『よしもと1DAYアカデミー』でオリエンタルラジオが特別講義を開講!
8月11日(日)、株式会社吉本興業東京本部にて、『よしもと1DAYアカデミー2013「オリエンタルラジオ特別講義」』が開講されました。
「よしもと1DAYアカデミー2013」とは、弊社が運営する芸人&タレント養成所「吉本総合芸能学院(NSC)」と、スタッフ&クリエイター養成所「よしもとクリエイティブカレッジ(YCC)」による合同のワークショップ型セミナーのこと。
7月14日(日)に行なわれた第1回目の特別講師は、平成ノブシコブシが務めました。なお、第一部では、NSC・YCCそれぞれの特別編成したカリキュラムを体験しています。
ロシアンモンキー・川口に呼び込まれて、登場したオリエンタルラジオ。聴講生へ向かって、「僕らもNSC時代に、B&Bの島田洋七師匠の特別講義を受けました。いつかこういう講義がしたいと思っていたので、いろんなお話をさせていただければと思っています」(中田)「よろしくお願いします!」(藤森)と、まずは挨拶しました。
大学時代に知り合い、一緒にNSCへ入学した2人。中田は別の相方とインディーズでやっていたようで、「学園祭で漫才やったりしてたんですけど、相方はプロになる気がなくて解散しまして。で、バイト先で(藤森と)仲よくなってお笑いやりたいねっていうことになったんです」とのこと。藤森曰く、「お笑いをやるなら、よしもとでしょう。好きな芸人さんもいるし、よしもとでトップになればいけるだろう」と言い出したのは中田だったそうですが、「俺言いました?」と本人はすっかり忘れている様子でした。
藤森はほとんど知らなかったそうで、「藤森くん向けのツアーをやりました。ルミネの劇場へ観に行ったり、渋谷の若手が出ているシアターDに行ったりして、感想をまとめてもらってましたね」と、NSC入学前からかなり研究していた2人。「あっちゃんはここまで計画的に物事を考えられる男ですから。ネタを100本つくってからNSCに入ると言って、毎日パソコンで1〜2本のネタが送られていました。相方に恵まれていました!」(藤森)「準備万端で入学しましたよ」(中田)という2人の言葉に、川口は「すごいな。俺、いままでで100本のネタなんかつくってないで。相方がだらだらしてるからな」と感嘆します。
も、これには理由があったそう。「インディーズで芸人のまねごとをやっていたときに出ていたライブに、歳を取ったキワモノっぽい芸風の人がいて。生活ぶりも厳しいみたいでしたし、嫌な言い方ですけど、ああいうふうにはなりたくないと思ってたんです。で、インディーズの団体を辞めるときに、その人とご飯に行って、彼がNSC生だったことを知ったんです」と中田。その人は選抜クラスにも入るようなエリートながらも、挫折に挫折を重ねて、そこに至っていたというのです。
「その前までNSCに入ればなんとかなるだろうと思っていたんで、すごくショックで」と愕然とした中田に、その人は「もう一度お笑いをやるならば、覚えていてほしい。NSCとは学校というよりはオーディション期間だと。最初に輝くことができなければ、ずっとがんばらない」とアドバイスしてくれたそう。聞いていた川口は、「めっちゃいい人やんか!」と感激していました。
NSC入学後も徹底していたという中田。藤森が「同期なんか友だちでもないし、仲よくする必要もない。同期全員、皆殺しにすると言ってました(笑)」と話すと、聴講生からは笑いが漏れます。「だって、同期が500人くらいいて、5〜6年後に活躍してる人は5組……10人くらいですよね。結局490人は辞めるんだから、仲よくする意味あるんですか?とよく言ってました。“あいつもあいつも辞めるよ? 仲よくなってどうすんの?”って。嫌なヤツでしたよ〜〜!」と笑う中田に、藤森も「確かにね。僕が仲よかったヤツ、一人もいなくなりましたから」と返答。
ただ、同期からは学んだことも多かったそうで、「はんにゃやフルーツポンチとかを観て、あんな笑いの取り方があるんだと生でネタを観て勉強になりました。同期には感謝しています」と振り返りました。
彼らのブレイクのきっかけとなったのはおなじみの「武勇伝」ですが、中田が入学前に考えた100本の中に原案があったとか。当初は漫才ネタだったそうですが、NSCのネタ見せで披露すると講師から「うまくすれば、ものになるんじゃない?」と言われて改良を重ねて、夏くらいに完成させたそうです。
「過程がおもしろかったですよ。いま、こういうのが流行ってるから、最後に歌を入れてみようと思うんだって言ったり」と話す藤森に、川口から「企業(攻略)やん!」とツッコミが。「そうなんです。ベンチャービスネスだと思ってがんばってました」と笑いながら、「はっきり言うと、漫才だと長くかかるなと。関西弁のスピード感に勝てないとも言われたので、(武勇伝は)苦肉の策でした」と語る中田でした。
在学中に、“NSC生なら1回戦を突破すれば御の字”だと言われていたM-1グランプリの準決勝に進出。その後、卒業と当時にテレビ番組の出演が決まっているなど、順風満帆のスタートダッシュを切ったわけですが、「わけわかんない状況だった」と2人。藤森は楽観的に考えていたそうですが、中田は相当のストレスを抱えていたそうです。
