京都府2代目住みます芸人 月亭太遊、宮津市長室にて一席
今年4月から、「京都府2代目住みます芸人」として、京都府内で活動中の月亭太遊が、7月19日から8月18日までの約1ヶ月間、日本三景・天橋立で知られる宮津市に住むことになりました。
宮津市に住んでいる間は、地域の方や観光客の方に笑いを通じて宮津市の良さを伝え、地域の盛り上げ活動に取り組むことになった太遊には「落語会や寄席をやってほしい」「お祭りやイベント盛り上げのためMCをしてほしい」といった依頼も現在市内にて募集しております。
この日は、7月からの居住にあたり、井上宮津市長への表敬訪問を行い、今回のプロジェクトの意気込みを語りました。
市長室内での表敬訪問は、いきなり市長からの提案で、持参したざぶとんをソファに敷いて正座でのスタートとなりました。
市長から意気込みを聞かれた太遊は「このように、ざぶとん敷いて、住みます芸人のタスキをつけて、浴衣を着て、いつでも落語します。あと、まだ29歳なので労働力としても役に立ちます。『冷蔵庫運んでください』など、なんでも言いので、どんどん“無茶ぶり”してください。」と軽快に答えました。
その「無茶ぶりをしてください」という太遊の言葉を受けて、いきなり井上市長からは「では、今ここで一席お願いします」と早速の注文。太遊いきなりのピンチも、ここは噺家らしくなぞかけで「天橋立とかけまして、細川忠興と解きます。その心はどちらも名勝(名将)です。」と戦国時代に宮津を治めた武将をサラっと入れ込んで、歴史好きの知識を披露します。
続けて「宮津のことを調べると、環境もさることながら、歴史の深いところなので」と、アピールするとさらに「いろんなところで勉強して、みなさんとコミュニケーションをとって、この1ヶ月が終わるころには、本とかで学んだ知識ではない、地元の方のお話を聞き、ひと月住んだことで得た感想をもとに宮津を題材にした新作落語を作ろうと思っています。」とプロジェクトの目標を発表しました。
それに応える形で市長からも、次々と提案が出てきます。「1ヶ月はあっと言う間だから、隙間がないように、毎日仕事を入れていかないといけないですね。とりあえず、毎朝、市役所の前に立って、来られる市民の方や職員さんに語りかけるとか、落語をするとか。職員の方に、明るく元気なるための研修をやって欲しい」など、どんどん「無茶ぶり」が出てきます。
一方太遊からも「宮津にいる間に、何か名刺とか肩書きのようなものをいただければ嬉しいのですが・・。」と突然の提案を市長にぶつけます。市長も「いいですね。今考えましょう。」ということで、今回のプロジェクトの精神から、決して上から目線にならないよう「【宮津市に住ませていただきます大使】ではいかがでしょうか。」と太遊が提案し、市長からは好感触をいただきました。
ともあれ、太遊の宮津での生活は「朝は市役所の前に立ち、日中は市内を散策しながら、何かお手伝いができることを探し、夜は落語会をやっていく」という毎日になりそうです。
話が進む中で「本業の落語家として子ども向けの落語のワークショップをやっていきたい。」「(市内のスペース)『四軒町ぴんと館』での落語会を積極的に行っていきたい」と構想を語る太遊に、再度市長から「やっぱり今ここで一席やって欲しいですね」と再度のリクエストがありました。すると、市長室のソファを即席の高座にして、上方落語「十徳」の一節を演じ始めた太遊、市長とのマンツーマンの約5分の「宮津初高座」を終えました。
「すばらしいですね。弟子入りしたいくらいだね。」と絶賛の市長からは「せっかくの機会なので、宮津の発展のためにいろんなことをお世話になりたい。」と期待たっぷりの言葉を太遊にかけました。
表敬訪問終了後、さっそく市役所前や近所の幼稚園で、市民や子供たちにアピールする太遊、今年の宮津は熱い夏になりそうです。