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2013年12月16日 (月)

DVD発売記念『キングオブコント2013』王者・かもめんたるインタビュー! グランジへエールも

9月23日に開催され、TBS系列で生放送された『キングオブコント2013』では、かもめんたるが王者に輝きましたが、あの爆笑&感動から3ヶ月弱――はやくもDVDが12月18日(水)にリリースされます。
総勢2988組の頂点に立ち、見事6代目キングとなったかもめんたるの2人に、当日の様子やその後の変化、そして崖っぷち芸人・グランジへのメッセージなどたっぷりお話を訊きました。

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(左:槙尾ユウスケ/右:岩崎う大)



――『キングオブコント20133』王者に輝いた直後は、仕事が殺到して“フワフワした感じ”と表現していましたが、2ヶ月以上経った今はいかがですか?

槙尾 さすがにフワフワはなくなってきましたね。
岩崎 僕らが見ていたバラエティに出させてもらうようになって、いつまでも浮かれていられない状態です。いろんな現場で現場で、「ああ、なんでもっと出来ないのかな」っていう日々が続いてて、『キングオブコント』決勝は、自信を思い出すために時々見ています。

――何度も見返してるんですね(笑)。では、決勝当日の様子を振り返って欲しいんですけど、TBSへ入る前に酸素カプセルへ行かれたとか。

岩崎 はい。これは準決勝、決勝、両日とも行ってますね。
槙尾 去年も行ったんです。
岩崎 去年からのジンクスで、槙尾が行きたがってまして。
槙尾 う大さんは認めないんですけど、酸素カプセル行くと、細胞が活性化されて、すごくいい状態で挑めるはずなんです。それと、去年酸素カプセルへ行って、僕ら的には最高のパフォーマンスが出来たので、ゲン担ぎに近いですよね。今年は僕らなりの最高のパフォーマンスができたら、優勝できるかもって思ってましたので、強引に連れていきました。
岩崎 別に強引っていうほどじゃないよ(笑)。確かにちょっと面倒くさいけど、僕が「えっ?」って言ったらテンション下げさせちゃうので、「おー、行こう。むしろ行きたかった」みたいな感じでした。
槙尾 僕はこういう取材のたびに、「そんな気持ちだったんだ」って思うんですよね(笑)。

――酸素カプセルの効果は実感が得られたんですか?

岩崎 よかったですよ。ただそれが『キングオブコント』決勝への高ぶりからのテンションなのか、酸素カプセルに入ったからなのかっていうところでいうと、わからないですね。

――プラシーボ効果もあったかもしれませんね。当日のリハーサルなどで覚えてることはありますか?

槙尾 (2本目のネタ『白い靴下』の小道具)靴下を替えたのって、当日でしたっけ?
岩崎 前日だね。
槙尾 あ、前日か。当日はリハないんですよね。前日のリハで、用意していた靴下を別のに替えたんですよね。
岩崎 モニターを通すと、用意した靴下が白く見えちゃって。微妙に白く見えない靴下にしたかったんですよね。
槙尾 画面を通してそれが伝わるとなると、「こういう色がいいんじゃないですか」って、衣装さんがたくさん用意してくれて、周りのスタッフさんとかいろいろお話させてもらって決めました。(MCをしていた)松本人志さんも靴下の色に触れてくださったのも印象的ですね。微妙に黄色い靴下でよかったなと思います。

――テレビで見てても、絶妙な黄色でしたよ。

槙尾 あとは、うしろシティが前日にネタ順を替えてたのに合わせて、僕らも前日にネタ順を替えたっていうのはありますね。僕らは1本目に『白い靴下』をやる予定だったんです。もう一方の『言葉売り』は、宝くじで6億円当てたおばちゃんのネタで、うしろシティも100億円の貯金がある男のネタでしたよね。あのネタを1本目にやるって聞いてたんで、100億円のあとに6億円を出すと、印象が薄くなるかもということで、離して2本目に予定してたんです。でも、うしろシティが100億円のネタを2本目にやるというので、僕らが6億円のネタを先にやってしまおうと。ま、見てる人は何も気にしてないでしょうけど(笑)。

――うしろシティのネタ順によっては、全体的に点数が変わってたかもしれないですね。

槙尾 大会全体の流れが変わってたかもしれないですね。

――本番前、誰かと会話した覚えはありますか?

