【ライブレポート】THEアイスビールショー ~discotech 真夏のダンスホール~
8月3日(水)、なんばグランド花月にて笑いとダンスの融合イベント『THEアイスビールショー ~discotech 真夏のダンスホール~』が行われました。こちらは、土肥ポン太とテンダラー・浜本、ザ・プラン9 ヤナギブソンが2年前より、土肥の「打倒!コヤソニ」をスローガンに始めたイベント『アイスビール』の10回記念スペシャル版。元光GENJIの山本淳一さんをはじめ、多彩なゲストを迎えて、バスケットボールをテーマにしたひと夏の青春を、歌あり、ダンスありで約2時間、大いに演じたのでした。なお、脚本を手掛けたのはザ・プラン9 お~い!久馬でした。
オープニングを飾ったのはRG。役名“西高のイズ”に扮してワムの『Wake Me Up Before You Go Go』に乗せてバスケあるあるを一席…。ところがそこに「ないない!」と言いながら高校3年生の浜本(テンダラー・浜本)、耕平(土肥ポン太)、柳谷(ザ・プラン9 ヤナギブソン)が登場。RGがいかに「ない」か、シブがき隊の『NAI・NAI 16』の替え歌でアピール。それを最後まで聞いたRGは自ら「帰れコール」を望んで、舞台を後にしました。
さて、「高校最後の夏休み、暇やな」と浜本、耕平、柳谷の3人。モテたい、彼女ほしいな~と嘆いているところへ、スケバンのまさよ(椿鬼奴)がBon Joviの『You Give Love A Bad Name』を歌いながら登場。先ほどのイズを「ないない」と全否定していたことに対して「面倒なことにならなきゃいいけどね~」と不吉な予言を残していきました。
そこへランディーズ、キングコング扮する“西高の4人”がやってきて、イズをいじめた仕返しだと絡んできました。そうして、言うたれ言うたれといがみ合いが発生。そして、ミュージカルの名作『ウェストサイドストーリー』の1シーンを彷彿させるダンスが披露されました。
そのいがみ合いで西高の4人をなんとか蹴散らした3人。頭の中はなお、「この夏、モテたい」でいっぱい。そんな中、柳谷が「モテるには踊るしかないやろ!」と一言、KARAの『GO GO サマー! 』を歌って踊ってと、韓流で決めていました。
それで気が済んだのか、今度は先ほどの西高の面々をコテンパンにしたいと言い始める3人。その結果、バスケチームを作ろうぜ!となり、メンバーを2人増やすためにメンバー探しへと出掛けます。まず現れたのが、ギャロップ・毛利扮するDJならぬ“MJ”。浜本と即興ラップ合戦を繰り広げました。続いて、span!・マコトとプラスマイナス・岩橋が登場、KinKi Kidsの『硝子の少年』を披露。劇中のふたりはストリートダンサーで、どうやら人気があるようです。そんな彼らをバスケチームに勧誘するのですがあっさり断られる羽目に。そこからは岩橋、マコト、浜本、柳谷で岩橋の上半身裸ギャグ合戦へ。そこへ「ケンカはやめろ~!」と駆けつけたのが耕平。「俺のコレ見て仲直りや~!」と言って見せたのが、レディ・ガガと内田裕也さんの耕平流コラボ“レディ裕也”でした。
レディ裕也でレディ・ガガのダンスを踊った耕平を見て、岩橋とマコトは「ダンスの素質がある」と絶賛。ところが「ダンスをナメんといてほしいな~」と浜本。柳谷によれば、浜本こそダンス界のラオウ。ダンスのコスチュームを身にまとった瞬間にありとあらゆる天変地異が起こるという恐るべし存在だったのです! そしてダンス界のラオウとこと浜本が、プロのダンサーなみのダンスを披露。会場はその切れのいいダンスに沸きました。
岩橋とマコトは浜本のダンスに尻尾を巻いて逃げ、またしてもチームメイト探しへ。とそこへ、西高の4人がふたりに因縁をつけてきました。あわや大喧嘩か!?というところでRG扮する市川組の組長が登場。組長の数字あるあると超音波攻撃で事なきを得たのですが、岩橋とマコトも西高の4人をやっつけたいとバスケのチームメイトを志願。遂に5人揃ったのでした。
そして柳谷が西高の4人との知られざる関係をぽつぽつと話し始めます。シーンは中学時代の柳谷、耕平、そして西高の4人。彼らは西中の同級生で同じバスケ部。“淳一先輩”を中心に、バスケに中学時代の青春を燃やしていたのでした。そこで、この6人によるWEST SIDE『WEST LOVE SHINE』が! ランディーズ・高井をセンターに、「ウェッサイ~!」の掛け声が上がった瞬間から盛り上がりました。
