【ライブレポート】キングオブコントツアー2010
キングオブコント2010のファイナリストをはじめ、実力派芸人たちが全国でコントを披露する「キングオブコントツアー」。今年の開催地は仙台、東京、新潟、名古屋、大阪の5ヵ所。1月19日(水)に行われた東京公演の模様をレポートします。
全5ヵ所でMCを務めるのは永井佑一郎。真っ赤なキングオブコントTシャツに身をつつみ、舞台上に登場。開演直後でまだ落ち着きのない客席に向かって「なかなか始まらナーイツ!」と声をかけた後は、「元気ハツラツ」「オロナミンC!」のコール&レスポンスなどで会場を盛り上げます。
まずは前半5組の登場。トップバッターはジャングルポケットです。歓声に迎えられて登場した3人の本日のネタは動物園が舞台。園長の武山と飼育員の太田、斉藤。最後の斉藤のキメ台詞「楽な仕事じゃないよ!」で、客席がどっと沸きます。
2組目のジューシーズのネタは、キングオブコント準決勝でも披露したコント「言い間違い」。刑事の張り込みのシチュエーションで、児玉と松橋が刑事、赤羽が犯人に扮します。「強行突破」を「強烈出っ歯」、後輩刑事である松橋が児玉に向かって「先輩!」を「ヘンタイ!」と言い間違えるなど、もはやどういうストーリーだかわからなくなりそうなほど、最後まで言い間違いを連発でした。
3組目はトータルテンボス。トータルファンにはおなじみの名作、「手の長い転校生」。彼らと同期であるMCの永井も、この後のトークコーナーで「手の長いネタ久々に見た!」と喜んでいました。
4組目のカリカは、実にカリカらしいネタ運び。ヤクザの事務所での兄貴分(林)と舎弟(家城)のコントなのですが、全体の半分くらいは舞台の向かって左隅に(笑)。家城いわく「(前方を指して)ここら辺だけサービスでお届けしております」とのことでしたが、「このキャパでやめろって言ってんだよ!」としっかり林に怒られてました。
前半のトリ、COWCOWは一発ギャグの大会「秒殺」主催者だけあり、多田の一発ギャグをフィーチャーしたネタ。しかしそれでも多田としてはやり残したネタがあったようで、この後のトークコーナーでしっかり披露してくれました。
前半組のネタを終えると、5組が舞台に再登場して1組ずつトーク。トータルテンボスはネタ中に大村が腕を振り回しすぎて抜けてしまうというハプニングがあったのですが、大村いわくハプニングではなく「2011バージョン」なんだそう。次に見る機会があればぜひ注目してください(笑)。
続いて後半5組のネタに。後半トップはザ・プラン9。本番当日に、脚本兼座長役のヤナギブソンから広辞苑並にぶ厚い台本を渡された久馬、なだぎ、ゴエが、座長と観客にバレないように、カンニングで乗り切ろうとするコント。小道具や時には身体まで使ってカンニングをする3人。ちなみにこの写真のなだぎのポーズの理由は、最後のトークで明らかになります。
7組目は野性爆弾。いつものようにご機嫌伺い的立ちトークから始める2人。「(お客さんが)こんだけたくさんいると笑けてまうなー」(川島)と言いつつコントへ。ロッシーがバイクを買いに行くネタなのですが、今日も川島は影マイクでやりたい放題。シメには客席からどよめきが起こりました。
8組目の2010準優勝、ピースの登場時にはこの日一番の歓声が。チンピラ(綾部)とその弟分(又吉)が思い出話にふけるのですが、話が子供のころになりたかった職業についてになると意外な共通点が発覚。歌ったり踊ったりキャッキャしちゃってます。
9組目は2010ファイナリストのラバーガール。一見さんお断りのマッサージ屋のマッサージ師(大水)と、初来店の客(飛永)。こちらもだんだんとテンションが上がってしまったようで、大水が予定外の行動に。飛永に「ここ(の場面)、そんなに長いトコじゃねーだろ」とツッコまれていました。
トリを飾ったのは2008チャンピオンのバッファロー吾郎。家庭教師を迎えた木村のもとにやってきたのは、マンガ「北斗の拳」のケンシロウばりに硬派!?な男・竹若先生。りりしく作った?表情に革ジャン、とキマッているように見えたのですが、後のトークコーナーで竹若が明かしたように、用意された革ジャンがかなりの寸足らず。確かにピチピチでしたが、立派に“ケンシロウ”になりきっていました。
全組のネタが終了したところで、後半組のトーク。プラン9はなんとなだぎが小道具のピストルを持って出るのを忘れてしまい、急きょ機転をきかせてポケットの中にピストルを隠したまま銃口を向けているように見せたのだそう。まったく違和感なくコントが進んでいたので、これには観客もびっくり! プラン9、さすがです。
この日、唯一プロダクション人力舎から参加となったラバーガール。MCの永井に感想を求められると、「よしもとの(芸)人はもっと悪い人っていうイメージだったんですけど、みなさんホントに良い方ばっかりだったので、また来年もこれるようにがんばります!」と決意表明をしてくれました。
エンディングではお楽しみ!の抽選会が。抽選箱から1組1枚ずつチケットの半券をひいていくのですが、ここでもみなボケ合戦に! プラン9・久馬のボケをうっかりスルーしてしまった永井に、「久馬さんのボケ、拾ってあげてよ~」とメンバーからお願いが入ったりしてます。
当選した10人のお客さんには、プレゼントのほか、壇上にて全出演者との握手というスペシャルな特典が! しかし、握手だけでは済まない芸人がひとり。最後に待ち構えるはジューシーズ・児玉。“児玉チャンス!”と名づけられたその内容は……なんと熱ーいハグ! 10人全員が喜んでくれたかはさておき(男性のお客さんもいましたし・笑)、大盛り上がりのうちにキングオブコントツアー2010 東京公演は終演となりました。
キングオブコントツアー2010は残すところ、2月6日新潟、2月22日名古屋、2月26日大阪の3ヵ所。豪華メンバーのコントの競演を、ぜひ生で味わいにきてください!
スケジュールやチケット情報も載っている、キングオブコント2010公式サイトはこちら
http://www.king-of-conte.com/