岩崎 当たり障りない話というか、日常的なことを話すことによって、リラックスしてようみたいな。それこそ、「緊張してる?」とか、そのくらいの話をいろんな人としてた記憶がありますね。
槙尾 アルコ&ピースの平子さんがミニコントをすごい仕掛けてきたような気がしますね。真面目な話を長々してくるというボケというか(笑)。普段のライブからやるんで、いつもの楽屋みたいな感じもありました。

――そして1本目のコント『言葉売り』ですが、槙尾さんではなく、岩崎さんが女装するとは意外でした。

岩崎 あんまりコントで女装しないですね。久しぶりに女装した覚えがありますね。

――槙尾さんとしては、自分が女装すべきだとは思わなかったですか?

槙尾 やっぱり、『キングオブコント』の場で女装はしたかったですね(笑)。だから、うらやましいなっていうのはちょっとありつつ……。
岩崎 槙尾の女装は、反感を買うんじゃないかって、あえてやらなかった部分もあるんですよ。

――えっ? 槙尾さんの女装は、芸人仲間から反感を買ってるんですか?

岩崎 単純に、「なんでそんな綺麗にしようとしてるの?」みたいな。その後のテレビに引っかかりとか、やらしい感じに見えちゃうとちょっとアレなんで。
槙尾 そうですね。僕は女装するとき、すごいこだわっちゃうというか、どうせやるならかわいくしようと思っちゃうんです。
岩崎 そこがまだ、自分をコントロールできてないんですよ。
槙尾 まあ、う大さんのお母さんがモデルのおばちゃんということもあるので、僕からしたら女装というのとちょっと違ったということもありますね。


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――そして、松本さんからは「いい世界観」とのひとことが出て、岩崎さんが「また世界観を言ってくださった! 去年も言ってくださったんです」と強調しましたね。


岩崎 もしかしたら、あの場が僕らのピークだった可能性もあるわけでして(笑)。松本さん本人も忘れてるみたいだし、少しでもみんなに覚えてくれるようにと思って、瞬時に言っちゃいましたね。今から考えると、優勝出来たから言わなくてよかったんですけど。


――少しでも爪痕を残そうとしたわけですね。1本目と2本目までの間は、何か考えていましたか?


岩崎 他の人が高得点を出さなければ、僕らが優勝に近づくんで、そうなって欲しいっていう気持ちもあるけど、『キングオブコント』が好きなんで、番組としても盛り上がって欲しいというのはあって、なんだったら、びっくりするくらい高い点が出た方がいいんじゃないかとも思ってました。

槙尾 僕は天竺鼠さんがすごい高得点だったんで、あれから緊張が増しましたね。

岩崎 あの時点で、僕は「よし、始まった」っていう感じですね。無理やり自分を鼓舞する感じで、テンションあげていきましたね。


――よく話されてますが、鬼ヶ島さんの950点という得点に、岩崎さんがニヤリとされましたね。


岩崎 あれは一番素直な気持ちで言うと、「ここの場で笑えない人は優勝できないんじゃないか」ですね。楽な試合じゃなくなって、それはそれで面白いシチュエーションだなと。何年か前まで、2回戦、3回戦で落ちてた僕らにしたら、最後の攻撃に登場できるっていうのは上出来だろうっていうのがありました。


――そのニヤリを見て、槙尾さんが「すごい」と感心したとか。


槙尾 はい、「頼もしいなあ」と。

岩崎 あの時の槙尾の顔を思い出したんですけど、すごい顔で、俺を見てたんですよね。

槙尾 「なんで笑ってたんだよ」っていうね(笑)。

岩崎 2人で負け顔してたら、相当やばい感じになってたと思うんですよ。


――そして、いよいよ2本目の『白い靴下』ですね。


岩崎 5年前くらいには出来てたネタで、最後は普通に怖い話、都市伝説っぽい感じの終わり方だったんですけど、コントにしてはちょっとかっこつけてるというか。最後、思いっきり脅かす感じで「ま~!」って言った方がバカバカしいかなっていうので、試したら反応がよかったんですね。


――槙尾さんは、「ま~!」のリアクションで、机に頭を打ちそうになってましたね。


槙尾 そうでした? よく注意されることなんですけど、コントに入っていると、集中しすぎて一切関係なくなるというか(笑)。下手すりゃ、大きな事故が起きててもおかしくないですね。

岩崎 殴るシーンで「あてないでね」って直前に言ってるのに、あてたりするんですよ。それを入り込むのが美学みたいにして。直前に「気をつけて」って言ったこと忘れてるんですよ。

