月亭方正が『披露目の会』で決意表明!「いつかは武道館で落語を」
40歳を目前にして落語に目覚め、2008年5月に月亭八方一門に入門。今年1月1日には「山崎邦正」から改名し、本格的に落語家としてのスタートを切った月亭方正が、3月7日(木)、改名後初となる落語会『月亭方正 披露目の会』大阪公演を天満天神繁昌亭にて口演しました。開演前には方正と、師匠である八方がそろって舞台に登場。現在の心境や意気込みなどを語る記者会見が行われました。
「今日は夢が叶いました」と切り出した方正は、「さきほど客席から舞台を見せていただいた時、今までずっと客席から見ていたものを、今日はこちらから発信できる、ありがたいな、という気持ちになりました。もちろん緊張はしていますが、ありがたさが勝って、いい気持ちでできそう」と、リラックスした表情。八方は、「(方正が)先ほど夢が叶ったと言っていましたが、夢にしたらえらい早く叶ってんなあ、と。ホンマはほかに夢あるんちゃうか?」と笑わせつつ、「夢、希望というのはいい言葉。今日は、方正くんの希望と夢を、舞台の横で見せていただきたい」と期待を込めました。
この日、披露した「手水廻し」と「ねずみ穴」の二席は、「自分の中で『振り切れてるもの』をやろうと思った」とのこと。桂雀々さんに稽古をつけてもらったという「手水廻し」は、「すごく動いてて、ハチャメチャな感じ」。方や「ずーっと笑いもないまま話が続く」(方正)という「ねずみ穴」。ふたつの全く違う味わいを持つ落語で勝負しました。ちなみに江戸落語である「ねずみ穴」は、「(立川)志の輔師匠のを聞いて一番心に残ったので、せっかくつけていただくならと思ってお願いした」そうで、「ホンマやったら前座ネタなんかからやっていかないといけないのに、僕はいきなりやったネタが『阿弥陀池』。順番が正直わかってないんです。ただやりたいネタをやるというので……志の輔師匠からは断られるのを覚悟していましたが、快諾していただけました」と明かしていました。
改名から約2カ月、「月亭方正という名前は馴染んできたか」という質問には、「ダウンタウンのおふたりは、それぞれ『山ちゃん』『山崎』と呼ばれますが、大阪ではほとんどの人が『ほうせいさん』か『ほうせい』なので、あまり変わったイメージがないんです」。しかし一方で、「改名してからは、いろんな方に『この日、落語会いけますか』と声をかけていただくようになりました」と話し、活動内容も徐々に変わってきている様子でした。
今年は方正の改名や月亭八天の「七代目 月亭文都」襲名など話題の多い月亭一門ですが、これについて八方は「一門とかではなく、個人として縁のあった『八方グループ』として、私にとっても非常に刺激になっています」とニッコリ。「そのうち(月亭)八光も、いろいろなさるでしょうから(笑)。私は楽しんで、ひとりでも多く一緒にやれるように、人数が増えたらいいなあと思っています」と続けました。
最後に語った方正の「落語家としての究極の夢」はズバリ、武道館。「僕、夢がいっぱいあるんですけど、その最終形が武道館。これだけ大きな夢をかかげていたら、たとえば緊張してても『武道館でやるって言うてたやないか』と自分に言い聞かせられるでしょ。何らかの形でやれるように頑張りたい」と語りました。するとすかさず八方が「柏原にぶどう園があるので、そこでもいいのでは」とツッコミを。さらに「というわけで、最後はぶどう園で(落語会を)するということで、皆さんお楽しみに!」と強引にしめくくり、会見場を沸かせていました。
その後の披露目の会は、大入り満員で立ち見も出る大盛況! 3月11日(月)神保町花月で行われる東京公演も、前売チケットは完売となっています。みなさん、これからの「月亭方正」の活躍に、どうぞご注目ください!
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『僕が落語家になった理由(わけ)』
著者:月亭方正
定価:1365円(税込)
発行:アスペクト
『さりとて、落語家』
著者:月亭八方
定価:1500円(税込)
発行:ヨシモトブックス