よしもとニュースセンター

11月13日（水）、都内の神保町花月にて『青木さん家の奥さん』の初日を迎え、公演前にはゲネプロ（通し稽古）が関係者に公開されました。

※写真左より、かたつむり（中澤章吾、林大介）、市川月乃助さん、チョコレートプラネット（長田庄平、松尾駿）、嶋田修平（シマッシュレコード）

『青木さん家の奥さん』は、演劇界では有名な作品ですが、今回はかたつむり、チョコレートプラネットという神保町花月ではお馴染みの２組に加え、歌舞伎界から市川月乃助さんが特別出演し、異色のコラボでも注目を集めています。
さらには、原作をフォーマットにしながらも、設定と役柄以外はアドリブとなるエチュード芝居が大半という実験的な側面も。

ゲネプロでは、酒屋の倉庫らしき場所で、その従業員たちがお得意先の“青木さん”に想いを馳せながら、エチュードを展開。
どこまでが台本かわからないシーンもありましたが、明らかにアドリブやムチャぶりとわかるシーンがあり、共演者が吹き出すのを我慢している様子も笑いを誘っていました。

直後に開かれた囲み取材では、「みんな率直に思ったのが、今日、あともう１回やるんだっていう（笑）。ほぼエチュードのお芝居なんですけど、台本通りじゃなくて、こっちで考えてやってるんで、楽なのかなって思ったんですよ、最初は。逆にしんどい」（チョコレートプラネット・長田）と、予想以上の疲労に襲われている面々。

全員がほぼ出ずっぱりで、休憩する間もないため、「（セットの中に）水が置いてあって、水なんか飲まねえよって思ったんですけど、後半、喉カラカラ。誰が一番先に飲むかっていう探りあいね（笑）」（かたつむり・林）と語れば、一番最初に水を飲んだ市川月乃助さんが「僕が飲まないと、みんないかないかなと思いまして、先陣切らせていただきましたよ（笑）」とそれぞれ振り返ります。

芸人陣にとって、初めて歌舞伎役者と共演するため、緊張もあったようですが、ゲネプロでは遠慮もなく、「初めて頭を叩いちゃったんですけど」とかたつむりの中澤が言うと、「全然、いっちゃってください」と寛大な月乃助さん。

また、“月兄（つきにい）”と慕うチョコレートプラネット・松尾は、「この前、一緒にお酒を飲んだら、聞いてもないようなこと、いっぱいしゃべって、こんなしゃべってくれんの？（笑）ここじゃ言えないですけど」といった逸話を出し、「今（記者が）思ってる２個上ですよ！」と林も同調。

そんな会話に爆笑していた月乃助さんは、「プライベートはいじられたりだとか、ツッコまれたりするんですけど、こんなにグレードの高いツッコまれ方とか、ボケてはないんですけど、いじられるっていうこの快感。一生、歌舞伎の世界にいては経験できないじゃないですか」と力説。
さらには「いつもお笑いを見てらっしゃるお客様にも見て欲しいですけど、うちのお客様にも」と、歌舞伎ファンにも呼びかけていました。

その一方で「『勧進帳』で僕は弁慶やってないですけど、他の役で１本やったような感覚」と本職で疲労度を伝え、その歌舞伎を少しだけ披露するシーンは、「毎日替えます」と予告。

エチュードゆえに、「（公演数の）７パターン楽しめる」（中澤）今回の公演ですが、林曰く「一個だけ変わらないところがあるんですよ。嶋田のギター」と、アコースティックギターの演奏のみの出演となるシマッシュレコード・嶋田の名前を挙げます。
囲み取材でも発言の機会を失っていた嶋田でしたが、「それはやっぱり日によって…」と言いかけると、「しゃべるな！」と林にツッコまれ、長田には「何か言いたいんだったら曲で主張して」と口を挟ませません。
狼狽する嶋田に一同爆笑のまま囲み取材は終了し、２時間後の本番に控えました。

『青木さん家の奥さん』
【原作】
内藤裕敬（南河内万歳一座）
【脚色、演出】
カニリカ
【出演】
かたつむり、チョコレートプラネット、シマッシュレコード・嶋田
特別出演：市川月乃助

【公演日程】
11/13(水)19時開演
11/14(木)19時開演
11/15(金)19時開演
11/16(土)15時開演
11/17(日)16時開演/19時開演
11/18(月)19時開演

【チケット】
前売：3,000円／当日：3,500円
Ｐコード　597-723

【かたつむり】【チョコレートプラネット】【シマッシュレコード】