【ライブレポート】YOSHIMOTO WONDER CAMP KANSAI~Laugh and Peace 2011~『ロザンの京都向上委員会』
9月17日(土)~19日(月・祝)の3日間、京阪神一円で様々なお笑いイベントを同時多発で行う『YOSHIMOTO WONDER CAMP KANSAI~Laugh and Peace 2011~ 』。初日の17日(土)も各地で『YOSHIMOTO WONDER CAMP KANSAI』ならではのスペシャルイベントが繰り広げられました。
そのうち、京都会場のよしもと祇園花月では16時から『ロザンの京都向上委員会』が行われました。こちらは、ロザンを中心にゲスト芸人が“日本をよくする法案&政策”をプレゼンする『ロザンの日本向上委員会』の京都版。京都愛あふれるメンバーたちが登場し、それぞれ「京都はこうすればもっとよくなる」をプレゼンし、全員で楽しく討論しました。
その出演者とは、ロザンを筆頭にチュートリアル・福田、ザ・プラン9 浅越ゴエ、麒麟、天津、ダイアン、小泉エリの面々。また、特別ゲストに学生を代表して立命館大学の堀さんも登壇しました。ちなみに堀さんは、浅越の後輩にあたります。
かくして『ロザンの京都向上委員会』がスタート。一人ひとり、政策を発表していきます。その口火を切ったのが浅越。浅越が提案した政策は「神社仏閣へのICカード導入」というもの。その名も、お寺であれば「OSYACA」、神社であれば「AMATERASU OMICA」。このICカード、ただ拝観料等の支払い機能だけではありません。何度でも京都の寺社仏閣に足を運んでもらうために、各寺院等に特殊チップを仕込み、その仕込まれた場所を探り当ててカードをかざせば「ピッ」と反応、ボーナスポイントがもらえるというシステムも導入するとのこと。ポイントは京都市内での飲食等のサービスに交換できるとも。この政策には一堂、大賛成。ロザン・宇治原も「お寺とか神社でポイントを当てる回数を決めておいた方がいい」とさらに具体的な提案をしていました。ただ、ダイアン・津田は「めんどくさいやん」と否定的な意見でした。
次は麒麟がプレゼン。ここでは川島がメインでしゃべります。田村はというと、川島の意見にことごとく賛成し、持ち上げる、いわば太鼓もち的役割で参加です。川島の政策は「京都タワー振興計画」。京都の玄関口に位置しながら、いまひとつ目立たない京都タワーをより知ってもらい、活用してもらうための秘策をクイズ形式で披露しました。そのクイズとは京都タワーに関するもの。京都タワーの高さや、その数字にまつわるもの、タワーには珍しい施設があることなど、京都タワーの豆知識が伝授されました。ちなみに、高さは131メートルで、その数字は建設当時の京都市の人口と同じ。館内には銭湯があるとのことです。さらに、無鉄骨で131メートルという高さは、ギネス・ワールド・レコーズにも認定されているそうです。
京都生まれ、京都育ち、京都在住という生粋の京女である小泉エリは「京都バブリー計画」を提案。バブルの頃の日本は景気がよかったということで、京都の景気をよくするためバブルの時代を再びよみがえらせようというもの。この政策によれば、京都の男性に京都の女性をちやほやしてもらい、アッシー、メッシー、ミツグくんになってもらうとのこと。アッシーくんがよみがえれば送り迎えを車でしてもらえるので自動車業界が盛り上がる。メッシーくんにはおいしい食事に連れていってもらえるので、飲食業界が盛り上がる。ミツグくんにはお洋服、バッグなどを買ってもらえるので小売業が盛り上がると力説。そして男性には「ちやほや税」を課税し、その税金で女性たちはお花にお茶と自分磨きにいそしんでもらうとのこと。この「ちやほや税」に関しては、ちやほやしなければどんどん重税されるとのことで、男性にとってはなかなか厳しいものでした。
と、ここで天津・向が質問。「僕みたいなオタクは、ちやほやしたくても女性に拒否される。その場合の税金は?」。「それは重税対象になります」と小泉。向にとっては理不尽他ならない答えが返ってきました。
続いてロザン・菅が政策を発表。「お寺の競争化」ということで、競争することでどんどん人を呼び込もうというものでした。菅によれば「金色のお寺が人気があれば、みんな金色にしてもよい」とのこと。熾烈な競争化社会を寺社仏閣にも取り入れようとのことですが、「で、結局競争させることの目的は?」という宇治原の質問に、「自分のお寺が儲かればそれでいいと思います」とのことでした。
