【ライブレポート】東京よしもと落語会(8/12)
8月10日(水)より『YOSHIMOTO WONDER CAMP TOKYO』の一環で、東京・お江戸日本橋亭にて行われている『東京よしもと落語会』。山崎邦正こと月亭方正が主宰を務め、1日目は南海キャンディーズ・山里が、2日目はオリエンタルラジオ藤森が日替わりゲストで登場しました。
いよいよ最終日となった本日8月12日(金)も、多くのお客さんが詰めかけてくれました。
トップバッターは、桂三四郎。
「落語家が出て来たら緊張しますよね。でも、皆さんが緊張していると、僕も緊張してしまうのでリラックスして観てくださいね」と、お客さんに優しく声をかけます。そんな三四郎は「普請褒め」というネタを披露しました。
続いて、登場したのは桂茶がま。
「30分の我慢大会だと思ってください。30分さえ我慢できない人は就職できませんからね!」と軽口を叩いて笑いを誘います。怪談話を始めるのかと思いきや、ダジャレに走る茶がまに、会場はさらに大きな笑いが起こりました。3つ目のダジャレの際には「1つでやめとけばよかったですね」と後悔する一幕もありましたが、本ネタの「ろくろ首」でも軽快な表現力で盛り上げました。
休憩を挟んで登場したのは、ロンドンブーツ1号2号・田村亮。顔をこわばらせながら、開口一番に「めっちゃ緊張してます」と切り出します。
「緊張感が伝わると笑ってもらえないと思うので、孫を見るような気持ちで(と、観客を観て)……って、孫がいるような年齢でもないか。トイプードルやと思ってください! トイプードルやったら、しゃべっただけで“すごい!”ってなるでしょ」と自分を下げまくる亮に、笑いが起こります。
観客全員が自分を知っていてくれることに安堵したのか、「古典(落語)やるんですよ! すごいでしょ?」と話しかけ始める亮。「こんな場所、本物の落語家さんじゃないと座れないのに……僕は我流でやっているので申し訳なく思う。邦正さんにお世話になってるから出てるけど、吐きそうです。昼間に食べたラザニアを吐き出さないためにも温かい目で見てください」と語る亮が、本ネタに選んだのは「寿限無」。
これは子どもの名付けに悩む噺なのですが、亮も長男が生まれた際にはかなり悩んだよう。付けたい名前はあったものの、全ての字画が悪くて断念してしまったそうです。
「『寿限無』は初心者向けの落語らしいんです。というのは、長い名前を読み上げるところが噛みやすいから。落語家さんは師匠と1対1で稽古をするらしいんですけど、そんな緊張感のある場で一度も噛まずにできたら客前に出られるという物差しになるんですって。古典の面白さ、そして(普段、滑舌が悪いと言われている亮が噛まずに言えるかという)スリリングな部分を楽しんでください」と話し、ネタをスタートさせました。
肝心の名前の箇所はというと……客席からの応援ムードが伝わったのか、大きなミスはなく無事終了! 安堵の表情を浮かべる亮でしたが、足がしびれてしまったようでよろよろしながら舞台袖へと帰っていきました。
トリを務めたのは、もちろん月亭方正。
この日も連日やっていた変顔でつかみを決めると、「こらー!」と客席を一喝します。「3日間やらせていただいたんですけど、千秋楽の客が一番重いってどういうことやねん」と言いながら、連日ほとんど売れていない様子の写真集&手ぬぐいの宣伝を。「今日も手ぬぐい1枚だけって……買いなさい!」とごり押ししていました。
本日は「宮古川」というネタを披露。女性を演じる時にはしなをつくり、男性を演じる時は勇ましく、そして老人を演じる時は声色を変えてと、変幻自在に魅せていきます。その堂々とした噺家ぶりに、会場のお客さんも聞き入っていました。
●「YOSHIMOTO WONDER CAMP TOKYO partnership with GEORGIA ~Laugh&Peace2011~」
公式サイト:http://www.wondercamp.jp/
【山崎邦正】【田村亮】【ロンドンブーツ1号2号】