【ライブレポート】「日本一テレビ~ワラチャン!U-20お笑い日本一決定戦・準決勝 東京大会」(後編)
日本テレビ開局60周年を記念して制作・放送されている20歳以下のお笑いコンテスト『日本一テレビ~ワラチャン!U-20お笑い日本一決定戦』。
その8月2日(金)に新宿ルミネtheよしもとにて行われた準決勝のライブレポート前編に続き、残りの後編(出演順で18組目から27組目までの紹介と、司会を務めたライセンス、ワラチャン応援サポーターのNMB48・山田菜々へのインタビュー)をお届けします。
4ブロック目は、なりたい職業についてスピーディーな掛け合い漫才を披露した「ドーレットカーレット」からスタートし、「後悔7乗」がインパクト抜群の人魚コントで爆笑を誘います。
続く女性コンビ「ポテトキャベッヂ」は奇妙な鎌倉デートを漫才コントで展開し、「たろうのすけ」は死後直後の世界をコントで熱演。
ヒーロー(ボケ)と悪役(ツッコミ)と人質(ボケ)と綺麗に役割分担されていた「絶対領域」のトリオコントで、このブロックは終了。
最後になる5ブロック目では、独特な2人の口調が耳に残る漫才「ラインズ」を皮切りに、恋愛指南をハンバーガーショップでの接客にあてはめた「扇」(おおぎ)と、レベルの高いネタが続きます。
お次は「たかまつなな」ですが、暗転が長く、なかなかネタが始まりません。エンディングで明らかになったことですが、ネタで使うフリップがバラバラになっていたため、急いで順番通りに直していたそうです。
そんなハプニングを感じさせないほど、お嬢様と庶民の違いで笑いを取っていました。
ケニア人と日本人とのハーフという個性を活かした漫才の「ドラッパ」、修学旅行で行ったというアフリカの習慣をテンポのいい漫才にした「酒井・國土」がトリを飾り、本日の全27組のネタは終了となりました。
審査時間を挟み、前日開催の大阪大会も合わせた全50組のうち、決勝進出する8組が、いよいよ発表!……されましたが、9月14日(土)『日本一テレビ』(日本テレビ系列)内にて、今回の準決勝の模様が放送されますので、そちらまでお楽しみにしていてください。
そしてそのファイナリスト8組による決勝大会は、12月のゴールデンタイム特番として放送予定です。
終演直後に、本日の司会を務めたライセンス、そしてアシスタントを務めたワラチャン応援サポーターのNMB48・山田菜々に、準決勝・東京大会を振り返ってもらいました。
※註:決勝進出の合否に関する発言は伏せてあります。
――まず、MCとアシスタントを務めた今日の感想からお聞かせください。
井本「いい経験させていただきました。若い力をいただけて、僕らもがんばろうと思いました」
藤原「レベルが高いなと思いましたね。自分が19、20、お笑い始めた頃から考えたら、かなり上行ってるなって思いましたね。そこに正直、ちょっとビックリしました」
――ネタの構成とかにビックリですか?
藤原「それもそうですし、全員が全員、ほぼ(持ち時間の)3分で終われてるし。あんなん出来るようになったの、俺ら最近ちゃうかな(笑)。そう思うくらい、みんなまとまってましたね」
――3分でまとめるって難しいものなんですね。
藤原「結構、難しいですね」
井本「僕ら、初めての舞台は2分の持ち時間で8分やりましたからね。短くするやり方、わからなかったです。大したもんですよね」
――山田菜々さんはどんな感想を持ちましたか?
菜々「お笑いは好きなんですけど、若い方のお笑いってあんまり見たことなくて、でも東京の見て、大阪のも見たかったなあって思いましたね」
井本「でも菜々ちゃん、NMBの子…」
菜々「そうなんですよ!」
(※中略。準決勝・大阪大会には、NMB48の四期生トリオによる「NMR48」が進出していました)
井本「見に来てる人、奈々ちゃんは(NMB48メンバーに)愛情ないなあって思ってるで」
菜々「あー! ありますよ(笑)」
――(笑)高校時代から漫才を始めたライセンスにとって、現在のU-20のお笑いはどう変化したと思いますか?
井本「僕はツッコミなんで、ツッコミばっかり見てしまうんですけど、時代やなあって思いましたね。ストロングスタイルと言いますか、いわゆる“漫才”というコンビが1組もいなかったんですよ。ツッコミに関して言えば。必ず何か、後に乗せるみたいな。“なんでだよ! 何々みたいじゃねえかよ!”が、主流になって来てるのかなあって。俺もやらなと思いましたね。これが時代か、追いつかなきゃって(笑)」
――変化球のツッコミばかりだったということですか?
井本「僕達の世代が変化球だと思っていたことが、主流になってきたのかなっていう。今の世代の子らがみんな、そういうツッコミ方するから、きっと若い世代ではそれが主流になっていくんだろうなって気がしたんで、やっぱり時代に追いつかなきゃっていう焦りが出ますね」
――印象に残ったツッコミってありましたか?
