『月亭八方落語誘笑会パート3』開催決定!「楽屋ばなし」で先人たちへの恩返しを
阪神タイガースをこよなく愛し、楽屋ニュースなどでもお茶の間の人気者として親しまれている落語家・月亭八方。近年は日本舞踊や長唄を始め、2009年には地元の大阪・福島に稽古場兼寄席の「八聖亭」をオープン、さらに昨年は自伝本『さりとて、落語家』を出版するなど、活躍の場をますます広げています。そんな八方が、きたる10月26日(土)、なんばグランド花月にて3回目となる冠落語会『月亭八方落語誘笑会パート3』を行うことになりました。8月27日(火)には記者会見を開催。演目や意気込みについて説明しました。
八方が一番の見どころとして挙げるのは、「軽口楽屋ばなし」。「先人たちの愉快な、そして不思議な行動を伝えていきたいな、と。感覚としては、ひとり大喜利のような気持ちです」とのことで、「今の若い人たちと比べると、私を含めた先人の芸人たちは、無邪気で子どものような一面を持っていた。それらの、まさしく真実を述べて残していきたい」と話しました。「楽屋ばなし」を披露することは、「ひとつの恩返しの気持ちでもある」とも。「先輩の口まねや、ネタの形の継承などを通じて、知らず知らずのうちに頭でなく肌で、面白いことが言えるようになった。本当に先人たちのおかげと感じます。感謝の気持ちを持って、伝承というとオーバーですが、伝えていきたい」と思いを明かしました。
さらに、「軽口」という言葉にもこだわりが。「書物をひもとくと、落語のひとつとして“軽口ばなし”というものがある。漫談という言葉じゃなく軽口と呼ぶ、これは非常に響きがいいので、復活させてみたいという気持ちでつけました」。同時に、「軽口の枠の中で、『楽屋ばなし』が古典化していけばいい」との思いもあるそう。例として明石家さんまからギャロップまで、自身の知る芸名・コンビ名にまつわるエピソードも紹介しつつ、「こういう話には、皆さんすごく興味を示されるんですよ。芸名は思いつきもあって、それだけでもネタになる。僕自身、そういうのが好きなんでしょうね。面白いと思うと言いたくなるんです」と笑顔で話していました。ちなみに当初は、今年、芸能生活50周年を迎える西川きよしのエピソードだけで構成することも考えましたが、「いじめてるみたいになってもアカンので(笑)」、さまざまな人物を盛り込むつもりだそうです。
古典落語からは「千両みかん」と「猫の忠信」を。前者は夏の噺ですが、一方で親の子を思う心を描いたものでもあります。「子どものため、みかんに千両を払う。これは、私が孫に『ランドセル買って』と言われて『よっしゃよっしゃ』と言うてるのと同じこと。もしランドセルが1000万円だとしても、きっと買うかな……いや、買いそうやな……買うのでは(笑)。やればやるほど、そんな親の気持ちがわかるんです」と八方。後者は女性をめぐり友達同士が揉めるというものですが、「現に私も若い頃は、ひとりの女性を仲間同士でとりあったことも。今の時代にも置き換えられる男と女の滑稽話やし、いつまでも現役で色気を感じたいという気持ちで選びました」と説明していました。
ほかには月亭八光と中川家が出演。八光は「堪忍袋」を口演するほか、「『軽口楽屋ばなし』のほうでも、彼に手伝ってもらおうかと思っています。彼が知らない人の名前も出てくるやろうし、ある程度基準になってくれたら」とのこと。中川家については「いつどこで見ても、本当に大阪の地に足を着けた漫才を見せてくれる。このふたりは別々になっても器用にできるから、ひょっとすると、今日落語家になっても、明日スターになれるんちゃうかと思うほど」と大絶賛していました。
奇しくも落語会当日は日本シリーズの初日。それを知らなかった八方は「え!? ナイターかな?」と急にそわそわし始めます。「阪神が出るかもしれんからね。僕は『ひょっとしたら』と思ってますから。今日からの(巨人との)3連戦と、残りの3連戦での逆転もあるかも」とノリノリで語りましたが、「阪神が日本シリーズに出場しても落語会はやるんですか?」との問いには「もちろんやりますよ、やらんわけにはいかん(笑)」。はたしてどんな「楽屋ばなし」が飛び出すのか、そしてもしかすると今年の阪神の総括も!? ぜひ劇場に足を運んでお楽しみください!
8月28日(水)10:00〜チケット発売開始!
月亭八方落語誘笑会パート3
日時:10月26日(土) 18:45開演 19:15開場
会場:なんばグランド花月
料金:前売3000円 当日3500円
出演:月亭八方、月亭八光、中川家
お問い合わせ:チケットよしもとお問い合わせ専用ダイヤル☎0570−036−912(10:00〜19:00)
【月亭八方】