桂きん枝が還暦記念の「笑う会」を開催!
今年1月に還暦を迎えた桂きん枝が自身の生誕60年を祝う会を天満天神繁昌亭で開くことになりました。「前に繁昌亭で『がっぷり寄席』というのを2年ちょっとさせていただいたんで、今回それを復活させようかなと思ったんですけど、ちょうど60才ということもありますのでみなさんにもご一緒に笑っていただこうと」と今回は「祝う会」ではなく「笑う会」というタイトルに。
「噺家として60は決して若い方やないですけど、老けたほうでもないと思います。別にこれから人間国宝を目指そうというわけでもなく、落語ができたら、まぁいいかなと」ときん枝。自身の60年の人生について聞かれると「谷あり谷ありの人生でした(笑)。自分でブロック塀に頭をぶつけてるような人生ですから! 60になりまして、地に足がついてきたなという気もいたします。自分なりに60歳を迎えれたと思います。今は昔の年齢から見ると8掛けくらいの感覚。だから50歳前くらいの感覚で生きていきたいなと思います」と節目を迎え、これからの落語家人生に気合も入ります。
最近、八方や小枝らまわりの落語家の活発な活動に触れたきん枝は「噺家は鮭じゃないかなと思っています。川で生まれて、海で育って、そして生まれた川に戻ってくる。それは伝統芸をする人に“気”としてあるんじゃないかなと思います」と持論の落語哲学も披露。「谷あり谷ありの人生」と語る60年の中で特に思い出深い“谷”について聞かれると「事件もさることながら、2度目の結婚です」という答え。現在は5歳と1歳の子供のパパ。20代でできなかった育児の真っただ中で「日々新鮮ですね」と笑いながら、この経験を生かして「子は鎹」など子供の出てくる落語ができたらいいなと考えているそうです。
当日の会では、襲名後初の出演となる東京の三遊亭円楽、旧友の八方、弟弟子で前回の繁昌亭大賞受賞者の文華が出演。4名の落語のほかに披露される「60代のおっさん3人」のユニークなトークも必見です。この日の主役であるきん枝は師匠の文枝が演じていたネタの中から一席を演じる予定で「父が畳屋職人やし、(師匠が演じているのが)好きやったんで、『植木屋娘』ができたらいいなと思っています」とのことです。
繁昌亭で開いていたネタおろしの会「がっぷり寄席」も復活させて、今後は年に4回ずつ開催し、東日本大震災のチャリティ寄席も長いスパンで続けていくと語るなど還暦を迎えてますますパワーアップするきん枝。大好きな「流れのままに生きる」という言葉のように「大きな川の流れに沿って最後は海にたどり着いたらいいんと違うかな」とおおらかな“きん枝流”を貫きます。これからも笑顔満載の落語家人生の大きな節目をお見逃しなく!
桂きん枝生誕六十年を笑う会
日時:7月8日(金) 18:30開演
会場:天満天神繁昌亭
料金:3500円(当日指定)
出演:桂きん枝、月亭八方、三遊亭円楽、桂文華
お問い合わせ:天満天神繁昌亭 06-6352-4874