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2013年6月 7日 (金)

【ライブレポート】澤田隆治プロデュース~平成名人劇場 宮川大助・花子の会「WELCOME!! カントリー芸人」

今から約30年前に全国を席巻した漫才ブーム。その火付け役と言われた名番組『花王名人劇場』を手がけた伝説のプロデューサー・澤田隆治さんが、当時の熱気をなんばグランド花月によみがえらせるイベント『平成名人劇場』を、三夜限定で行うことになりました。6月5日(水)の第一夜は、宮川大助・花子が中心となっての「WELCOME!! カントリー芸人」。今や笑いの大きな武器となった方言や田舎ネタをフィーチャーし、“田舎者”を自認する芸人たちが集結。郷土愛あふれるアットホームな雰囲気で盛り上がりました。

冒頭、まずは澤田さんが登場し、今回のイベントの趣旨を説明します。「『花王名人劇場』を見たことある人は?」と客席に問いかけると、ほとんどの方が挙手! 「当時はあれに出たいという芸人さんがいっぱいいて、そんな方たちが今もテレビで活躍されています」と振り返りつつ、「実はあの時こうだった、といった話をしてみては?という企画です」とコメント。さらに、ブームが到来する前の漫才勢力図や、11年間で550本を放送したという『花王名人劇場』のあれこれへと話は及び、「なんとかもう一度、舞台で『たっぷり聞かせる』という(番組の)コンセプトを再現したかった」と熱っぽく語りかけました。この日のキーワードである“カントリー芸人”については、「かつては田舎出身の方も、標準語でないと売れないということで言葉をマスターしなければならなかった」と歴史をひもとき、その後、方言が“武器”となっていった流れを解説。「今日の主役である大助くんは鳥取から出てきて、大阪弁をしゃべるが少しなまりがある。それなら地方から出てきてがんばっている人を集めて何かできないかと考えたんです」と、企画の成り立ちにも触れました。さあ、さっそく“田舎者”芸人たちによる漫才からスタートです。

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トップバッターを務めたのはテツ and トモのおふたり。テツさんは滋賀県、トモさんは山形県の出身です。登場するなり元気いっぱいにステージを駆け回り、観客のハートをがっちりキャッチ。みんなで盛り上がろうと「イェーイ!」のコール&レスポンスを繰り返し、ヒット曲の数々をアレンジした抱腹絶倒の替え歌を披露したほか、おなじみの『なんでだろう』に乗せてテツさんが会場を練り歩き、何度も大きな笑いが起こっていました。

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続いては、地元・栃木への愛あふれるしゃべくりで人気のU字工事のおふたり。関西圏ではあまり知られていない栃木県の名物や有名人、名所などを盛り込んだネタに大笑いするうち、気づけばちょっとした“栃木通”に!? 「15歳から20年も一緒にいる」というふたりの息の合ったやりとりに加え、「ごめんねごめんねー」のフレーズも飛び出し、観客を喜ばせました。

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そして、この日の主役、大助・花子がステージへ! 結婚して37年のふたりが、結婚のきっかけから大助の故郷・鳥取の思い出、自然あふれる奈良・生駒での暮らしなど、さまざまな話題を次から次へとしゃべりまくり。花子の愛あふれるキツ?いツッコミが炸裂するたび、会場は爆笑のつるぼと化していました。

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たっぷりとした尺の漫才を堪能した後は、うって変わってバラエティ豊かなメンバーが集まってのトークコーナーへと突入。司会を担当するのは、「♪ええ声~!」でおなじみのおかけんたと、大助・花子の愛娘・宮川さゆみです。けんたは「見ての通り(大助・花子が)暴走するので、我々が止めます!」と宣言したものの、澤田さんを交えてのトークでは早々に制御不能に!? 「昔のネタでは大助も花子に負けじとしゃべっていた」など、澤田さんだけが知る秘話も続々。また、若かりし頃の映像がスクリーンに映し出されると、大助は「ほんまにアンタ、かわいかったなあ……」としみじみ。これを聞いた花子が「アンタも舘ひろしさんみたいやわ」と褒め返し、けんたに「話が進まへん!」と制止されるひと幕もありました。

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テツ and トモさん、U字工事さんも加わっての、地元トークも白熱。「都会に出て一番びっくりしたことは?」の質問には、「大阪の女性がよくしゃべること」(大助)、「お金を出して漬け物を買う」(福田さん)、「(道行く人が)みんな無言ですごいスピード」(トモ)など、さまざまな意見が。ほかにも「都会に出たらやってみたかったことは?」など“田舎者”にしかわからない「あるある」満載の、濃?い内容となりました。

と、いきなりチャイムが鳴り、さらなるカントリー芸人たちが賑やかに登場。なんとアメリカからやってきた地方芸人もいるとのことで期待が高まりましたが、ボン・ジョヴィの『It’s My Life』に乗って出てきたのは、福岡出身のなかやまきんに君。本人はアメリカへの筋肉留学経験をアピールしましたが、周囲からのブーイングを受け、最終的には福岡代表として参加することに落ち着きました。

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沖縄出身(一部除く)の宮川たま子、オリオンリーグ、ランナーズは三線と歌と踊りで「沖縄あるある」を披露。島根県の住みます芸人・桂三段は、本場仕込みの安来節で笑いと拍手を巻き起こします。きんに君は、福岡ならではの大爆笑ギャグを見せると意気込みましたが、ふたつのギャグからひとつを選ぶ際の「筋肉ルーレット」をやりたいだけとの疑惑が。花子らから絶え間なくツッコミが入り、せっかくの「明太子ギャグ」も不発に終わってしまいました。秋田県からは、梅乃ハッパとマジシャンのブラボー中谷さん。「ふたりでは寂しいので……」と現地から連れて来たなまはげも、客席通路を練り歩いて盛り上げます。もちろん、中谷さんが魅せる笑いいっぱいの手品も大好評。テツさんが危うく腕を切られそうになるという、スリル満点の演出も大ウケでした。

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最後は再び花子と澤田さんによるトークを挟み、大フィナーレへ! ズラリと並んだDHF(大助・花子ファミリー)合唱団が『ルーツ』を歌い上げ、花子が歌詞を手話で伝えていきます。スクリーンには、岩手県大船渡市での被災地訪問や「いわて銀河100kmチャレンジマラソン」出場の様子が映し出されるなど、DHFの活動報告も。さらには大黒天に扮した大助がメインボーカルを務めての歌とダンスへと続き、会場が一体となる盛り上がりで幕。出演者も観客も、笑いながら改めて故郷のあたたかさ、大切さを再認識した夜となりました。

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