そんな彼らの元へ、今別府直之扮するバスケ部の鬼監督が。鬼監督の口から出たのはなんと、淳一先輩の事故の知らせ…。「言わないで! それ以上は言わないで!」と耕平。舞台暗転後、スポットライトが照らした先には淳一先輩こと元光GENJIの山本淳一さんが! 『ガラスの十代』のオープニングソロを飾った後、西中の面々も交えて歌とダンスを披露しました。
ここで再び、時代は高3の夏休みに。淳一先輩は後輩のためにバスケシューズをプレゼントしようと、買いに行った道中で事故に遭いバスケができない体に。それからは行方知らずとなり、その後を追うようにして鬼監督も姿を消したのだとか。それからチームメイトの間にも亀裂が入り、やがてはいがみ合うようになったと柳谷。「監督もどこ行ったんやろうな~」とつぶやいていると、会場からマラドーナ監督の姿が!? もちろんこちらもRG。即興でのサッカー川柳を披露していました。
さて、岩橋、マコトを迎え入れた浜本、柳谷、耕平は「打倒、西高」を目指してバスケの練習を始めるのですが、鳴り響くのは不協和音。柳谷が耕平に対していちいち突っ掛かるのですが、その理由は浜本が柳谷に「耕平は表では淳一先輩を慕っているように言っていたが、裏では悪口を言っていた」と吹聴したため。そのことが許せない柳谷は、耕平に疑いの目を向けるようになり…。
そんな中で再び、西高の4人がいちゃもんをつけにやってきて、そこにはMJの姿も。互いにチームメイトが5人になったこともあり、ここでバスケの試合をして決着をつけようと、まずは3on3で勝負を。しかし試合中に柳谷と耕平の間で揉め事が起こり、それをきっかけに突如、浜本が刃物を向けたのでした。
聞けば、浜本の名前は実は山本。高校に入学してすぐ「浜本」と聞き間違えられてしまったため、浜本で通してきたのだとか。その浜本の兄が何とみんなの淳一先輩だったのです。しかし、淳一先輩はいまだ行方知れず。そうなったのも西中のバスケ部のせいだと恨みを持った浜本は、復讐しようとこの時がやってくるのを待ち続けていたのでした。そしてあわや一発触発!というところで「やめろー!!!」。出てきたのは、淳一とともに行方がわからなくなった鬼監督! 聞けば、淳一の事故の責任を感じた監督は、義足の開発に専念していたとのこと。そのことを長台詞で今別府が言うのですが、どうにもうまく行かず、3回やり直していました。そして淳一先輩がローラースケートを履いて登場。義足とは、このローラースケートのことだったのです。
話はこれですべてが明るみに…と思いきや、まだまだ続きが。その淳一さんを事故に遭わせたのは何と高井。何でも完ぺきにこなし、太刀打ちできない淳一先輩を妬み、MJの手を使って悪事を仕組んだとのこと。そこで鬼監督、この積年の揉め事はフリースローで対決するしかない!と、3本先取のフリースロー対決を提案。西高チームと土肥チームで行ったのですが、結果はすべて0ポイントに。しかし、淳一先輩が「諦めたら試合終了。そうですよね? 監督。僕、もう一度やり直したいです! どんな困難にも目を閉じて飛び込んで行きたいです!」と懇願。その言葉をきっかけに、RGと椿鬼奴扮するバービーボーイズが登場し、『目を閉じておいでよ』を熱唱。二人の歌声をBGMに、チームが一つになっていき、大団円を迎えてお芝居の幕は閉じたのでした。そしてそのままエンディングへ。エンディングでは山本さんを中心に『勇気100% 』を歌い、イベントも終了しました。
しかし、緞帳が下りても鳴り止まない拍手。それを受けお笑いの舞台では珍しくアンコールが行われ、まずは土肥ポン太のレディ裕也を再演。ダンスにはRG、椿鬼奴も加わりました。そして『ガラスの十代』も再び! 会場は大盛り上がりでした。
今回は『アイスビール』10回目を記念してのイベントでしたが、浜本、土肥は山本さんとの共演は2回目。7、8年前、うめだ花月の舞台に出演していただいたことがあったそう。「まさか、今回も出演していただけるとは」と浜本は感慨深げに話していました。そして次回からの『アイスビール』はどうする?という話になった際、山本さんが土肥に一言、「履くよね?」と。指をさした先には山本さんのローラースケートが。なんと土肥、ここでそのローラースケートを履かせてもらうという行幸にも与ったのでした。
『アイスビール』は今後も継続して行うとのこと。ますます進化していくであろう『アイスビール』にこれからも、どうぞご期待ください!
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