そして京男のチュートリアル・福田は「一人100円寄付」と記入。大好きな地元テレビ局、KBS京都をみんなで盛り上げようということで、京都を訪れる人に一人100円、寄付してもらうことを提案していました。と、ここで菅が「それやったら福田のギャラを下げたらええんちゃう? 徳井と一緒はおかしいやろ」と一撃。しかし福田は「金なら返さん!」と堂々と(!?)言い切っていました。
堀さんも政策を提案。「『古都』という授業を義務教育化」というものでしたが、その内容は、小学生の間は女の子はお茶やお花を習い、男の子はお寺などに修行に行き、どうにもならないことがあることを学ぶ。中学生は日本を代表する京都の大企業から経営の精神などを学ぶという、それはしっかりした政策でした。「隙のないご意見。ほんまにやったらいいのに」と言う宇治原をはじめ、みな絶賛していました。しかも、トークもしっかりしている堀さん。麒麟・田村が「ほんまに素人かー!?」と絶叫する瞬間もありました。
滋賀出身のダイアンも京都の向上のために政策を考えました。それが「京都の人は滋賀に優しくしないといけない条例」。西澤からは「“げじな”“しがさく”と呼ばれる」「京都の人に完全に見下され、バカにされている」「車線変更でなかなか割り込ませてもらえず、結局引き下がってどこへも行けずに滋賀まで帰ってしまう…」などなど悲しいエピソードが飛び出しました。そんな西澤を見て京都出身の川島、「お前だけなんか、終りの会の小学生みたいになってんで」と、政策プレゼンではなく陳情であることを指摘。宇治原も「被害妄想や」と追撃。ダイアンの政策はなかなか受け入れてもらえない様子でした。
オタク文化を取り入れようと「京都オタク文化集中計画」を提案したのは、いわずもがなの天津・向。夢は「京都アニメパーク」を作ることだそう。しかも、萌え文化も取り入れ、舞妓さんアイドル「MIK48」も結成しようと。コンセプトは「会いに行ける舞妓」とどこかで聞いたことのあるフレーズ。と、ここで間髪入れず「舞妓さんは会いに行くもんや」と宇治原。それでも引き下がることなく、「水溜りをところどころにわざと作って、そこを着物を裾をちょっとだけ上げて舞妓さんが通る姿、そのチラリズムに萌え!!っとなるっ!!」と水溜りの提案までする向。そんな向に宇治原は、「そのために水溜りを作るなんて、何て民度が低い!」と一蹴していました。
その横で終始黙って聞いていたのは天津・木村。あまりにも何も言わないので、みんなから「何かないの?」と聞かれ「僕は僕であるんです」と披露したのが、得意の詩吟。「木屋町とか四条とか烏丸とかかっこいい名前があるのに、先斗町だけちょっと名前の響きが浮いてる。だかあら、ぱんと、ぴんと、ぷんと、ぺんと、ぽんとって地名をつけたらいい♪」と吟じました。その内容にみな、「小学生の発想やん…」と絶句気味でした。
最後は宇治原。その内容とは「学歴割」。学生の街という土地柄を生かし、大学での成績によって学割の割引率を変動していくという「学歴割」の導入を提唱。勉強すればするほど割り引いてもらえるので、学生たちはこぞって勉強し、また、遊びにも出て経済が活性化するだろうということが宇治原の狙いのようですが、「そもそも宇治原は京都大学を卒業してるからいいけど…」と一同はやや否定気味。中には「学歴だけが人生ではない」との声も上がりましたが、「勉強せえへんからしゃーない!」の一点張り。しかも、勉強しない人には割り引かれるどころか、割高になるそうで、こちらもなかなか厳しい政策案でした。
すべての提案が出揃ったところで、お客さん人気で今日の一番の政策を決定することに。その判断は拍手の量だったのですが、最も支持率が高かったのが一番最初に提案した浅越の「神社仏閣へのICカード導入」でした。なかなか現実的な提案に、もしかしたら実現する日がやってくるかも知れません!?。そしてまた、次回も開催したいと菅。面白おかしく、そしてためにもなる芸人たちによる町づくりにご期待ください!
『YOSHIMOTO WONDER CAMP KANSAI~Laugh and Peace 2011~ 』は、18日(日)と19日(月・祝)も京阪神の劇場、特設ステージでイベントを開催! 『ロザンの京都向上委員会』のようなトークイベントからネタイベント、音楽系ライブにミュージカルと、趣向を凝らした内容でお届けします! ぜひ遊びにいらしてくださいね!
●『YOSHIMOTO WONDER CAMP KANSAI~Laugh and Peace 2011~』公式サイト
http://www.wondercamp.jp/kansai/
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