よしもとニュースセンター : 【ライブレポート】京橋ナイト・ステージ『ブラストが笑う夜』

昨年１０月、神保町花月で上演されたお芝居『ブラストが笑う夜』が、６月１０日（金）に大阪・京橋花月にて再演されました。

脚本をNON STYLE・石田が、演出を鈴木つかさが手掛けた本作。この再演作では石田自らも出演するにあたり、脚本を書き直したそうです。

舞台はとある家の一室。一日中ひきこもってインターネットばっかり見ている草木鉄男（ブロードキャスト・吉村）の生きがいは、芸人のブログコメントに誹謗中傷を書きまくること。この日もいつものようにコメントを残していたところ、ブラストと名乗る人物が鉄男のコメントに絡んできました。憤慨した鉄男は強がりの書き込みで応戦。しかしブラストは至って冷静な上、自ら連続バラバラ殺人の犯人であると名乗ります。そして最後には鉄男への殺害予告も…。「４日後の午前２時、廃墟の第一回生病院へ来い。殺してやるから」。

武器商人の稲富銀蔵（梶剛）と殺し屋のレッドウルフこと黒石誠治（若月・徹）、廃墟でお化けのコスプレをするのが楽しみというカップルの青山淳悟（若月・亮）と渋谷若菜（ソラシド・水口）、夜な夜な廃墟マニアが訪れるため警備を任された警備員の西郷武（ブロードキャスト・房野）と上村（NON STYLE・石田）、頼んでいた医療器具を間違えて第一回生病院に届けられたため現地へ向かわざるを得なくなった医師・板井一馬（ソラシド・本坊）。そして殺害予告をされてしまった鉄男と、奇しくも同じ夜に、それぞれの理由で彼らは第一回生病院へと集まったのでした。

初めはすれ違いを繰り返し、幽霊騒ぎも起こるのですが、集まった面々は徐々に第一回生病院には何人かいる、ということを知ってゆきます。そして、その顔ぶれが分かってからは、鉄男が殺人鬼・ブラストを探していることも知るところとなり、ブラストは誰なのか探り合いが始まります。そして、黒石が勢いに任せて拳銃を一発、若菜の胸に打ち込んでから事態は急展開、誰も予期せぬエンディングへと突っ走ってゆくのでした…。

『ブラストが笑う夜』の再演は、ルミネtheよしもと公演も残しておりますので、最後の最後に訪れる“驚愕の事実”はここでは語れませんが、前半はギャグや勘違いの会話などで笑いの絶えない展開でした。が、後半からは徐々に緊張感が漂うサスペンスとなっていき、特にラストシーンでは、芸人たちの迫真の演技で会場からはすすり泣く声も…。

笑って泣いて、そして“石田サスペンス劇場”と言わんばかりの手に汗握る展開で魅せる『ブラストが笑う夜』は、６月１３日（月）にルミネtheよしもとでも上演されます。神保町花月での初演を見逃した方、未見の方もぜひ、足をお運びください。芸人たちの演技、脚本の力、演出の面白さに度肝を抜かれること間違いありません！　　そして、梶剛による劇中での「一言」も、どうぞ耳を澄ましてお聞きください。