たむらけんじが講師に挑戦! マスコミ業界で活躍する秘策をレク“ちゃ〜”
芸人はもちろん、経営者としての顔も持つたむらけんじが、12月10日(土)、よしもとクリエイティブカレッジ大阪にて、特別講師として講義を行いました。会場にはマスコミ業界を目指す若者約100名が集まり、同東京校、沖縄校の各会場にもユーストリームで配信。合わせて約250名が熱心に耳を傾けました。
大きな拍手に迎えられたたむらは、壇上に用意された本格的な講演台を見て驚いた様子。「こんな立派なものじゃなくていいのに……」と遠慮しながらも、熱い期待と視線を受け、さっそく自らの体験に基づく講義を展開します。
お笑い業界で働くためには、「お笑いが好き。それが一番大事」とズバリ。「今田(耕司)さんも『マネージャーのような仕事は、お笑い好きでないと務まらない』と言っていた」そうで、「しんどいとき、支えてくれるのは『好き』という気持ちではないか」と話しました。これはどんな仕事に就くときでも同じことで、自身が経営する焼肉店でも、常々、スタッフに「接客を好きになってほしい」と指導しているそうです。
また、仕事をするうえでの基本である挨拶の重要性についても触れたたむら。「皆さんご存じのことなので今更言うこともないかもしれませんが、とにかく挨拶をしましょう! 二丁目(劇場)時代に、メッセンジャーのあいはらさんから『何度も挨拶されたからって、怒る人はいない。人と顔を合わせるたび、必ず挨拶を』と言われた。以来、僕もずっとやっています」と、若手時代のエピソードを交えながら語りかけました。
アイデアの源、発想法に話が及ぶと、「僕はいつも妄想から始めるんですよ」と、独自の方法論を披露。ふと思いついたことを、あれこれ“妄想”として広げていき、固まったところで一気に動く。現在、大ヒット中の「炭火焼肉たむら」のレトルトカレーも、そんな妄想から始まったとか。ちなみに最近の妄想は、「自分では実現できませんが、よしもとがNGKの上にドーンとホテルを建てたらいいのに……」という特大スケールのものらしく、「YCCで勉強して、もし、よしもとに入社したら、皆さんがぜひ実現してください! そのときは僕を名誉支配人に!」と笑わせていました。
「仕事上で心がけているのは、調子に乗らないこと」とも。自身の周囲を見回しても、調子に乗らずコツコツやっている人が残っている。「だから、皆さんも月に1回、年に1回でもいい。自分を見つめ直す時間を持って」とアドバイス。さらに「もし自分が調子に乗っていたら、注意してくれる仲間を作ることも大切」と続けました。
終盤には、各会場からの質問にも丁寧に回答。「芸人として、経営者としてお客さんと向き合うときの違いは」との質問には、「全く違う仕事だが、元をたどれば一緒かも」と一言。「僕は、どちらの仕事も、『みんなにHAPPYになってほしい』という気持ちでやっている。二足のわらじはしんどい時もあるが、両方好きだから頑張れるんでしょう」と笑顔で答えました。また、「どうしてもアイデアが浮かばないときはどうする?」と問われると、「何もしません! 考えても無理!」とキッパリ。「全く違うことをしていると、パッと思いつくこともあるんですよ」と、思い切った気分転換を勧めていました。
「お笑いの世界のすごいところは、毎日違った仕事ができること。こんな仕事はほかにはない、天国やと思ってます」と、終始熱っぽく語り続けたたむら。最後は「皆さんともいつか一緒に仕事ができたらいいですね」と締めくくりました。
講義後の記者会見には、大役を終え、ホッとした表情で登場。「とくに準備はしてません。この日のために、自分が書いた本を読み直しましたが、なかなか読みやすい本でした(笑)」と、とぼけてコメントした。来年の展望を聞かれると、経営者としてのプランに加え、自身の芸人生活20周年を記念したイベントを考えていると明かし、「4年に一度ぐらいのペースで開催しているTKF祭のどでかいバージョンを、どこかでぶっ放したいと思ってます」。ますます精力的に突っ走るたむらけんじに、2012年もご注目を!
【たむらけんじ】