又吉がパンサー向井を救った!? 『ピース又吉×オリラジ中田 出版記念トークショー』
12月7日(土)、都内にあるMARUZEN&ジュンク堂書店渋谷店にて、『ピース又吉×オリラジ中田 出版記念トークショー』が行われました。
11月27日に自伝的小説の処女作『芸人前夜』を上梓したオリエンタルラジオの中田敦彦が熱望し、今回、又吉直樹とのトークショーが実現。
整理券を手にした60名の観客から暖かい拍手を浴びながら登壇した2人は、「ずいぶん縦長なんですね。座りだと後ろの方、ラジオ感覚?」と中田が会場の形状をいじると、又吉が顔が見えるように「立っておきます?」と提案し、立ったままトークをすることとなります。
「一応、僕の方が5年ほど先輩なんですよ」と口火を切った又吉は、オリラジの初舞台のMCをピースが務めたことを述懐。
NSC東京の9期生vs10期生という構図で、初舞台の10期が実力の無さを思い知らされるというライブながら、オオカミ少年と対戦したオリラジは「カウンターで勝ってしまった(笑)」(中田)とか。
中田の著書『芸人前夜』について話題が移ると、「めちゃくちゃ面白い」「簡単じゃないけど読みやすい」と又吉が絶賛し、読み進めていくうちに“活字ハイ”に陥ったそうです。
又吉が何度読んでも面白いという箇所は、中田が藤森と一緒にNSCの面接へ行った際、事前に1分間のネタを用意し、それを新選組に例えた件とのこと。
「めっちゃおもろい(笑)」と笑う又吉ですが、当の中田は「笑えるシーンだと思って書いてないですよ(笑)」と答えるも、又吉は念を押すように「もっと性格の悪さを出しても、めっちゃおもろい」とアドバイスします。
一方、8月に出版した又吉の著書『東京百景』について、中田は笑ったり、泣いたり、ほっこりしたりと、「こんな球種も投げるんだ」と感心しながら読みふけて、恋愛エピソードなどを例に、感情を露わにする又吉が垣間見えたそうです。
しかも中田は、又吉の引越歴をまとめていたそうで、又吉本人からひと通り聞き終えると「整理出来ました」とすっかり勉強家の顔に。
そこから、住む街の話となり、中田は支持を集めるために下町に引っ越そうと計画するも、奥さんに「下町で育ってないでしょ」と止められた逸話も披露しました。
この日、一番話題に上がったのはパンサーの向井慧。現在、ジューシーズの児玉とともに又吉と同居生活をしている向井ですが、以前は中田がかわいがったそうで、「向井、間違ってない。お前が選んだ先輩は素敵な先輩だ。でも悔しい気持ちがあった」として、向井を失った“向井ロス”に襲われたと告白。
また、9月22日行われた又吉と向井とのトークイベントのライブレポ(http://news.yoshimoto.co.jp/2013/09/post-68f6.html)を読んだという中田。
その中で、又吉は向井に対して、「『人間失格』の(主人公である)大庭葉蔵が入ってきた」と表して興味を抱いたそうですが、中田は「向井は爽やかでイケメンであるがために、そこが悩みだと思うんですよ」「僕はそれが言えなかったんですよ。“向井、かわいい”しか。だから、向井は俺の前でかわいい向井を演じなければいけなかったんです」「だけど、又吉さんの前では、むき出しの向井でいられるんですよ」「又吉さんの審美眼にかなったっていうところの救済された」と力説し、自分が膝から崩れた落ちた様子を再現します。
他にも、お互いの相方についてやピースとオリラジが共演していた『鬼のワラ塾』、ファミレスで深夜から朝まで中田が又吉に大喜利について教わったこと、又吉が中田を三島由紀夫に見立てた話など、時間いっぱいまで濃厚なトークを展開。
イベント終了後はマスコミ向けに、フォトセッションと囲み取材が行われました。
「又吉さんに投げかけたいこといっぱいあったので、先輩に甘えさせてもらったなという感じで、最高の時間を過ごさせていただきました」と中田がイベントを振り返ると、それを聞いた又吉は「一番熱を持ってしゃべってたのが、向井を失ったところですね(笑)」と、ここでも名前に上がる向井。
処女作の反応を訊かれた中田は「嫁と相方も褒めてくれたんで、すごい面白いんじゃないかと(笑)。ツイッター上では、面白いというツイートを僕が狂気的なまでにリツイートしてるんで」と言うと、スタッフからツイッターのHOTワードに上がったことが告げられ、「僕がHOTにしています(笑)」と笑いを誘います。
また、このタイミングでの初出版について中田は、「娘が今年生まれたので、一区切りというか、父親になるぞっていう覚悟を持って、若いころの自分を出そうというのがひとつ。もうひとつが、又吉さんとオードリーの若林さんが本を出したのが悔しかった。出したかったですね」と胸中を明かしました。
『芸人前夜』は、『東京百景』同様に『マンスリーよしもとPLUS』誌上での連載をまとめた書籍ですが、「誰も読んでないだろうっていうなめた気持ちで雑に書いてたんで、苦労はなかったです」「一冊にまとまるかどうかっていうところの瀬戸際で、編集の人にうまいこと、こう並べたら一冊っぽくなりますよって言われて、協力していただいて出来上がりました」とその経緯を説明する中田。
続いて、先日発表された「よしもとオシャレ芸人ランキング」で3年連続1位に輝き、殿堂入りした件について言及された又吉は「あれほど恥ずかしい1位はないというか(笑)。よしもとの(1位)ですよ、もちろんうれしいですけど、恥ずかしいというか」と照れまくり。
しかし、今日のファッションポイントを訊かれると、「靴……ジャケットですかね。ここ(7階)に上がってくる時も、おばさんに“おしゃれだね”って言われました」といった逸話も聞かせてくれました。
そして今回、吉本芸人、吉本興業にまつわる書籍、ムック『笑いと平和の百冊シリーズ』の宣伝部長に任命された又吉。
抽選で、又吉デザイン特製ブックカバーがプレゼントされますが、花と月が描かれ、「ちゃんと花月になってる」と、偶然、よしもとの劇場名にある“花月”が描かれたことをアピールしますが、取材陣の反応がなく、「ほ~、とはならなかったですね(笑)」と苦笑い。
そのブックカバーに書かれているフランス語について説明するも、やはり反応は薄く、「みなさん、ブックカバーが嫌いですか?(笑)」と問いかけ、ようやく爆笑が生まれ、それぞれ本のPRをしてイベント及び囲み取材は終了しました。
●著書情報
『東京百景』
著書:又吉直樹(ピース)
定価:1365円(税込)
仕様:四六変形判/280頁
発行:ヨシモトブックス
発売:ワニブックス
『芸人前夜』
著者:中田敦彦(オリエンタルラジオ)
定価:1365円(税込)
仕様:四六変並製/248頁
発行:ヨシモトブックス
発売:ワニブックス
●「笑いと平和の百冊シリーズ」
全国100書店・冬のフェア開催中
http://www.yoshimoto.co.jp/100th/books/
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