岡山県湯原温泉郷「江西劇団」公演、大盛況でエニシングOK。
「あなたの街に“住みます”プロジェクト」の第2幕として、先日発表された「よしもとふるさと劇団」の記者会見で、「ふるさと劇団」のモデルケースとして紹介された、岡山県真庭市の湯原温泉郷地域の住民と、岡山県住みます芸人江西あきよしによる劇団「江西劇団」の公演が、同市の湯原温泉ミュージアムにて開催されました。
「江西劇団」の公演は、この日同市にある湯原温泉ミュージアムにて行われた「湯気夢里寄席(ゆけむりよせ)」の中で上演されました。「湯気夢里寄席」は湯原温泉の夏の風物詩ともいえるもので、温泉と落語を一緒に楽しんでもらおうという趣旨で、今年で28回目を迎える由緒あるイベント。
今回の公演は、寄席を主催する真庭市商工会青年部湯原エリアの方から、「ぜひ、江西劇団を湯気夢里寄席で上演してほしい」という再演への熱いラブコールがあって実現しました。
「江西劇団」は昨年7月に続く2度目の公演となりましたが、この日は、西日本全域に大雨が降り、同地方も朝からあいにくの雨模様。しかし、開場前には雨もあがり、近所の方々や温泉への宿泊客など約80名が訪れ、開演前にはほぼ満員のにぎわいとなりました。
まずは、太田昇真庭市長のメッセージ(代読)と、湯原観光協会会長・小河原靖弘氏のあいさつのあと、いよいよ公演開始となりました。
演芸のトップバッターを務めたのは岡山県住みます芸人・江西あきよし、昨年3月から半年間、湯原温泉に住み「お笑い温泉番頭」を務めた江西は、定番の「ボクのこと知ってる人?」と聞くも、浴衣姿の宿泊客以外は全員手を挙げるというセオリーを無視した展開に。江西の自己紹介ギャグの「エニシングOK」も、お客さんがみんな練習なしでもできると、完全ホーム状態の中ネタを披露しました。
続いては、昨年も湯気夢里寄席に出演した、島根県住みます芸人の桂三段による一席。同じ中国地区の住みます芸人仲間として、古典落語を口演しました。
そして、いよいよ江西劇団の登場です。まずは座長の江西が桃太郎役で登場すると、続いて登場した三段が本人役で絡み、プロの2人が会場をあたためると、そこへ次々と登場する、江西劇団の精鋭メンバーたち。いずれ劣らぬ芸達者ぶりで、場内にはどんどん笑いが広がっていきました。
お芝居の舞台はもちろん湯原温泉。この地に伝わる伝説で「はんざき」と呼ばれるオオサンショウウオが悪事をはたらくなか、はんざき退治のために、桃太郎とおなじみのイヌ、サル、キジの家来たちと、地元の英雄・三井彦四郎らが立ちあがるというもの。
なかでも、三井彦四郎らの仲間たち、地元のガソリンスタンドの店員、旅館の若旦那でミュージシャン、ハワイ帰りの宿の支配人と、個性豊かなキャラクターが続々登場していくる場面には場内爆笑となり、無事にはんざきも退治されて終始なごやかな笑いに包まれた中、今年の江西劇団公演は終了いたしました。
公演後、座長の江西は「練習してきたことが全部出せたと思います。今後は湯原以外の場所でも、このメンバーで公演していきたい。」と、芝居の出来に満足そうな様子。しかし、劇団員の中には「まだまだできた」と悔しさを現すメンバーもいるなど、今後に向けて、まだまだ目標高く、劇団としてさらなる進化が期待されます。
今後の江西劇団の展開に、ぜひご注目ください。