文枝門下の人気落語家が一同に!
昭和の上方落語を支えた名人、五代目桂文枝が惜しまれながらこの世を去って、はや6年。七回忌の命日を含む3日間、一門が顔を揃えての追善特別公演「五代目桂文枝一門会」が行われることとなり、文枝ゆかりの地・高津宮で記者会見が行われました。
直系の弟子が20名、孫弟子が48人の文枝一門のなかで、筆頭弟子の三枝ほか直弟子の13名が出席(きん枝、文珍、文福、文喬、枝女太、あやめ、坊枝、文昇、枝曾丸、文華、文三、かい枝)。
まずは、司会を務める文福が「師匠が亡くなってからも、一門の結束を深めていこうと追善の会を行ってきましたが、今回は天満天神繁昌亭で3日間にわたって七回忌の会を行います。師匠はこの高津宮での『高津の富』を最期に、極楽へ旅立ちました。境内には碑も建てられており、私たちにとっても師匠の思い出の場所となっております。そんなご縁で、本日の記者会見の会場とさせていただきました」と、ご挨拶。
続いて、筆頭弟子の桂三枝が「より師匠のことを恋しく思い、立派な人だったなぁと思い返すばかりです。その芸はもちろんですが、弟子も20名…よくこれだけ個性的な弟子を育てられたものだと。先日も一門から3人も繁昌亭大賞を受賞して(第5回繁昌亭大賞 大賞:桂文華 奨励賞:桂文三 創作賞:桂かい枝)、文珍くんは紫綬褒章を受章して、今年は師匠にいい報告がたくさんできるなあと思っております。追善興行では昨年よりもっと立派になった芸を師匠にお見せできるよう、一同結束を深めて頑張っていきたいですね」とコメント。
昨年は少し落語から離れていた2番弟子のきん枝は「6年前もこんな寒い日で、3月21日にして粉雪が舞っていたのを昨日のように思い出します。たぶん、私ほど迷惑をおかけした弟子はないでしょう。昨年は残念な結果に終わりましたが(民主党比例で落選)、一門にささえられ…」と話す途中で「だんだん選挙演説みたいになってきたがな」と兄弟子の三枝からツッコミが。「今回また、師匠にあやまることが増えました。還暦にもなって、まだあやまらなあきません…」と、笑いをとっておりました。
最後に3番弟子の文珍が「落語の世界はなかなか奥が深くて、最近とみにその深さを感じております。師匠もそういう道におられて、はるか前の方に行っておられるのかなと感じます。今回の追善の会ですが、3日間通しで来ていただくと、文福さんと風俗に遊びに行ける…そんな企画があがっております(笑)。ファンの方に文枝をしのんでいただきながら、うちの親父があの世から喜んで見てくれたらうれしいなと思います」と、冗談交じりにコメント。
繁昌亭大賞を受賞した3人の「なぞかけ」、追善公演では“相撲甚句”のメロディーにのせて師匠をしのぶ文福のリハーサル(?)など、陽気でお祭りごとが好きだった文枝をしのぶ会にふさわしい、にぎやかな記者会見になりました。
☆この日披露された「師匠」とかけてのなぞかけ☆
まずは、文福のお手本(?)
「五代目文枝とかけまして、名大関の小錦とときます。その心は、いつまでも重いで(思い出)」
かい枝(繁昌亭大賞創作賞)
「五代目文枝とかけまして、文福さんに『ひょっとして出たがりですの?』と聞いたときの返事とときます。その心は、『えっ、知ってんの?』(四天王)」
文三(繁昌亭大賞奨励賞)
「五代目文枝とかけまして、上方漫才界の大御所とときます。その心は、どちらもいとしい、こいしいです」
文華(繁昌亭大賞)
「五代目文枝とかけまして、銀行員とときます。その心は、どちらも口座(高座)を大切にします」
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七回忌追善特別公演
五代目 桂文枝一門会
3月11日(金) 18:00開演
阿か枝「商売根問」
文華「阿弥陀池」
文太「稽古屋」
文昇「紀州」
枝女太「茶金」
文珍「お楽しみ」
3月12日(土) 18:00開演
かい枝「豊竹屋」
枝曾丸「入院上々」
文喬「悋気の独楽」
坊枝「四人癖」
あやめ「ちりとてちん・芸者編」
三枝「お楽しみ」
3月13日(日) 18:00開演
文三「軽業」
小軽「勘定板」
小枝「愛宕山」
枝光「酒の粕」
文也「京の茶漬け」
きん枝「お楽しみ」
前売3,000円 当日3,500円(全席指定)
会場:天満天神繁昌亭
お問い合わせ:チケットよしもと0570-036-912