【ライブレポート】「R-1ぐらんぷり2013」東京・準決勝
1月27日(日)、東京・ラフォーレミュージアム六本木にて、『R-1ぐらんぷり2013』東京・準決勝が開催されました。
ピン芸の頂上決戦として、もはやお馴染みとなった『R-1ぐらんぷり』。今年も数多くのエントリー者が集うなか、厳しい予選を勝ち抜いたのは51組。この日、東西に分かれて、決勝に向けた最後の戦いが行なわれました。
司会進行を務めるのは、はりけ~んず。「日曜日の夜に、こんなにたくさんお越しいただいてありがとうございます」と客席を見渡した前田は、急いで着席しようと小走りで入ってくるお客さんへ「急がないで。ゆっくりでいいですよ」と声をかけます。
「ピン芸好きか〜!」との呼びかけに、「好きー!」「おぉー!」というかけ声が返ってくると、「いいですねぇ!」と表情を緩める前田。「1回戦、出演者が320人いた日があったんですよ。10時間以上かかったんですけど、10時間以上観た人います?」と訊ねると、2〜3人のお客さんが挙手。「アホちゃうかー! どんだけお笑いドスケベやねん!」と声をかけると、会場からは笑いが起こりました。
昨年同様、来場したお客さんがおもしろかった芸人3名を選出。この投票数と審査員3名の投票によって、ファイナリストが決定します。ネタ時間は3分。審査員のひとりであるほんこんからは、はりけ〜んずに「おもんなーい!」との声も。「4点!」と評され、「兄さんやめてください!」と慌てた様子の2人です。
このやりとりで会場を包んだピリッとした空気も少しは緩和したものの、未だ張りつめている雰囲気を察した前田が「みなさん、リラックスしてくださいね。笑うぞって構えるのではなく、普通に観てくださいね!」と声をかけ、緊張感をほぐしました。
トップバッターのたかまつななは、お嬢さま校出身の利点を活かしたフリップ芸を披露。某人気アーティストをテーマにしたコントを披露した鈴木Q太郎は、コントタイトルを発表した途端、爆笑をかっさらいます。
アーティストの楽曲の持つ印象をうまくアレンジした弾き語り芸を見せたのは、金谷ヒデユキ。彼らしい哲学的な視点が光る哲夫(笑い飯)、プロレスラーのモノマネを取り入れながらマニアックさをアピールしたGたかしはフリップでわかりやすく見せていきます。サイクロンZは独特な視点を活かしたコントを披露。
素晴らしい肉体美を見せながら、力技で笑いを取りにいくなかやまきんに君のあとに、恋愛の方程式を解く大輪教授が登場。バラエティに富んだ挑戦者たちに、「笑いの取り合い。きんに君みたいなんもおれば、大輪教授みたいなんもおるからおもしろい」と感嘆する前田でした。
続く、2ブロック。
日々の細やかな思いを笑いに昇華した漫談を披露したのは、西村。アンドーひであきは、ハイクオリティなモノマネで観客を魅了します。MORIYAMAは、悲しき青春時代を送ったであろう男の妄想ネタを。三遊亭こうもりは「伝統芸能をお楽しみください!」と笑顔で呼びかけながら、落語を披露。独創的な雰囲気と語り口が光るコントを見せたウメ、経験値の高い見どころ満載のコントで会場を沸かせた田上よしえ、話題の人物を取り入れながらギリギリの妄想コントを繰り広げたねづっちと、R-1常連とも言える実力者たちの登場に、会場は沸きました。
ここから大阪の中継に。大型スクリーンに映し出された17名のネタに、東京会場でも大きな笑いが起こります。
再び、東京へ。大阪へと中継を引き継ぐ際、言いかけた話を再度、始める前田。「みなさん、今日もいただいていると思いますけどね、マルちゃん正麺もらったでしょう? ほかの賞レースでは何かもらえました? 東洋水産さんやからいただけてるんですよ!」との絶叫に、会場からは拍手が。
マルちゃん正麺が大好きだという前田は、「みなさん、今日もいろんな味をいただいてると思いますけど、これね、普通の製麺と違うんですよ。味に合わせて麺の細さが違うんです! 僕、緑のたぬき以来の衝撃を受けました。あ、これも東洋水産さん! すごいっすねぇ」と、マルちゃん正麺への熱い思いを語りつづけました。
さて、後半戦に突入です。
印度の林檎はギター漫談を披露。真空ジェシカは、独自の発想を活かしたフリップ芸を見せます。世界的に有名な某アーティストのある楽曲を題材に、得意なダンスを取り入れたコントを披露したのは、エハラマサヒロ。
ネゴシックスは得意なイラストを用いたネタで、楽しさを最大限に演出します。
マリッジブルーこうもとは妄想を取り入れながら、畳み掛けるようにモノマネを披露。富山県のマニアックなネタで笑いを誘った長江もみ、某人気アニメキャラの声を次々と真似ていくフリップ芸で勝負したメルヘン須長など、女性陣の活躍も光りました。
いよいよ東京は最後のブロック。西村ヒロチョは、彼らしいナルシスティックな芸を披露。
ミニマムな世界観ながらもしっかりとしたコントを見せた快児。元AKB48・前田敦子さんのモノマネで話題となっているキンタロー。は、現在の勢いそのまま、会場を沸かせます。マンボウやしろは生まれ持った特長(?)を逆手に取ったフリップ芸を見せつつ、声量感と聞かせる話芸で観客を惹き付けました。
自作の楽曲を歌い上げたのは、椿鬼奴。苦労した時代の出来事を、おかしみを交えて表現していきます。ワイルドネタを武器に、新しい観点から笑いを取ったスギちゃん。トリを務めた岸学は、自身がいま取り組んでいるある目標をコントに取り込み、爆笑を起こしていました。
さて、ここから再び大阪へ。採点用紙を片手に、笑いながらも真剣に審査するお客さん。遅い時間にもかかわらず、そして長い時間にもかかわらず、みなさん、大いに笑っていました。
そんなお客さんを「お疲れさまでした」と労ったはりけ〜んず。改めて採点方法を確認しながら、投票を促す新井は「はりけ〜んずとは書かないでくださいね!」とひとボケ。あまりの反応のなさに、「これ言うの、勇気いるんやで!」と相方をフォローする前田でした。
最後まで白熱した戦いが繰り広げられた準決勝から、果たして誰が決勝へ進むのでしょうか。近日の発表をぜひともお楽しみに!
●番組情報
東洋水産PRESENTS R-1ぐらんぷり2013 決勝
2月12日(火)関西テレビ・フジテレビ系列全国ネットにて生放送!
東洋水産PRESENTS R-1ぐらんぷり2013
公式ホームページ:
http://www.r-1gp.com