコール&レスポンスとショートコントで会場を盛り上げたバイク川崎バイク。元料理人だけあり、日本が誇るあの名物料理にまつわるネタをぶつけた和牛水田は、大河ドラマばりの壮大なストーリーで観客を歴史の世界へいざないます。
木魚を叩きながら読経スタイルでネタを展開したのは南野やじ。ガリガリガリクソンは「秘密のヘンケンSHOW」と題し、愛(?)に満ちた偏見の数々で爆笑を巻き起こしていました。おいでやす小田はDJのマネジャーに扮したひとり芝居で、持ち前の演技力を炸裂させます。続いての小森園ひろしは、野球部を舞台にしたコントを披露。うっかりミスに翻弄される監督の悲哀が笑いを誘います。
桂三度は“架空の言葉”をフィーチャーした創作落語で、会場の空気をガラリを変えてみせました。
ここから再び、舞台は東京会場へ。観客の皆さんは疲れも見せず、それぞれのネタをじっくり楽しみ、採点にも余念がありません。矢野と八光が前列のお客さんの採点用紙をチェックすると、独自の基準で点数を付けている人や、細かくメモを取っている人も。その熱心さに、ふたりは感心しきりでした。
いよいよ最終ブロック。大阪から9組が登場します。
山田スタジアムは、タイガースの選手たちのモノマネを満載した関西色あふれるネタで勝負。特徴をとらえた動きの数々に会場は大爆笑です。月亭太遊は、謎の伝統芸能にまつわる創作落語を披露。銀シャリ橋本のネタは、ズバリ“時短”がテーマ。漫才と同様、テンポのいいしゃべりで場をさらいました。
桜 稲垣早希は大好きなアニメの“決めゼリフ”をテーマに展開。フリップを次々めくり、超ハイスピードでボケまくる藤崎マーケットトキは、パワー全開で観客を巻き込んでいきます。いなだなおきの「ブサイクあるある」あふれるネタは、ブサイクランキングでも躍進を続ける注目株(?)ならではの世界でした。
土肥ポン太は、キャラクターもシチュエーションもまさに「大阪!」なポン太ワールドを炸裂させます。
絵描き歌のはずがだんだんレールを外れ、まさかの結末で驚かせた野性爆弾川島。強制終了の照明と爆発音を逆利用したネタ運びは、まさに真骨頂です。トリを飾ったのは昨年もファイナリストとなったヤナギブソン。ひとつの円グラフから広がるひねりの効いたコントに、大きな笑いが起こっていました。
最後まで目が離せない戦いとなった「R-1ぐらんぷり2013」準決勝。決勝戦は2月12日(火)19:00~、関西テレビ・フジテレビ系列で生放送! 決勝進出者は近日発表される予定です。前回王者・COWCOW多田に続いて11代目王者に輝き、500万円を獲得するのは誰なのか? 皆さん、どうぞご期待ください!
東洋水産PRESENTS R-1ぐらんぷり2013
【決勝】
2月12日(火)関西テレビ・フジテレビ系列全国ネットにて生放送
■「東洋水産PRESENTS R-1ぐらんぷり2013」公式ホームページ
http://www.r-1gp.com