【ライブレポート】ダイナマイト岩橋
激しすぎる「クセ」でお笑い界を震撼させている、プラスマイナス・岩橋。そんな彼の名が冠されたイベント「ダイナマイト岩橋」が、京橋花月で初開催されました! 大喜利日本一を決定するご存じ「ダイナマイト関西」のスピンオフ企画か!? テーマはズバリ「ゴチャゴチャ言わんと誰が一番ギューンでマイーンか決めたらええんや」。いったいどんな笑いが繰り広げられるのか、客席はざわめきが静まりません。
オープニングに登場したのは本家「ダイナマイト関西」でも司会進行を務めている浅越ゴエ。「『ダイナマイト岩橋』とは、絶叫ワードに秘められた可能性を引き出し、抑えきれない熱い情熱を最大限に開放し、クセの向こう側を競い合う未知なる大会です」と大会趣旨が告げられ、いよいよ選手入場です。
舞台に上ったのは、麒麟・川島、天津・向、ザ・プラン9のヤナギブソンとお~い!久馬、シャンプーハット、ファミリーレストラン・しもばやし、千鳥、ミサイルマン。そして最後に今夜の主役、岩橋が登場! この段階で、既にクセがガマンできない状況までみなぎっており、おなじみ「オーシャンビュー!!!!」が飛び出します。「自分の名前が付けられたイベント、どんなお気持ちですか?」という浅越からの質問にも、「フォ! フォ! フォ! フォーリンカントリーピープル!!!」とクセが出過ぎて意味不明な答えを返してしまい、出場者一同を不安にさせていました。開会宣言も、もちろん岩橋から。舞台であおむけに寝転び、「ギューン!!!」のポ―ズで決め、戦いの火ぶたが切って落とされました。
「ただいまより、ダイナマイト岩橋、最強絶叫ワード対抗戦を行います!」と浅越がアナウンスし、いよいよ前半戦がスタート。川島、ノブ、ヤナギブソン、岩部の玄武チームと、久馬、向、小出水、大悟の白虎チームが入場しました。ここではお題に沿って、「岩橋が何を叫べば面白いか」を回答します。判定は岩橋自らが担当。面白い回答にポイントが加算されていき、両チームの合計点で勝敗を競います。
一つ目のお題は「“い”で始まるスッキリする言葉とは?」。会場はどよめきに包まれ、ノブは「何が始まったんや! お客さんもわかってないやん!」と困惑のコメント。川島に至っては、「いや、僕らもわかってないですよ!」と早くも白旗!? 岩橋は、回答が気に入れば「ギューン!」「マイーン!」「ヘミングウェイ!」など「クセ」ワードボタンを押して評価します。最初は冷静に判定していたものの、気に入りすぎると言いたくてガマンできず、身もだえし始める場面も。どうやら、思わず口に出してしまうと、とくに高いポイントが与えられるようです。
久馬の「いかるが牛乳!」にはひときわ大きな「ヘミングウェイ!」が出て2ポイント獲得。しかし当の久馬は「何の手応えもない……何が2ポイントなんですか?」とまだルールが理解できていません。一方で岩橋は、何故かノブと岩部にだけクールに「続行!」を連発するなど、辛辣なジャッジも見せています。ついつい下ネタを盛り込んでしまう小出水も、なかなかポイントが得られず苦戦中。
と、川島の回答「いくよ・くるよのデトロイトメタルシティ」が岩橋のクセの臨界点を初突破! さらにヤナギブソンの「イルミネーションハイファイエクスプロージョン」も心に強く響いたようで、続けざまに勢い余って大絶叫していました。このような展開のせいか、2つめのお題にして、既に両チームとも疲労困憊。川島は「全然知らん外国のルールでやってるみたい……」と力なく一言。続くお題「しりとりで言ったら負けるけど言っちゃう言葉とは?」でも力作が続きましたが、大悟が回答した謎の一言「ひゃん」がツボにハマった岩橋、思わず絶叫してしまい3ポイントを与えてしまうなど、浅越までもが「法則がわからない……」と言い始めてしまいます。3つめのお題「『だるまさんがころんだ』よりスッキリするかけ声とは?」からは、岩橋のクセを誘い出す回答を続けざまに繰り出し、チーム全体でポイントを獲得する戦法が生まれ、ノブの「『モンスターハンター』やってるみたい」という言葉に、客席は大爆笑に包まれました。
