よしもとニュースセンター

2005年の東京に続き、2011年、大阪に開校した「よしもとNSCジュニア」では、「子役タレント」の育成はもちろん、お笑い色豊かな「こども芸人」の育成を行っています。そんな同校の魅力を実際に見て・感じてもらおうと、8月25日（日）、NSC大阪内のレッスンルームにて体験授業が開催されました。特別講師はなんと、吉本新喜劇の池乃めだか、すち子＆真也ことすっちーと松浦真也！　約60人の“未来の後輩たち”を前に、熱血＆爆笑指導を繰り広げました。

レッスンルームに座り、やや緊張した面持ちで授業のスタートを待つ子どもたち。まずは講師であるお笑い作家の大工富明さんが、「大阪と東京の文化の違い」から、身近な事例を交えつつ、吉本興業が大阪発の芸能事務所として成功した理由をわかりやすく解説。続いて『歌ネタ王決定戦2013』で準決勝まで勝ち進んだNSCジュニア生のコンビ・歌歌ちゃんが、先輩としてネタを披露しました。そしていよいよ、すっちーと松浦がレッスンルームに現れると、子どもたちから大きな歓声と拍手が上がります。

ご存じ「ナニワのギター借金取り」など、歌ネタの数々で場をさらった後は、ふたりが出席を取ることに。名前を呼ばれた子は立ち上がり、年齢や出身のほか、「吉本の芸人で誰が好き？」「将来は何になりたい？」といった質問に答えていきます。緊張してあまりしゃべれない子、好きな芸人は「みんな」と答えて「大人な回答やね！（笑）」とすっちーを感心させる子など、短い時間にもそれぞれの個性が浮かび上がりました。と、ここで大工さんが「NSCジュニアの特待生が来ているので……」。やって来たのは半ズボン姿の池乃めだか！　「お父さんがカナダ人でお母さんがイタリア人、だから僕、カナリアなの」と新喜劇でおなじみのギャグを演じ、子どもたちはもちろん見学する保護者の皆さんも大いに喜ばせました。

3人による授業がついにスタート、新喜劇のコケ方を伝授することに。まずは新喜劇を代表する４つのギャグをピックアップし、全員で発声練習を。さらに、ボケたい人とコケたい人に分かれて実践も行いました。子どもたちはみんな、やる気満々で次々と挙手！　ギャグには「もっと大きな声で！」など指導が入ったほか、コケ方についてもさまざまなパターンを実際にやって見せるなど、教える側も力が入ります。めだかは思わず「レベル高いなー！」と感心の声を上げ、「みんなそれだけ（新喜劇を）見てくれてるんやな」とうれしそうに話していました。

次は「発想力を磨きましょう」というテーマでモノボケに挑戦。ビニール傘やトレーナー、フラフープといったモノを使って、とにかく自由にボケていきます。子どもたちの発想はどれもユニークで、中にはミニコント仕立てのものもあるなど、見ている3人はタジタジに。いつしか芸人魂に火がついたのか、「例えば……」と言いながら自分たちもどんどんボケを繰り出していました。そんな白熱の授業はあっという間に終了。憧れの芸人たちと生で触れ合いながらのひとときに、子どもたちは最後まで瞳を輝かせていました。もしかするとこの中から、未来の新喜劇スターが誕生するかも!?

終了後、すっちーは「みんな物怖じしないですね。僕はちっちゃい頃、あんなふうに前に出れなかったので、すごいなあと。ああいう子らが入ってくると思うと怖いです！」と戦々恐々。「僕らは『こういう時は、こういことをせなアカン』というのがあるんですが、子どもたちにはそれがない。変に型にとらわれてたらアカンな、子どもの自由さを忘れたらアカンなと思いました」と、授業を通じて感じるものも多かった様子です。めだかは「例えば学校の休憩時間とかに、いろんな面白いことを言ったりやったりしてたら、いじめなんてなくなると思うんです。面白いことができる子は、いじめられないし、いじめる側にもならないですから」とコメント。これを受けてすっちーも「新喜劇はコンプレックスの塊。でも、それを指摘されても面白く返して笑いに変えているんです。そのことに子どもたちが気付いてくれたら、面白いこと言ってヒーローにもなれるんちゃうかな」。最後は「だから、プロを目指すのでなく『楽しいから』という理由で入学してもいい」「その中から『おっ！』という子が出てくれば」と声を揃えていました。



【池乃めだか】【すっちー】【松浦真也】