友近 園子温監督作『地獄でなぜ悪い』完成披露試写会で感無量
8月7日(水)、新宿・バルト9にて映画『地獄でなぜ悪い』の完成披露試写会が行われ、國村隼さん、二階堂ふみさん、園子温監督、そして友近が登壇しました。
世界から注目を集める奇才・園子温監督が、約20年前に書き下ろした脚本を映画化した『地獄でなぜ悪い』は、ヤクザの組長が、服役中の妻のために娘を主演にした映画を作るという奇想天外なストーリーの痛快アクション活劇です。
映画の設定になぞらえて、登壇者のみなさんは「仁義なき戦い」のテーマ曲をBGMに、障子を背景にして登壇しました。
ヤクザの組長・武藤を演じた國村さんは、今回が園監督作初出演。「タイトルは“地獄”ですが、非常に楽しい映画ができました。頭をからっぽにして見てもらえると、より楽しめる作品だと思います」とコメントし、「映画のなかで、映画を遊んでしまった映画です」と、本作への印象を語りました。
『ヒミズ』に続き園監督作2度目の出演となる二階堂さんは、「監督から直接お電話でオファーを頂いて、脚本も読まずに(出演を)決めちゃいました。園さんが『俺の映画なら大丈夫だ』とおっしゃっていたので、信頼して参加させていただきました」と、園監督との信頼関係が伝わるエピソードを披露。
また、本作で武藤の妻・しずえを演じた友近は、「憧れていた“極道の妻”という役をやらせていただいて…。それに、私は2時間ドラマの“女子刑務所”がすごく好きで、その世界観を今回味わうことができたし、なにより園さんの作品に出られたのがうれしかった。3つの“やりたかったこと”を同時にかなえてくれた映画です」と感無量の様子でした。
そんな友近のキャスティング意図を問われた園監督は、「東スポの授賞式でお会いして、本当に美しいわ、色気があるわで。出演オファーするか、じかに『抱かせてくれ』と言うか、どっちを選択しようかと思ったんですけど、出演でお願いしました」と、“園節”で友近への愛を表現。友近が血まみれになるシーンでは、園監督自身が手に血糊をつけて友近に塗ったそうで、「友近さんの血糊を作るのに30分~1時間かけてました。そこは美ですからね」と、こだわりを明かしていました。
舞台挨拶終盤には、タイトルにちなんで、キャストのみなさんが日頃「●●でなぜ悪い」と思っていることを発表することに。車のエンジンのような金属の塊が好きだという國村さんは、「金属フェチでなぜ悪い」、夏でも頻繁に鍋を作るという友近は「週3鍋でなぜ悪い」、家からあまり出ないという二階堂さんは、「出不精でなぜ悪い」という答えを発表しました。
すると園監督は、二階堂さんの答えを見て「彼女は本当の“女優”なので、『女優でなぜ悪い』でいいんじゃないかなと思ったんです。僕もぶっ飛んだ映画しか撮れないんで、批判が多いじゃないですか。そういうときに『監督やっててなぜ悪い』と思いますからね」と、さりげなく二階堂さんを絶賛します。
最後に、本作について園監督は「コカ・コーラとポップコーンとビールが似合う映画。頭を空っぽにして、何も考えずに、大音量と大スクリーンで楽しんでください。映写技師の方、音量はMAXでお願いします!」とPRしていました。
●『地獄でなぜ悪い』
http://play-in-hell.com/
9/28(土) 新宿バルト9ほか全国ロードショー
監督・脚本:園子温
出演:國村隼、長谷川博己、星野源、二階堂ふみ、友近、堤真一