「第7回笑福亭仁鶴独演会」は十八番2席をたっぷり披露!
毎年恒例の「笑福亭仁鶴独演会」の記者会見が、大勢の落語ファンで賑わう「彦八まつり」の会場・生魂国神社で行われました。
この独演会は、今年で7回目。仁鶴師は開口一番「色んなことがありましたが、6年間やってきました。毎回、お客さんがたいへんにお運びをいただき、それを頼りに7年目を迎えました。今年も全力で務めさせていただきたいと思います」と意気込みを語りました。
なんばグランド花月での本会は、豪華な高座も特徴です。「日本国中、他にない豪華な高座を会社がしつらえてくれまして、お客さんはその美しさも楽しみにお越しいただいているような感じがします。何でかというと、凄い高座をご覧になったお客さんの気持ちが、スッとこちらに伝わってくるという。改まるというか、ちょっとお客さんも慣れるまで緊張するというか。でも、10~15分すると、冷静に観察をしながら待っておられる。出演者の方も、普段よりは少し緊張感を持って、毎年務めております」。
過去6回の独演会では、数々のネタ下ろしにも挑戦。「トリのネタは、あんまりやらないとか、なじみのないネタばっかり6年間やってきたんです。楽なことやってもしゃーない、苦しもかと。苦しいところを見てもらうのも、一つの務めであろうと。たいがい、しんどかったですけどね。幸い昨年は当日のコンディションが良く、6年目にして初めてお褒めの言葉を頂きました」。
今年の演目は、十八番ともいえる「初天神」と「人形買い」の2席。「7年目ということで、手馴れたネタということではありませんが、『初天神』は1月、『人形買い』は5月の噺。“月”をちょっと意識して選びました。『初天神』は師匠の六代目・松鶴が演じておりまして、私も好きで稽古をつけてもらったネタです。久しぶりにやらせてもらいます。『人形買い』も師匠・松鶴がやっておりました。ただ、このネタは皆がやらない。やらないというのは、難しいのと、そう面白くないというのがあると思います。それは、神功皇后や太閤秀吉といった昔の古い話が出てきたり、講釈師、易者、祓いたまえ屋が登場したり。珍しいのではないか、というだけでやらせてもらいます」と、2席に対する思い入れを語りました。
さらに、コンディション作りについては「しいて言うたら、目を覚まして寝るまで、何をしててもそのネタのことを考えているということですわ。それが、今の私にとっては大事なことやと思います」と明かしてくれました。
そんな仁鶴師匠は、来年に芸能生活50周年を迎えます。「早いですねぇ~。私が吉本という会社に入れていただのは、先代・林家染丸師匠の紹介です。もちろん、師匠・松鶴の了解を得てね。染丸師匠に当時の吉本の重役の前に連れていかれて、『吉本向きでっせ、この商品は』と言われて。ああ、しゃべる商品やなと思たのは、その時からです。初舞台をいただいたのは、前の京都花月。手見せで10日間やらしてみようということですわ。そこで上手いこといかないと、誰の推薦があっても入れてもらえなかった。落語の研究会で一番ウケたネタをやったんですが、お客さんはクスッとも言いませんでしたね。えらいもんやなと。演芸会と落語会はお客さんが全然違う。演芸会は、漫才や新喜劇、曲芸、手品の中の落語ですから。当然、こういう反応があって当然やなと。それに気が付いた私も偉かった(笑)。3日目から方向転換して、小噺の羅列をやりました。これで一応しのいだ訳です。半年間務めると、次はうめだ花月に出してもらえるんです。3ヵ月ほどやりまして『何とか吉本に向いとるな』ということで、いよいよホームグラウンドである前のなんば花月に出してもらう。ここに出してもろたら、本格的に吉本に入れたという証明ですから。そういうことがあって50年です。喜びも哀しみも幾年月です」と、自身の50年を振り返りました。
また、吉本興業も来年100周年を迎えます。師は、吉本と自身の関わり合いについて「うめだ花月を開いていただいて、その何年目かに私が入って。世の中も右肩上がりで、それと共に吉本興業という会社も充実してきましたし、私も世間の波に乗らしていただいて、何とか50年過ごしてきたわけです。舞台人の人数も社員の人数も、その当時からは考えられんぐらい大きくなっています。そらもう、感無量ですね。よう考えたら、50年というたら吉本の社歴の半分です。自分でビックリします。けど、お客さんにある程度喜んでいただいて、吉本も『こいつクビにせんでも、何とか稼ぎよる』と。そういうことは、やって来たと思います。そやから、会社と私は気分は一体になっていますね」。
まさに、吉本興業と共に噺家人生を歩んできた笑福亭仁鶴師匠。50年積み重ねてきた珠玉の話芸を、文化の日の吉例となった独演会で存分にお楽しみください!
《イベント概要》
【タイトル】「笑福亭仁鶴独演会」
【日時】2011年11月3日(木)18:30開場・19:00開演
【会場】なんばグランド花月
【料金】4500円(前売・当日共、全席指定)
【出演】笑福亭仁鶴、笑福亭仁智、笑福亭仁勇、笑福亭仁昇
【一般発売日】2011年9月5日(月)
【チケット購入方法】
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0570(036)912(受付/10:00~19:00)
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