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2013年7月10日 (水)

夏の風物詩『桂文珍独演会』、さらに5夜連続の『桂文珍 読み語りの会』も開催

桂文珍が毎年8月8日に、なんばグランド花月で開催する『桂文珍独演会』が今年も決定し、発表記者会見が行われました。

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「今年は31回目になりますので、前座から聞いていただくというのは落語会としてはいいんですけど、気の短い、この暑苦しいときに前座の噺を聞いても…という思いがございまして、構成も変えて、いきなり超大型新人を出してみようということになりまして。大型新人で…桂珍幻彩(かつら ちんげんさい)というのが、わりとよく育ちましたので、これを出してみようと思います」と、キラ星のごとく現れた(!?)大型新人について語ります。「私の門下には今、48人の弟子がおりまして、今、センターを務めておりますのが珍幻彩でございます。この間までセンターやったのが、(桂)楽珍。これを博多に行かせまして…」と、某アイドルグループを彷彿とさせる展開に…。

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「48人の弟子のなかでがんばっている珍幻彩に『子ほめ』をやらせようと思っています」。桂文珍が絶大なる信用を寄せる桂珍幻彩、果たしてどのような人物なのか…?「『子ほめ』は前座噺ですけれど、この歳でやるのも恥ずかしいですから、桂珍幻彩という名前ならできるのではないかということで、珍幻彩はもしかしたら私かもしれませんが…」と桂珍幻彩が自分であることをタネ明かし。

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ゲストには浪曲師・国本武春さんを迎えることも発表しました。「以前からアプローチをしていたのですが、今回やっとスケジュールの調整が付きまして、一番お得意の浪曲『ザ・忠臣蔵』をやってもらおうと思っています。客席から『待ってました! よっ日本一!!』というようなかけ声が飛ぶのではないのかと思っております」とついに叶った共演に期待が膨らみます。  

気になる演題は、「けんげしゃ茶屋」、「蛸芝居」他を口演するとのこと。「『けんげしゃ茶屋』は元旦の噺ですけども、この催しは8月8日に固定化していますので、そうしてると夏の噺しかでけへん噺家になってしまいますので、申し訳ないですが冬の話も入れさせていただいた、とこういうことでございます」とのことです。    

また、8月12日(月)から16日(金)まで、千日前トリイホールで『桂文珍 読み語りの会 怪談 牡丹燈籠』を開催することも決定しています。「12日から5日間、三遊亭円朝師匠の『怪談 牡丹燈籠』を生で読み語りをしまして、明治の寄席の空気を楽しんでいただこうと思いまして。岩波書店さんから出ている『円朝全集』という、円朝師匠の最初に速記分で出たものを忠実に表現しているシリーズがありまして、それが実によくできていましてね」と本を手に解説。「後世の落語家は『御札はがし』とか、『栗橋宿』とか、簡単に言うと一番盛り上がりやすいところだけを残してあるんですけど、これは全編ですから、『なんでそんなことになってるんや』という因縁が全部わかるようになっています。それをいっぺん読んでみようと。私も、60歳の半ばにかかってくると、読むのが辛いんですけど、きっとそう思っている中高年の方が多いと思うので、聞きやすい状況を作って、同じ仕事をしている後輩として、先輩を尊敬し、大切にしながら『円朝師匠はどういう風に語っていたんだろう』という気分を味わってみようというわけです」と語りました。  

その後の質疑応答では、桂珍幻彩でやる「子ほめ」についての質問が。「うちの本物の弟子に稽古を付けているうちに、『違うやろお前、こうするねん』みたいなことをやってるうちに、『オレがやるわ』みたいな(笑)。前座噺ですから、『キャリアがあるのに今さら前座噺って』てお思いになるかもしれませんが、そんなことない。私どもの師匠である五代目の文枝が晩年にやっていた『時うどん』も、ものすごくおもしろかったんですよ。積み重ねた芸の上でやっている前座噺のおもしろみがあって。それをやってみようかな、と」と文珍。 「桂珍幻彩をやるときは、袴なども変えるのですか?」という質問には「何がええと思う?」と記者陣にアイデアを求めるひと幕も。 また、「桂文珍 読み語りの会『怪談 牡丹燈籠』」について尋ねられた際は「三味線とか太鼓など、寄席に使う楽器に絞り込んで、効果を出しながら読んでみようかなと思っています」とも。また、「初版の表現のままですから、言い回しが古かったりするところもあるんですが、あえてそのままやります。わからない言葉は、お帰りの際に難しい言葉だけ書いたものをお渡ししたほうがいいのかなとか、通しで見る方はいいんですけど、その日だけ来た人には難しいから、前回までのあらすじのようなものを説明するシーンがあってもいいのかな、とか」といろいろなアイデアが飛び出していました。 また、「けんげしゃ茶屋」について「お茶屋の噺なんですが、お茶屋で遊ぶのは大変な贅沢なんですけど、この歳になると、与えられたものは何をしてもおもしろくないんです。だから、自分でおもしろいことを作り出さないとしゃあない。それが、けんげしゃ茶屋の旦那ですわ。自分もそういう状況にだんだんなってきていて。あとの人生、どういう風に楽しんだらいいんだろう、と。若い芸者に店を持たせて自分の遊びをするなんて、ロマンじゃないですか(笑)。やってみたいなぁという憧れでやってみるという。でも今の現実の世界ではそんなことできませんやん。だから、おもしろいものを自分で見つけたい。『蛸芝居』も含めて、フィクションの世界では遊べたらおもしろいんちゃうかなと思ってね」と、のおもしろさを改めて語るひと幕も。 いまや夏の風物詩ともいえる『桂文珍独演会』も、今年で31回目。今回はどんなお楽しみがつめこまれているのでしょうか? そして「桂文珍 読み語りの会『怪談 牡丹燈籠』」ではどんな展開が? ぜひ文珍の世界を堪能してください!

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吉例 第三十一回 桂文珍独演会

日時:8月8日(木) 19:00開場/19:30開演

会場:なんばグランド花月

料金:前・当4500円(全席指定)

出演:桂文珍/桂楽珍 特別ゲスト=国本武春

五夜連続 全編通し 桂文珍 読み語りの会「怪談 牡丹燈籠」

日時:8月12日(月)、13日(火)、14日(水)、15日(木)、16日(金)

会場:千日前トリイホール(大阪市中央区千日前1-7-11 上方ビル4F)

料金:5日間通しチケット前売りのみ1万2000円、各日前・当3000円(整理番号付・自由席)

出演:桂文珍

お問い合わせ:チケットよしもとお問い合わせ専用ダイヤル 0570-036-912(10:00~19:00)

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