槙尾 1本目『言葉売り』に出す色紙も、名前が書いてあったんですけど、オンエア見たら自分の手で隠してましたね。それも直前に注意されてました(笑)。







――DVDにはオーディオコメンタリーとして、当日ネット配信された板尾創路さんと小藪千豊さんの音声も収録され、電話でつないだ岩崎さんの奥さんとお母さんの声もバッチリ入ってます。


槙尾 あれ、反響あったんですけど、わめいてるのは岩崎さんのお母さんなんですよ(笑)。

岩崎 優勝してからも母親はいろいろ言ってきますね。いろんな番組に出させていただいて、短い尺のネタをやらせていただいてるんですけど、そのたびに、「なんであのネタやるの? 気持ち悪い」とか言ってきますね。


――マッサージですか?


岩崎 そうです。

槙尾 気持ち悪いって言ったらそれですよね(笑)。お母さん的には、ダメみたいで。

岩崎 僕らはそういうところに迎合せずにやってきたんで、『キングオブコント』優勝した途端に迎合するのもおかしな話ですよね。

槙尾 お母さんとしたら、自分をモデルとしたコントで、決勝行って、私のおかげだっていう自負があるみたいです(笑)。

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――身内と言えば、かつてメンバーだった小島よしおさんをはじめ、サンミュージック内での反響も大きかったと思いますけど、ブッチャーブラザーズのぶっちゃあさんは何かおっしゃってました?

岩崎 すごい喜んでました。
槙尾 あとで話を聞いたら、「かもめんたるが決勝に出るから、視聴者投票よろしくお願いします」っていうメールを300人くらいに送ってたみたいです(笑)。
岩崎 『THE MANZAI』のワラテン(視聴者投票システム)と勘違いしてたんですよ。
槙尾 その300人が、「どこに入れればいいの?」みたいな(笑)。
岩崎 僕らも優勝直後からメールのやりとりをたくさんしましたけど、ぶっちゃあさんの方がしてたと思いますね。去年の『キングオブコント』でも、「3位に入らないとネタを2本、出来んからなあ」とか言って、『M-1グランプリ』とかとごっちゃになってました(笑)。

――こう言っては失礼かもしれないですけど、ぶっちゃあさんらしい逸話ですね(笑)。最後に、『よしもとニュースセンター』読者へメッセージをお願いします。

槙尾 はい。よしもとさん様々です。よしもとさんの番組にも呼ばれて、決勝の審査員にもよしもと芸人がたくさんいたし。
岩崎 去年、『キングオブコント』の決勝へ行ってから、しずるやプラン9さん、犬の心さんなど、コント中心に活動している方のライブにも呼んでもらえて、これからもよしもとさんの劇場に出ていけたらなと思っています。
槙尾 あと、うちの相方は東京NSCの6期生ですからね。
岩崎 在学中にはグランジの大くん(佐藤大)と組んでて、今でも仲いいですよ。今年は会えなかったですけど(グランジは『キングオブコント』準決勝進出も、芸人審査員には欠席)、去年は決勝前に銭湯へ行ったりもしてます。「一緒に決勝へ行こう」と、よく大くんと話してましたね。だから、グランジのDVDのことも気がかりで……(半年間でDVD1万枚が売れないと吉本興業から解雇される)。残り20枚くらいだったら買ってあげますよ。
槙尾 少ないでしょ(笑)。僕らが『キングオブコント』のDVDと合わせて、グランジさんのDVDを告知すればいいんだ。あと、僕らの単独ライブのDVD(かもめんたる単独ライブ『メマトイとユスリカ』DVDが12月18日発売)も。
岩崎 3つまとめて、お年玉で買っていただきたいですね。

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●DVD情報
『キングオブコント2013』
ファイナリスト8組:うしろシティ、鬼ヶ島、かもめんたる、天竺鼠、アルコ&ピース、TKO、ジグザグジギー、さらば青春の光
発売日:2013年12月18日
商品番号:YRBN-90665~6
価格:3,990円
<収録予定内容 DVD2枚組>
DISC1 9月23日の決勝の模様を収録
DISC2 準決勝に密着し、約55組のコントを収録
副音声として、板尾創路、小藪千豊によるユーストリームで放送された『公式裏チャンネル』を再編集して収録

※12月29日(日)、タワーレコード渋谷店にて「1,000万円授与式&かもめんたるネタ披露」が13時より行われます。
参加方法などの詳細は、よしもとアール・アンド・シー内公式サイト(http://www.randc.jp/artist/kingofconte/)をご参照ください。