少年少女の「60分OL」
9月27日(金)、東京・ヨシモト∞ホールにて『少年少女の「60分OL」』が開催されました。
超若手の頃からコントに定評のある少年少女。彼女たちの代表的なコント「OLコント」は、『レッドカーペット』などのネタ番組でご覧になったことのある方も多いと思います。そんな十八番的コントを、60分間やってしまおうという超チャレンジ的イベントがこちら。1期先輩であるゆったり感・江崎の提案により、開催へと至ったそうです。
“坂口”“阿部ちゃん”と呼び合う仲良しOL2人組が主人公のコントですが、その設定は変わらぬまま、ストーリーは展開しています。
外回りから帰社した“阿部ちゃん”。終業時刻を過ぎているため、自宅へ帰ろうとしたものの、お茶組担当の“坂口”に呼び止められます。なんでも、時刻指定してある宅急便を待っているという“坂口”。「一人で待つのは嫌だ」と懇願され、“阿部ちゃん”も一緒に待つことに。
荷物の到着を待つ間、彼女たちは三色だんごを賭けてOLクイズを出し合ったり、休日を利用して出かけたドラマのロケ地巡りを振り返ったりするのですが、彼女たちのセレクトするネタ全てが独特!
「明日の土曜日も、ロケ地巡りに行こ」(阿部ちゃん)」「ダメ。スタジオパーク観たいから。明日のゲストは浅田美代子だよ」(坂口)など、そう来たか!と思わず唸ってしまう語彙やセンスのセレクトに、ついついニヤニヤしてしまうのです(ちなみに、坂口のTwitterによると、9月30日の『スタジオパークからこんにちは』のゲストは、本当に浅田美代子さんだったそうです!)。
天真爛漫に戯れていた2人ですが、荷物の到着と同時に、事態は思わぬ展開へ――。
ぬれぎぬを着せられ、刑務所に入れられてしまった“阿部ちゃん”を見舞うべく、現れた“坂口”。離ればなれになり、哀しさが漂う展開が続く……のかと思えば、ここでも2人の、特に“坂口”のおふざけぶりは変わらず。ガラスに見立てたビニールに顔を押し付けて笑わせようとする坂口に、阿部は表情を崩しながらもなんとか耐えるなど、舞台らしい遊びも光りました。
女子らしさはありつつも、ありがちな女子らしさに溺れない少年少女のコント。時には少年のような無邪気さも見せつつ、60分の中には興味を駆り立てる幅のある演技力や、不条理さが芯にありながらもベッタベタな展開をさらりと入れる構成力などが凝縮。彼女たちのコント力を、まざまざと見せつけられたあっという間の60分でした。
エンディングに現れた2人は驚きながら、「あ、22時30分。60分ピッタリ!」とコメント。「つくったときは、45分しかなかったんだけどね」(坂口)「うん。だいぶ引っ張ったね」(阿部)と冷静に呟くなど相変わらずのローテンションではありますが、かなり楽しんだ様子です。
「次があるかはわかりませんが……」(阿部)「4年後に1回やるかもね」(坂口)と消極なコメントを残しつつイベントは終了しましたが、また近々観られることを願っています!
【少年少女】