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2011年10月22日 (土)

新作派の月亭遊方が独演会で古典三席に挑戦!

今年、入門25周年を迎える月亭遊方が5年ぶりに独演会を開くことになり、21日に会見が開かれました。「“独演会”と言う名をつけて会を開くのは今回が6回目です。5回目は入門20周年の時。5年前に天満天神繁昌亭がオープンしてからは東京の落語家との二人会や違う趣向の会、イベントなどをする機会が多かったので独演会からは遠ざかっていましたが、25周年を記念して開催しようと思ったわけです」と意気込みも十分。

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「形式として独演会はソロイベントであると思っています。これは1回目から崩していないです。前座を置かずに一人でどういう風に見せるかにこだわってきました」と遊方。これまでは“新作派”として自作の新作を発表し、演じ続けてきた遊方ですが、最近は古典も手掛けだし、今回初めて独演会で古典落語三席をかけることを決意しました。そして、独演会のたびに個性あふれる趣向を凝らしてきた遊方ならではの今回の趣向も見逃がせません。

今回の趣向は3つの古典落語をオムニバス形式で演じるということ。遊方が好きなジム・ジャームッシュ監督の「ナイト・オン・ザ・プラネット」という映画が今回のヒントになったそうで、「ニューヨーク、ロス、ローマ、パリ、ヘルシンキの5つの都市で一晩に起きる物語をオムニバス形式で描いた映画なんです。この映画を見習って、“3つの夜の物語”をテーマにしました。自分の古典のネタを見直すと夜の噺が多い。それはたまたま同時代の噺だし、静かな夜にここではこんなドタバタが、ここではこんな人間模様が、またある場所では悲喜こもごもが繰り広げられているというのを表したくて、ストーリー性を重視した三席を選びました」ということで、今回遊方が選んだのは「看板の一」、「稲荷俥」「干物箱」の三席。しかし、熱いハートで独自の路線を切り開いてきた遊方のこと、普通に古典落語を演じるわけではありません。

「今回、自分の中では『干物箱』が目玉やと思っています。東京の噺で現在では通じない難しい言葉がたくさん入っていまして、いろいろと研究を重ねた上で自分の改作、新作という形にし、最後のトリネタに持ってきました」と古典のリメイクにも期待が大。そして、今回の独演会を盛り上げるゲストはナレーターの畑中フー。遊方の落語の間にストーリーテラーとして登場。ユニークな解説を入れ、シネマチックでおしゃれに“一つの夜のオムニバス”を創り上げていきます。

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「林家染丸師匠から『世の中には変わるもの、変わらないもの、変えてはいけないもの、変えなくてはいけないもの、この4つがある』というお話をうかがい、常に古典でどれを残して、どれを変えないといけないのかを自分なりに考えてやっています」と初めて落語を見る人にも楽しめるような演出にこだわり、大きく改良したり、アレンジを加えたりを繰り返しているそうです。“笑わせればいい”という落語から、お客さんの心を揺さぶる落語を五感で楽しんでいただけるように頑張りたいと感じ出したという遊方。「独演会という責任のある舞台で“挑戦する”ことが僕の意気込みやと思っていただけたら嬉しいです」と5年間の蓄積を糧に、満を持して挑む独演会をお見逃しなく!
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月亭遊方独演会Vol.6~3つの夜の物語~
日時:11月9日(金) 19:00開演
会場:天満天神繁昌亭
料金:前2500円、当3000円(整理番号付自由席)
出演:月亭遊方 ストーリーテラー=畑中フー
お問い合わせ:天満天神繁昌亭 06-6352-4874

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