続いては「クイズ!やってしまった岩橋くん」のコーナー。「ゴルフ」「テスト中」「NGK」など20のシチュエーションで、実際に岩橋が「やったらアカン」のにやってしまったエピソードをクイズ形式で当てていきます。初っぱなの「打ち上げ花火」から、「買ってすぐ水につけてしまった」(向)、「全部打ち下げた」(大悟)、「店に並んでいる打ち上げ花火に直接火をつけた」(岩部)など珍回答が続出するなか、西代が「打ち上がる直前まで中をのぞいてしまう」で見事正解! その恐ろしすぎる行為に、大きな衝撃が走りました。この後も、「NGK」では「師匠に挨拶に行ったら睨んでしまう」、「新車」では「タックルしてエアバッグを出してしまう」、「漫才」では「第一声で『もうええわ』と言ってしまう」など、度肝を抜くエピソードが明らかに。あまりの恐怖に、客席からは笑いと悲鳴がないまぜになった声が上がっていました。
さあ後半戦スタートか!?と思いきや、こんどはエキシビジョンマッチ「ダイナマイト兼光~ものまねワード決定戦」に突入。岩橋の相方・兼光の特技「ものまね」を生かしたコーナーで、川島、てつじ、向の玄武チーム、西代、ヤナギブソン、しもばやしの白虎チームが挑戦しました。ここまで岩橋のクセに翻弄され続けた川島は、兼光を見るなり「なんか安心感あるわ~」と笑顔。「初めてスーパーマリオをプレーした巨人師匠の感想とは?」「電話で麒麟・田村が怒っています。何と言っている?」などのお題に、おなじみのものまねがを生かした名回答が続出。とくに「通販番組に出演したフリーザが言った一言とは?」では、「痩せますよ!」「おいしいですよ!」など、兼光の読み上げが間に合わないほどの盛り上がりに。司会の浅越までが「楽しい! ずっとやりたい!」と叫び、ここでイベントが終了してもいいぐらいの充実感が会場全体に。もはや全員が、岩橋の存在を忘れそうになっていました。
まだまだ狂乱の一夜は終わりません。てつじ司会による「岩橋くん話盛りすぎエピソード」では、誰もが「嘘やろ!」と疑っている岩橋のエピソードトークをもとに、「こう盛っていくのでは?」と話の展開を予想しました。早々に岩橋から「すべて真実です!」との宣言が出ましたが、回答者は誰も信じません。途中から、その荒唐無稽さに回答拒否が続出し、ついには岩橋以外の全員が舞台袖に引っ込んでしまう緊急事態に!
ようやく始まった後半戦、最初のお題は「水炊きの中に入っていたとんでもないものとは?」。岩橋は、ヤナギブソンの回答「スカンジナビア半島」を思わず絶叫したほか、川島の「メル・ギブソンのボストンバッグ」では、何とかクセをガマンしようと、誰も聞いたことのない「ジャンピングチェアー!!!」という雄たけびとともに、座っていたイスを持ったまま飛び上がってしまい、舞台上は大パニック。「審査員なんだから、ちゃんと判定してください」と、浅越から厳しい教育的指導が入りました。
小出水のギャグ「オーマイガットトゥギャザー」にちなんだ、「オーマイガット○○○○」というお題でも、岩橋を刺激するワードが次々に。ノブの「オーマイガットトゥギャマイーン」で、いきなりこみ上げ、その後も「うわー! すっごいイイわ!」と岩橋を感動させる回答が多数登場。終盤には、興奮のあまり着用していた大切なTシャツを破りそうになり、客席をヒヤヒヤさせるほどでした。
永遠に続くかと思われたイベントも、時間切れとなりついに終了。「だいぶスッキリさせていただきました」と、岩橋は満足げ。勝利したのは白虎チーム! さらにこの日もっとも輝いたMVPの発表が行われましたが、浅越が「ちゃんと思ってる人を言ってくださいよ」とクギを刺してしまったため、絶対に選んではいけない「オレ!」と叫び、またも怒られる岩橋。本当は川島だったそうで、岩橋自ら選んだ1万円相当のマッサージ器を賞品として授与していました。ちなみに理由は「面白かったから!」と明快ですが、一番面白かった回答については「忘れました」。最後は全員が仰向けになっての「ギューン!」で、岩橋色に染まった濃すぎる一夜の幕が下りました。この日、産み落とされた数々の絶叫ワードが、今後、舞台やテレビで披露される可能性もアリ!? 皆さん、これからも岩橋に熱く注目してくださいね!