今年の高校生マンザイ師No.1は?「ハイスクールマンザイ2013」開催!
2003年からスタートし、今年で11回目を迎える高校生の漫才コンテスト「ハイスクールマンザイ~H-1甲子園~」の決勝が10月14日、大阪・なんばグランド花月で開催されました。 今年は7月より各地での地区予選大会に約100組の高校生が出場し、予選、準決勝を勝ち上がった6組が笑いの殿堂・なんばグランド花月の舞台に立ちます。今大会の司会を務めるのは、NON STYLEと福本愛菜。
3人も518組のエントリーの中から勝ち抜いてきた6組が気になる様子です。そして、審査を務めるのは、審査委員長のオール巨人、板尾創路、嗣永桃子さん、ロザンの5名。巨人は客席に「応援している人だけじゃなく、ほかの高校生の漫才もニュートラルな気持ちで見て思いきり笑ってください」と訴え、いよいよ大会がスタート。
トップバッターは、中四国地区代表「テノールパート」。出井元貴くん、川西宏幸くんの2人は6組中唯一の高校2年生で、岡山県立岡山城東高校の高学歴コンビです。
その漫才は、1番手とは思えないほどテンポの良い掛け合いでクイズネタを見せ、これには巨人も「すごく分かりやすかった。これは頭がよくないと作れないネタでした。ええ漫才見せてもらいました」と満足顔。また、ロザン・菅も「僕らもクイズネタがあるんですが、パクリたい(笑)」と笑わせます。
続く2番手は、神戸市六甲アイランド高校3年生の櫛野駿太郎くん、夏目陵介くんによる近畿地区代表「サイクロン」。
関西ということもあり100人を超える大応援団が見守る中、小さい頃に好きだったものなどのネタで、これまた息つく暇もないほどのテンポで笑いの応酬。これにはNON STYLE・石田も「ベテランの風格が!」と驚き顔。また、板尾も「ほんとにテンポがよく、言葉もすごく聞き取りやすかった。段々と盛り上げていく感じなんかは本当にプロっぽかった。さすが近畿ブロック」と評価。また、嗣永さんは「出てこられた瞬間から自信満々な感じが伝わって、もう尊敬に値するするくらいの自信満々ぶりだったので、ももちも自信持てるようになりたいなと思いました」と茶目っ気あるコメントで会場を沸かせていました。
続いては、福岡県立宗像高校3年生の原直樹くん、松水健太くん、村上新太くんによる九州・沖縄地区代表のトリオ「トランジット」です。
コンビニにもしも強盗が来たら…という設定で、〝アンパンマン〟ネタも取り入れた痛快ネタを披露。 これに井上は「ツッコミからすると、ボケが2人って大変やな」と感想を。また、巨人も「3人(漫才)というのは非常に難しいんです。ただ、アンパンマンのオチを、もう少し他のものに変えても良かったかも。全体的にはよく出来ていたと思います」とアドバイス。嗣永さんは「本当に楽しそうにしておられたので、見てるだけで楽しくさせていただきました」と話していました。
続いては、東北生活文化大学高校3年生の飯田怜くん、菅澤恭平くんによる北海道・東北地区代表「雷電爲衛門(らいでんためえもん)」の登場です。
貫録の風貌でコンビニでのバイトのやり取りを見せますが、その言葉の一つ一つが絶妙な笑いを誘います。これには、石田も「まさか高校生の言葉に〝前厄〟が出てくるとは!」とびっくり。また、菅は「ボケとツッコミのバランスがすごく良かった。声のボリュームも良かった」。板尾も「ネタのセンスが良かった」と評価しながらも「少し緊張が見えましたね。芝居が少しザツになってしまったところがあったように思うので、シチュエーションをもう少し大事にすればもっと入り込めたと思います」とアドバイスもしていました。
そして5番手は青山学院高等部、高島鋼介くん、木村圭佑くんによる関東地区代表「GT(ジーティー)」の登場です。
普段からインディーズライブで漫才を披露しているそうで、その実力に期待が高まります。そんな彼らが見せてくれたのは、もしもバンドをやるならという設定で、これまた若さ溢れるテンポの良い掛け合い。これに巨人は「うまい!」と一言。さらに「僕の好きな、練習量の多さが見える漫才だった」と絶賛。またアドバイスとして「テンポアップした時に少しだけ聞き取りにくい部分があったので、そこをきっちりおさえてほしい」と期待を見せていました。
いよいよ最後の登場となるのは、愛知県安城農林高校3年生の井戸田翔太くん、戸部智花さんによる東海・北陸・甲信越地区代表「ブック」です。
唯一の男女コンビが見せてくれたのは、登場早々、戸部さんがスリッパを使ったツッコミを見せるもの。肉食系女子と草食系男子コンビによる絶妙な間合いを披露します。これには井上も「わかりやすい男女漫才でした。しかし、頭、大丈夫?」と思わず井戸田くんを心配。また、嗣永さんも「叩かれて痛そう…」と話しながらも「3分って、こんなにあっという間だったのかなと思うくらいの時間でした」。さらに板尾は「2人がやりたい漫才はすごくよく分かるし、スリッパも中々手を出しにくいものだと僕は思うので、最初はネタとツッコミのバランスが合ってなかった感じもありましたが、最後にかけていい感じにはハマってきましたね。でももう少し構成を変えればもっとウケたんじゃないかな」とアドバイスしていました。
その後は、特別部門「先生・生徒」部門の漫才も登場。群馬県の県立高校の先生と生徒によるコンビ「せんせいと」の漫才が披露されました。
そして、いよいよ結果の発表です。今年の「H-1甲子園」を制したのは…… テノールパートに決定!
審査委員長の巨人は総評として「本当に毎年レベルが上がっていて、審査員も悩んでいます。でも、楽しく漫才を見ることが出来ました」。また、テノールパートに対しては「笑いのセンス、上品さ、練習量とすべてが揃っていた」と称えます。また、惜しくも優勝を逃した5組にも「ここまで残っただけでもすごいこと。今日のくやしさを高校時代の思い出として一生抱いていってほしい」と話していました。なお、テノールパートには、お笑い奨学金50万円とNSC特待生(入学金・年間授業料免除)の賞品が与えられました。