【ライブレポート】お笑いガジェット展 ものづくりトークLIVE
8月11日(木)、『YOSHIMOTO WONDER CAMP TOKYO』の一環として、職人の街・御徒町の2k540 AKI-OKA ARTISAN・オープンスペースにて『お笑いガジェット展』がスタートしました。
同展覧会は、よしもとが誇るアートユニット「明和電機」のオリジナル製品や、レイザーラモン、くまだまさし、野生爆弾、大西ライオン、もう中学生、佐久間一行など、よしもと芸人のオリジナル小道具を多数展示しています。
また、本日より1日2回、明和電機・土佐信道と芸人によるクロストークLIVEが行われます。本日まず一発目のゲストには、レイザーラモンの2人が登場しました。
WONDER CAMPのTシャツに、いつものハードな衣装に身を包んで登壇したHG。一方のRGは……映画『アバター』のキャラクターに扮装。すると、これまで良好だったマイクの音が入らなくなるというハプニングが発生してしまいました。
2009年に公開された『アバター』を観て、ものづくりの衝動に駆られたと言うRG。「『アバター』のどこを?」といぶかしそうな土佐に、「この衣装をです! 作りたくてたまらず、ドンキに走りました」と続けます。「このおかげで、年末年始の(ダウンタウンの)『笑ってはいけないシリーズ』にも出させていただきましたので、元は取れたかと」と言うRGに、「ジェームズ・キャメロン監督に怒られない?」と心配そうな土佐。「『アメトーーク!』のDVDでも、この格好でアバターあるあるを言っているんですけど、今のところは大丈夫です。それに『アバター2』があれば、ぜひ宣伝部長をやらせていただきたいので、このキャラを推していきたいと思います!」と力強く語りました。
今回の展示を観て、土佐が驚いたのはHGの絵の上手さ。以前、『たけしの誰でもピカソ』の「絵がうまい芸人決定戦」に出演した際、世界的に有名なアーティストの村上隆さんに誉められたそうです。そこから村上さんのアトリエにこもって半年間、2~3メートルのキャンパスに絵を描いたこともあるようですが、ローラーに絵の具を塗られて「はい、ダメ!」とバッテンを付けられてしまい、精神的に追いつめられたHGは結局、嫌になって逃げ出してしまったそうです。
土佐は「2つの絵はどちらもすごいけど、特にこの女の人の絵はすごい」と、女性の絵を絶賛。「泡の中に、顔を描いてあるのがすごいですよね」と褒めると、HGは「あ、そうですか」と顔をほころばせながら「水に飛び込んでいる女の人の背中を描きたかったんですけど、顔がブサイクだと良くないと思って、映っている体にして描いたんですよね」と話していました。
「昔から絵が好きで、『少年ジャンプ』の漫画を真似して描いてたんです。特に『北斗の拳』を良く真似していましたね」と言うHGに、土佐は「あの漫画は手数がかかってますからね。今回展示してあるHGさんのパラパラ漫画もすごい。線が達者でびっくりしました」と感嘆の声をおくっていました。RGも絵が上手で、大学時代は漫画雑誌に投稿していたそうです。
そんな2人に「ビジュアルが強烈ですね。ネタがどんなふうに出来上がるのか、知りたいですね」と興味津々の土佐。「あの……社長……我々、ネタを一生懸命作ったことがないかもしれないです」と小声で伝えるRGに続き、「我々は8年間、箸にも棒にも引っかからなかったんで、ネタを必死で頑張って作ってたんです。ですが、HGというキャラクターで世の中に出て、僕の真似をしたRGが登場して今に至るんで、今いざネタをやろうとすると、昔のネタができないんですよ」とHGが応えます。
「昔のネタが観てみたい」という土佐のリクエストを受け、以前、舞台でやっていたというプロレス技を披露。「今のは、HGさんがアバターを退治しているみたいで良かった」と感想を述べる土佐に、「今年の『キングオブコント』は、“エイリアンVSプレデター”のように“アバター VS HG”でいこうと思います」と自信をのぞかせるRGでした。
「それにしても、社長はいろんなことに精通してますね。ものづくりに大切だから、いろんなものを観るようにしてるんですか?」と尋ねたHGに、「兄弟の影響ですね。僕には姉が2人、兄が2人いるので、情報が自然と降りてくるんですよ」と土佐。子どもの頃、お兄さんが買っていた『週刊プレイボーイ』をよく読んでいたそうで、「その時のインスピレーションが“オタマトーン(明和電機が開発した音符型のかんたんな電子楽器)”に活かされていたりするんですか?」と言うRGに、「情念はそこから受けているかもしれませんね」と涼しげに応えていました。
日本画家になりたかった土佐ですが、実家が工場だったこともあり、小さい頃からものづくりを身近に感じていたそう。大学の卒業制作で作ったのが「指パッチン木魚」で、「その頃は明和電機ではなくて、人前でやる時に普通の格好でやるのはおかしいだろうと思い、タキシードを着てやってたんです。だけど、それもしっくりこなくて、親父が着ていた作業服を思い出して今の格好になりました」と活動遍歴を語っていました。
衣装に凝っているHG。HGは既製品のサングラスにラインストーンを付けているそうですが、レンズ部分にも貼付けてあるため、視界がよく見えないんだとか。「石と石の隙間が無数あるので、お客さんが笑っているなとかは大体わかるんですけど、カンペは一切読めませんね」とHG。眼鏡を指して、「それ、プレスリーモデルですよね?」と尋ねた土佐は大のプレスリーファンらしく、「メンフィスの博物館も行きましたよ。素晴らしかった、ジャンプスーツが」と目を細めていました。
一方のRGは衣装にお金をかけるタイプではなく、今日のキャラクターも5000円以内で作っているそう。市川AB蔵の着物もフリマで1000円で買ったらしく、「しかも大学時代、20年前くらいに買ったもの。いつか使うやろと買ったんですけど、5年前にようやく使い道ができるとは。無駄なものってないもんですよね」と感慨深そうなRGでしたが、HGに「ええこと言うてるけど、全く説得力がない!」と指摘されていました。
●展覧会情報
『お笑いガジェット展』
日時:2011年8月11日(木)~13日(土) 11:00~19:00
場所:2k540 AKI-OKA ARTISAN
入場無料
●今後のものづくりトークLIVEスケジュール
12日(金)13:00~13:30 野性爆弾
16:00~16:30 大西ライオン、もう中学生
13日(土)13:00~13:30 くまだまさし、佐久間一行
16:00~16:30 ダイノジ
●『YOSHIMOTO WONDER CAMP TOKYO partnership by GEORGIA Laugh&Pease 2011』
公式サイト:http://www.wondercamp.jp/
【レイザーラモン】