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2013年6月10日 (月)

【ライブレポート】澤田隆治プロデュース~平成名人劇場 Wヤングの会「パワフルなネタオンパレード」

お笑いブームの火付け役となった1980年代の人気番組『花王名人劇場』を、なんばグランド花月の舞台によみがえらせるイベント「平成名人劇場」。当時の名プロデューサーである澤田隆治さんが仕掛人となり、三夜限りのスペシャル企画として開催されました。第二夜となる6月6日(木)は、Wヤングをフィーチャーしての「パワフルなネタオンパレード」。見て・笑って・元気になれる、まさに“パワフル”な芸人が大集合しました。

この日も冒頭、澤田さんが自ら企画の狙いや番組放送時の秘話を語り下ろすコーナーからスタート。開口一番「実はWヤングは(『花王名人劇場』に)1本も出ていないんです」と明かした澤田さん。1979年、関西を代表する漫才コンビといえばWヤング(当時は平川幸男と田中軍治のコンビ)で、東京の人気No.1コンビ、星セント・ルイスさんと共演させる「激突!漫才新幹線」という企画を温めていたそうです。ところが実現する前に中田が亡くなり、棚上げとなってしまいました。その後、Wヤングに代えて横山やすし・西川きよしを起用して大当たり。しかし、澤田さんの心にはずっと「もし、あのときWヤングが出ていたら?」との思いがあり、「それが今日やっと実現することになった。80歳まで生きていたおかげでこんな楽しいことができました」と喜びました。

まずはタイトル通り“パワフル”なネタが身上の4組が登場。トップを飾ったのは、もちろんWヤング。平川が72歳という年齢を明かすと、客席からはどよめきと拍手が。あこがれの仕事・俳優をテーマにした漫才で、相方・佐藤武志とともにステージ上をぐるぐると走り回るなど、パワー全開で笑わせました。

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続いては、リズムネタで人気の2700。挨拶代わりに『右ひじ左ひじ交互に見て』のさわりを披露して盛り上げた後は、おなじみの昔話『桃太郎』を、歌とリズムで“2700流”にアレンジした爆笑コントを披露します。

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プラスマイナスは、登場するなり岩橋が“クセ”を炸裂させて大騒ぎ。一方の兼光も負けじとモノマネを連発して対抗します。高校野球をテーマにしたネタでは、元・野球少年の岩橋がいいところを見せようとしますが、ことごとく兼光の芸達者ぶりに邪魔されてしまい……。

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4組目は、まるむし商店。6月にぴったりの結婚式をテーマにしたネタで、ふたりは入れ替わり立ち替わりボケまくり。なかなか進まない披露宴に、客席は爆笑の連続となりました。

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たっぷりとネタを堪能した後は、「平成名人トーク」と題し、澤田さんとWヤングのふたりが思い出話に花を咲かせます。スクリーンに次々と映し出される秘蔵写真に、観客はもちろんステージ上の3人も懐かしがったり大笑いしたり。常に「新しい漫才をやろう」と考えていた平川は、若き日にタップダンスを習得したことも! かつて吉本新喜劇で活躍していた佐藤は、座員たちで組んでいた草野球チームの集合写真も公開。さらには平川・中田時代のWヤングが得意としていた「洒落漫才」の秘蔵VTRや、平川がカラオケを24時間以上歌い続けてギネスに載った際の写真などが、知られざるエピソードとともに紹介されました。

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ここからはこの日だけの特別企画、佐藤と浅香あき恵による夫婦漫才と、平川と宇都宮まきによる師弟漫才です。まずは佐藤と浅香がステージへ。しょっぱなからテンション上がりまくりの浅香に佐藤が強烈なツッコミを入れていく、夫婦ならではのどつき漫才で爆笑をさらいました。一方、平川と宇都宮の漫才は、稽古の時間がなく正真正銘のぶっつけ本番! ネタ合わせも袖で少しやっただけとのことでしたが、息の合ったやりとりでしっかり笑いをとっていきます。しかし平川は、緊張したのかネタを飛ばしてしまう場面も。宇都宮がフォローしてようやく漫才が再開するという“師弟逆転”(?)現象も、観客に大ウケでした。

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イベントはいよいよラストスパート。再び“パワフル”ネタ自慢の漫才が連発されます。二葉由紀子・羽田たか志は、おなじみアコーディオンと歌による音曲漫才で観客のハートをがっちりつかみ、テレビ番組をテーマにしたネタで大いに笑わせました。

そして大トリは再び登場のWヤング! 先ほどのトークコーナーで触れた平川のタップダンスが飛び出したほか、特技の歌も交えて賑やかに。さらにVTRでも紹介された懐かしの「洒落漫才」を久しぶりに再現。息もつかせぬ洒落の応酬に、拍手と爆笑が巻き起こりました。

エンディング、「これだけパワフルな漫才を皆さんと楽しめるなんて幸せです」と締めくくった澤田さん。平川も大いに刺激を受けた様子で、「これからもいろんなものに挑戦してがんばります」と決意を新たにしていました。若手とベテランが入り乱れての、まさに熱いネタバトルとなった一夜は、こうして幕を閉じました。