その後、芸歴3年目で冠番組を持って、翌年には全番組が終了。レギュラー番組はなくなったけれど、少しは仕事があったようで、それを「パラシュート現象」と言い表すのは、中田。「一気に墜落するわけじゃなくて、規模が段々小さくなっていくんですよ」と説明します。その状況を「上昇していったスピードは速すぎて周りが見えなかったけど、落ちる景色はゆっくりだから、周りの景色が見えてきたんです」と、ポジティブ捉えていたという藤森。「勝手に僕らがひねくれてただけで、先輩たちもみんな優しいんだなということに気付いた。打ち合わせでたいして言うことも聞かなければ、スタッフさんもそりゃ嫌な気分になるだろうとか、相手の立場に立って物事を考えられるようになりました。この頃、次長課長の河本さんに声をかけてもらって。言ってもらった言葉で、一生ついていこうと思ったきっかけもありました」と冷静に語ります。
中田も同調しながら、「扱いが最初より下がっていったけど、それが当たり前なんだと気付きましたし、テレビがどうできているかもわかってきて、コツコツがんばっていこうと思えた。そうしたら、少しずつ誉められ出して、ようやく仕事をしてる実感が湧きました」と弁じました。
この日も「何度か天狗になっていた」と笑っていた藤森でしたが、「そうはいっても、厳しいことを考えてたんだろうと思っていた。でも、最近よくよく聞いたら、ホントに天狗だったらしくて驚きました(笑)」と中田。「ただ、俺のところに“漫才のツッコミを教えてください”って言ったこともあったで。覚えてないやろうけど」という川口に、「覚えてないですねぇ」と笑いながら答える藤森です。
再浮上のきっかけについて、中田は「数年後にチャラ男になるなんて思ってなかった」と話しながら、相方選びの難しさを説くのかと思いきや、「きれいな顔してるし、バイクで送ってもらえるから組んだところかあった」と爆弾発言。「え? バイク?」と驚く藤森に、「バイクで送ってもらえるのは大きかったんだよなぁ。でも、それくらいだったのに、意外とがんばるヤツなんだとか、いいところがどんどん見つかっていったんですよね」と称していました。
聴講生からの「自分のキャラクターに気付くきっかけは?」という質問が。プライベートでの絡みから、藤森のチャラさを面白いと思っていた中田でしたが、当時はどうやって世間に伝えればいいのかわからなかったそうです。藤森は藤森で、「『笑っていいとも!』の出番前に、必ずタモリさんに話しかけようと思って質問を考えていっていたんです。僕は真剣に受け答えていたつもりだったけど、タモリさんから“お前、チャラいなぁ”と言われて。それがきっかけで、本番中にも“こいつは軽薄だ”と言ってもらって広めてもらえた」とチャラ男ブレイクのきっかけを。普段の見えないところでの努力が実を結んだかたちだったようです。
これまでの話し振りを見ていた川口から「あっちゃんはだいぶ人間味が溢れてきた。最初の頃はロボットみたいやった。でも、結婚して、子どもも生まれて、表情とかがだいぶよくなった」と言われ、「嬉しい!」と素直に喜ぶ中田。
今後の目標としては、「テレビに出続けることと、自分らしい最高のパフォーマンスを見せること」と言いながらも、2人して「また35歳までには番組をやりたい」と意気込みを。また、聴講生に向けては、「後輩は1人も出て来てほしくないというのが、正直なところ。今日も調子こいていろいろと喋ったけど、この話を何年後かにされるかと思うと眠れないというか。数年後、ここから出て来た人に笑いを取られるのが恥ずかしいので反省会をしたい!」(中田)「一緒にお仕事ができるのを楽しみにしてます」(藤森)とエールを送りました。
囲み取材では、本日の講義を受けてレポーターから「お2人、仲がいいですね!」と話しかけられたオリラジ。「それぞれ、いちばん好きなところを教えてください」と言われると、「最近、パパ業をしているところが好きですね」(藤森)「いつも助けてくれてるし、相方が藤森くんでよかった」(中田)と照れながら答えます。
藤森の誕生日プレゼントとして、2人で写真館で撮影する約束をしているそうですが、未だ実現していないらしく「いい写真館あれば、教えてください!」と呼びかけていました。
●よしもと1DAYアカデミー2013
9月8日(日) 特別講師:ピース
10月20日(日) 特別講師:ハリセンボン
<開催場所>吉本興業株式会社東京本部
<募集定員>40名
<受講料>1500円(税込)
※注意事項を読まれた上で、NSC・YCC各校HPからお申し込みください
※応募者多数の場合、早急に募集を終了することがあります
http://ycc.yoshimoto.co.jp/
●吉本総合芸能学院(NSC)
http://www.yoshimoto.co.jp/nsc/
●よしもとクリエイティブカレッジ(YCC)
http://ycc-yoshimoto.laff.jp/
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