はりけ~んず単独ライブ『再燃~15年ぶりの単独~』
9月22日(日)、東京・浅草花月にて、「はりけ~んず単独ライブ『再燃~15年ぶりの単独~』」が開催されました。
タイトル通り、はりけ~んずにとって15年ぶりの単独となった今回のライブ。開演前の場内放送では、ガレッジセールやペナルティ、ココリコら後輩芸人たちから、はりけ~んずへのお祝いのメッセージが流れます。それぞれから銀座7丁目劇場時代の思い出話などのコメントが流れるなか、ですよ。はなぜか全力でネタを披露して笑いを起こし、客席の緊張をほぐしていました。
場内放送の最後にはなんと、大人気アニメ『ONE PIECE』のルフィの声優である田中真弓さんが「前田、新井、そして来てくれたみんな、出航だ~!」と開演のコールを! アニメファンとしても有名な前田らしい演出に、観客のみなさんからはどよめきと歓声が起きていました。
そして、いよいよはりけ~んずが舞台に登場。大きな拍手がしばらく鳴りやまず、前田が「(拍手が)長いわ!(笑)」とツッコミを入れるほどの盛況です。続けて前田が「若手のときは単独ライブができるっていうだけでうれしかったけど、この年になるとお客さんの立場に立って考えるようになるんです。日曜のライブやとお客さんは次の日に仕事がある。その点僕たちはベテランやから、三連休の中日を選びました(笑)。帰りに浅草グルメも楽しんでもらわなあかんから、ちょうどおなかが減ってくる19時半に終わります(笑)」と宣言すると、客席はドッと沸きます。
さっそく2人は舞台の中央に用意されたマイクへと向かい、90分間ノンストップで怒涛の漫才を繰り広げました。
冒頭では、「働き盛りの30代に単独ライブをやらないで、ちょっと老いてからやるってどうゆことやねん(笑)」と自身らにツッコミを入れつつ、2人で15年前のさまざまな出来事を振り返っていきます。当時の芸能ネタや事件などを、毒舌を交えて斬っていく痛快なやりとりに会場は大爆笑。随所に“昭和”なフレーズが飛び出したり、ディープなアニメネタが挟み込まれたり、テンポの良いしゃべくりと多彩な展開で観客を一切飽きさせません。
途中、新井が思いがけない“間”で相槌を打ったり、「野球の始球式をやりたい」とぎこちないピッチングを披露したりしてマイペースぶりを発揮すると、前田が思わず吹き出しながらツッコミを入れるひと幕も。結成23年だけあってコンビの掛け合いは圧巻で、「ベテランか!」「ベテランや!」と改めて確認しあう2人の姿に、大きな笑いが起こっていました。
終盤は、ともに40代のおっさん芸人(?)らしからぬ「占い」の話へと展開。“東京沿線占い”を考案したという前田は、中央線や埼京線、京王線、小田急線など、利用している沿線でその人のクセを当てると豪語します。しかし、お客さんのひとりに利用している沿線を聞くと、用意していなかった「千代田線」という答えに大慌て。そんな“客いじり”で会場はいっそう盛り上がります。
最後には「結局、血液型占いが一番確かなんですよ」と言い出した前田が、B型である新井に対して「B型は雑、適当、いい加減、人見知り」とかなり偏った見解で攻め込みます。対して新井は「B型を批判するならうちの家族を批判するのと一緒や。俺もBやし、嫁もB、娘も、今度生まれてくる子どももたぶんBや」と反論。この言葉に「“今度生まれてくる”ってなんや?」と驚きの表情を隠せない前田は「俺聞いてへん!お前、漫才でもうそろそろオチにくるときに何ブチこんでくれてんねん!」と、占いそっちのけでまくしたてます。
新井が「12月に2人目ができるんです」と改めて報告すると客席は祝福ムードとなりましたが、前田は「俺が2か月必死に考えてネタ書いたのに、お前の子どもができたネタふりみたいやんか!」と憤慨。
「これは我慢できへん、もう一回単独やるぞ!」と勢いよく宣言する前田に、新井が「やるったっていつやんねん?」と聞き返すと、前田からは「急には無理やから時間くれや。俺が58歳になった時にやらせぇや」と答えが。「また15年後やないかい!(笑)」と新井のツッコミが入ると、会場は盛大な拍手と笑顔で包まれていました。
【はりけ~んず】