林家染丸が4月7日に「紫綬褒章受章記念『染丸の会』」開催
落語家・林家染丸が、今年4月7日(日)に大阪のザ・フェニックスホールで「紫綬褒章受章記念『染丸の会』」を開催することが決定しました!
2012年11月、学術や研究、芸術、スポーツなどの分野で活躍した人たちに贈られる「紫綬褒章」を受賞した林家染丸。大変おめでたい受賞の喜びのつかの間、脳こうそくが再発してしまい、皆様には大変ご心配をおかけしました。現在、体調も順調に回復して安定しており、このたび「紫綬褒章受章記念『染丸の会』」の開催の運びとなり、2月26日(火)に開催発表会見が行われました。
まずは、林家染丸からのご挨拶です。「(受賞の)記者会見の日に倒れてしまい、ものがあまり言えなくなって、急きょ会見が中止となり、大変にご迷惑をおかけしました」としながら、最近の体調を「やっとこんだけしゃべれるようになりました。今は落語をやるときは、先にお客さんにおことわりして、『いわば六代目(笑福亭)松鶴師匠のような、ああいう口調でやらせてもらいます』と言うてからやります。これが案外ウケるんです(笑)。師匠方の名前を使って誠に申し訳ないんですが、松鶴師匠にはご存命のときにかわいがってもらいましたし、そういうところに甘えて使わせてもらってます。松鶴師匠は、紫綬褒章受章についても先輩ですしね」と語り、さらに「この病気は毎日、状態が変わります。寒いときはあきまへんな。でも、ずっと喋ってると、どんどんよくなるね。ですから、お客さんの前でやるのが一番のリハビリ。反対に、家でずっと寝てたら悪くなる。だから、リハビリに協力するというような気持ちで応援していただけたらうれしいわけでございます。大変立派な賞をいただいて、どんだけがんばれるかわかりませんけど、皆さん方にちょっとでも受賞のご恩返しができるようにと思っております」と、意気込みを語りました。
筆頭弟子の林家染二は、「私たちの師匠が紫綬褒章を受章したことは、我々一門にとっても大変にうれしいことでした。4月7日に会をやらせていただくのは、師匠の本当の復活のときでございます」とうれしそうです。すでに今年1月、一門会でトリに上がった林家染丸。『二番煎じ』を披露した際、お客さんに大評判だったとふりかえり、「私どもも、これから師匠の傍で、指導していただきたいと思っています」と話しました。
続いて林家染弥も「生意気かもしれませんが、弟子として師匠の背中を押すのも務めかなと、このような会を開催する運びとなりました」と後押ししたことを語ります。「とにかく師匠の芸風は、陽気ではんなり、サービス精神旺盛というのが魅力ではないかと思います。落語と寄席囃子の紹介は長年取り組んできたことで、普通のお囃子じゃない、より掘り下げたお囃子を存分にお見せできるのではないかと思います。染丸一門のサービス精神に溢れる会を見ていただけたら幸いです」と意気込んでいました。
質疑応答では、「紫綬褒章受章記念『染丸の会』をまず初めに提案したのは、林家染二だった」という話から、「いつ、どのようなきっかけで会を開催しようと決めたのか」という質問が。染二は、「昨年、日常生活でお話していても師匠の体調がいいので、昨年のクリスマスぐらいに記念する会をやりたいと話しました。後世に名を残す、限られた人がもらえる賞なので、弟子から言うのもあれですけど、先ほど染弥が言ったように、背中を押したい、と。師匠が輝かないと、一門としてもさみしいですので、しっかりやらせていただきたい」と胸の内を語りました。
一方、林家染丸は「大きな賞なので、あまり下手なことはでけへん、となかなか決心がつかず、いつ頃できるかなという気持ちがあった」そう。しかし、弟子たちに背中を押されたことで、「こうなったら、やるだけのことはやろうという気持ちです」と語りました。
とはいえ、11月末の落語会では、二人羽織を披露し、さらに染弥との対談では「約20分間あったんですが、師匠が皇居に行った話を20分間全部使ってお喋りになりまして、『着実に回復しているから、これなら近日中に高座に上がっていただけるな』と思っていました」という確信があったとか。
その話を受けて、林家染丸は「出たら出たで、『お客さんを笑わせなあかん』という本能が沸いてまいりまして、どういう風にしたら笑わせられるかな、こうしたらええかなといろいろアイデアを考えました」と、年明けから月に2、3回のペースで舞台に上がっていたと話し、すでにやる気満々の様子。
また、「お客さんの前で話すことがリハビリに一番いいと言っていましたが、日ごろの体調管理で気を付けていることは?」という質問には、「週に1回、マッサージとリハビリ指導を受けています。先生から、食べ物はなるべく野菜を摂って、普段から歩いたり運動するように言われています。だから、最近はよく歩きます。南森町にある稽古場から、歩いて梅田や中之島まで行ったり。今は寒いから歩くのも大変やけど、身体動かすようにしてます。あとは水をよく飲んでるかな。でもそれは、健康な方の方が日頃からやっとかなあかん。予防のためにもね」と指南しました。
また、病床の頃をふり返り、「こうして落語ができる程度で収まったのは、神さん仏さんかわかりませんけど『しっかりやれよ』と言われているのかと。それはありがたいことなので、できるかぎりのことはやらないといけない」と語り、リハビリの最中は「歩けないし喋れなかったけど、少しずつ喋れるようになったときはうれしかった。まだやれるなという喜びを感じました」としみじみと語りました。
そして、さまざまな小屋があるなか、今回の会場にザ・フェニックスホールを選んだことについて、林家染二は「うちの師匠は寄席囃子の功績も高く評価していただいていることもあり、いろいろ考えた結果、クラシックの音楽専用ホールであるザ・フェニックスホールを選びました。観に来ていただいた皆様には、全身で寄席囃子を生で感じていただけると思います」と語りました。
林家染丸が、紫綬褒章受章と、これまでの感謝の気持ちを込めてお届けする「紫綬褒章受章記念『染丸の会』」。林家染丸の真骨頂である上方落語寄席囃子を体感できるこの会に、ぜひ足をお運びください!
■紫綬褒章受章記念『染丸の会』
4月7日(日) 13:00開場、14:00開演
林家染丸 染丸十八番の内より「辻占茶屋」
「寄席囃子春の賑」
林家染丸、染二、染雀、染左、愛染
三味線……はやしや律子、はやしや美紀
「太鼓腹」
林家染二
「兵庫船」
林家染雀
ご案内……林家染弥
特別出演
「お楽しみ」
桂春團治
場所:ザ・フェニックスホール
(大阪市北区西天満4-15-10 あいおいニッセイ同和損保フェニックスタワー内 ※梅田新道交差点東南角)
料金:S席(1階)3,800円、A席(2階)3,500円、B席(2階両サイド)3,000円
(※前売、当日同料金。全席指定)
チケット購入:
チケットよしもと【Pコード427・417】
電0570-041-489(自動応答)
電0570-041-356(オペレーター)
チケットぴあ【Pコード426・553】
電0570-02-9999(ぴあ店頭、サークルK・サンクス、セブン‐イレブン、@ぴあ pia.jp/t)
お問い合わせ:
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電06-6355-4659(林染会事務所)