井本「(「サレンダー」のコント中)“21世紀やから21番って、100年間あてられるやんけ!”っていうのは、ツッコミなのかボケなのか、評価もできないくらい、これはなんなんやろう(笑)っていうジャンルのコメントでしたね」
――キャラが強いツッコミも多かったですね。
井本「あ、お前がツッコむんっていうの多かったですね」
――ボケ側から見て藤原さんの印象に残ったのは?
藤原「コンビで言うと、みんな練習量見えてすごかったですし、「サレンダー」もそうやし、コンビニ強盗のネタをやったトリオの……」
――「グリルパン」ですね。
藤原「「グリルパン」ね。まだ舞台経験が少ないんで、惜しい、逃がしちゃってるところがあるんですけど、言ってるボケとかやってることとか、すごいレベル高いし、ちょっと盗もうかなと思いましね。あいつらデビューせんかったらええのに(笑)」
井本「それは、俺もそう思った(笑)」
藤原「僕ら21歳以上の芸人が見たら、ちょっとひやっとしちゃしますよ。レベル高いですもん」
――山田さんは、舞台上で名前が同じ「たかまつなな」さんを応援してましたが。
菜々「「たかまつなな」さんは、なんかわからないけど面白くて……」
井本「なんかわからんけど?(笑)」
菜々「めくるたんびに面白くて、ずっと笑っていられるお笑いが好きです。あとは人魚の方」
――「後悔7乗」ですね。
菜々「意外に筋肉とかあって、「筋肉あるんや」って(笑)」
井本「菜々ちゃん、笑ってたな。それもあれちゃう、コンビ名に“なな”入ってるからちゃうの?」
菜々「ホンマや!」
藤原「アホや思われるな」
――(笑)『げいにん!』のなかで漫才を披露してただけに、出場者に感情移入しちゃうんじゃないですか?
菜々「その深夜番組の『げいにん!』で漫才とかもやらせてもらったんですけど、思ってるよりすごく難しくて、前の番組で、自分たちでネタを作るっていう時も、すごい難しくて、作るだけでも大変やったんです。それを自分たちで面白くする表現するっていうのは、ホントにすごいなって思いますね」
――それだけの経験から、出場者の苦労がわかるってことですね。
菜々「いや、うん、はい……」
井本「コメント、難しいな(笑)」
――またネタに挑戦したいなっていう意欲は?
菜々「お笑いは好きなんですけど、自分がするのは苦手で、芸人さんがいてくれないと全然面白くないので、私がやる時は、ライセンスさんに頼りたいと思います」
井本「話変わってくるわ。ボケとツッコミとアイドルって、どういう見方すればいいの?」
菜々「ツッコんでください。“なんでやねん!”って(笑)」
井本「“踊り上手いな”とかじゃなくて?」
――(笑)ライセンスさんがU20の頃、こういうコンテストはあったんですか?
藤原「いやいや、ないです」
井本「いいですよね、今こういうのあって」
――当時、『ワラチャン』があったらエントリーされますか?
井本「わー、どうやろう」
藤原「当時、あったらこんなにエントリー数はないと思いますよ。大阪大会でも、10組、20組ちゃいます? 今は総エントリー1200組以上ですもんね(1278組)」
井本「賞金200万円もありえないですよね。僕らの時、何かの大会で優勝しても20万円とかやもんな」
藤原「よくて50万じゃないですかね」
――お笑いが文化として定着してるってことなんですかね。
井本「どうなんでしょうか、そういう時代なんですかね」
――最後に、準決勝の見どころをお一人ずつ教えてください。
井本「誰が決勝に残るんだろうっていう見方はできますね。自分が面白いなって思った人が残るかどうかって。言い方悪いかもしれないですが、賞レースってどこか、競馬みたいなところがあると思うんです。勝手に予想立てて、勝手にここが行くんじゃないかっていう。芸人目線で言えば嫌なんです。嫌なんですけど、そういう見方をすると楽しいんじゃないかな。一人決めて」
藤原「例えば番組表見て、U-20っていう時点で、“20歳以下のお笑いなんて”っていう人もいると思うんですけど、いやいやなめんなよって。だから僕は、決勝がレベルの高い年末のネタ番組になると思いますよ。ぜひ準決勝から見ておいた方がいいと思いますね」
菜々「テレビをパッとつけたら、これまで見てなくても、見てもらえるようなネタがいっぱいあるし、みはいっちゃうっていうんですか…」
藤原「見入(みい)っちゃうね」
菜々「あ、見入っちゃうと思うんです」
井本「というボケやね」
菜々「ボケじゃないですー」
井本「ボケにしときー、アホやと思われるから」
菜々「ボケです。みはいっちゃうと思います(笑)」
●『ワラチャン!U-20お笑い日本一決定戦』公式サイト
http://www.ntv.co.jp/warachan/