ET-KINGのコント・ミュージカル、東京公演も大成功!しかし演出担当の小堀に修士の嫁は“イラッ”?
今年9月に大阪・京橋花月で上演され、大反響を呼んだET-KINGのコント・ミュージカル『ET-KING 歌笑劇~焚き火~』の東京公演が、12月2日、3日に新宿FACEで行われました。
この“コント・ミュージカル”は、ET-KINGメンバーの「誰もしたことがないことをしたい」という思いから立ち上げられたプロジェクトで、歌をメインに、曲の間を芝居で構成した新しい形のエンターテイメント。
『歌笑劇~焚き火~』では、天国と地獄の分かれ道を舞台に、リーダーのイトキンふんする閻魔大王が、そこを通りかかるメンバーの過去を覗いていくところから物語が展開します。ストーリーは、ET-KINGの楽曲の世界観やメンバーの実体験をもとに作られており、7人それぞれが今一番歌いたい曲と、一人一人の個性が光る芝居を融合した、ET-KINGにしかできない作品となりました。
3日は東京公演最終日ということもあり、会場は超満員。3時間に渡る公演の最後にはヒットソング“愛しい人へ”も披露され、『歌笑劇~焚き火~』は熱気に包まれたまま幕を閉じました。
そんなコント・ミュージカル『ET-KING 歌笑劇~焚き火~』は、大阪公演の模様が1月18日(水)にDVDとして発売されることが決定しています。
3日の公演直前に行われた囲み取材には、ET-KINGに加え、本作の演出を務めた2丁拳銃・小堀裕之と、作品にも出演している川谷修士が出席。今回の舞台への思いを、以下のように語りました。
――そもそも、こういった公演をやろうと思ったきっかけは?
イトキン「去年、大阪城ホールで吉本新喜劇のみなさんと“コントミュージカル”をやらせてもらったのがきっかけなんです。3時間のライブの中の1時間でやらせてもらったんですけど、それをもっともっと内容を濃くして歌とお笑いの融合をやりたいなっていう構想があって。ただ、なかなか自分らだけやったらできへんことなんで『演出やら話作ってもらうのどないしようかな』って言うてるときに、ライブで小堀さんと会ったんですわ。そこで小堀さんが酔っぱらって『イトキンは、今どんなブルース焚いてんの』って言ってくれはって。“焚いてる”ってニュアンス的にカッコいいなと思ったんです。後から聞いたら本人覚えてなかったんですけどね(笑)。そんで『ええ曲一緒に焚きたいですわ~』って、そっから曲作りと話作りが始まりました。(小堀や脚本担当の樅野が)『自分らが一番歌いたい曲なんや?』って一人一人に聞いてくれはって、その曲を組み合わせて一つの話にしてくれはったんで、自分らにとってはベストアルバムみたいな曲の流れになってます」
――小堀さんは、こういったお芝居を演出するのは初めてですか?
小堀「初めてです。勝手に後輩にダメ出したりはしてたんですけど(笑)」
―-今回の舞台を演出する上で苦労された点は?
小堀「僕はほとんどないですね。みんな言うこと聞いてくれるんですよ(笑)。みんなが無理ないようにやろうということぐらいです」
TENN「小堀さんがメンバーの話を聞いてくれて、感じとってもらったメンバーそれぞれの個性を芝居に落とし込んでくれたんで、そのままのET-KINGでできたかなと思ってます」
イトキン「しかし、セリフっちゅうのは入らんですねぇ(笑)。歌詞は覚えられるんですけどね」
小堀「ああー、僕らは逆やね」
修士「そらそうやろ! ネタは本業ですから(笑)」
―-修士さんの奥様は、小堀さんが演出されることに関して何かおっしゃっていましたか?
修士「いえ、一切(笑)。『何かやってるんだな』ぐらいですね。ただ、“演出家”的な響きにはちょっとイラッとしてました。『自分らのことも演出できないのに、何人様のこと演出しとんねん』と」
小堀「なるべくバレないようにやってたんですけど、すぐバレるんですね(笑)。ビクビクしながらツイッターを覗いてます。目から血出るくらい頑張ります(笑)」
修士「がんばっていきましょう、それは」
――メンバー一人一人が主役になる場面がありましたが、今回のコント・ミュージカルを振り返って、何か公演中のエピソードなどがあれば教えてください。
コシバKEN「芸人さんと一緒にものを作り上げるっていうのはなかなかない機会で、たくさん教えてもらえたんですけど、唯一教えてもらえなかったのは、スベッた時の対処の仕方で(笑)。一番大事なこと聞き忘れてました」
センコウ「小堀さんと曲中にどっちが足あがるか張り合ってたんですけど、僕、夢中になりすぎて立ち位置移動しなきゃいけないのを忘れてたんです(笑)。そういう失敗がありました」
BUCCI「(棒読みで)芝居をしてみて、奥が深いなと思って。歌と違って芝居は難しいなーと思って。そんな奥は知らないですけど…」
修士「なんやねん!(笑)」
小堀「BUCCIさんのとこは台本が一番変わったんですよ。『この人に感情入れたらアカンな』と思って(笑)」
BUCCI「でも、普段からあんまり感情を表に出さないんで。自然体でやれました」
一同「(笑)」
DJ BOOBY「僕だけKLUTCHと2人で出るんですけど、僕だけボケのセリフばっかりで少ないので、みんなより一番ラクにしてもらってると思います(笑)」
KLUTCH「僕はソーセージの秋山くんのケンカを止めるっていうシーンがあるんですけど、そこを小堀さんから『お客さんが引くぐらいやってくれ』って言われたので、自分なりにリアルにやったんですよ。そしたらほんまに秋山くんがビビッてしまって『ほんまに怖いです』って裏で言われました(笑)」
TENN「僕は京橋花月の3日間は演技も完璧だったんです。ですが、大阪はキンチャクさんが入ってくれたところを東京はスパイクさんが入ってくれて、『一組変わるだけでこんなにも世界が変わるんや』と若干飲まれて、東京公演1日目は大事なところを噛みました(笑)」
イトキン「わしは一発ごっついやらかしたところがありまして。閻魔大王の格好で出てるのに、袖で汗を拭いたタオルを首にかけたまま出てもうて。芸人のみなさんやったらなんかうまいことアドリブでごまかしはるんやろうけど、何にも浮かばなくて、そーっととって隠しました(笑)。あと、セリフがトんだ時にメンバーがこんな悲しそうな顔するんやっていうね」
一同「(笑)」
小堀「僕は、ハーモニカを吹くシーンがあるんですけど、大阪ものすっごいよかったんですよ。だから東京公演の1日目もすごい気合入ってたんですけど、頭ちょっとミスるという(笑)。あれだけやり直したいですね」
イトキン「でも、あれは演出家の特権で、自分で勝手にブっ込んだだけなんですよ」
小堀「違うやん!吹いて言うてくれたやん!」
修士「わかりました、うちの嫁はんに伝えておきます」
一同「(笑)」
修士「僕的には芝居のことは何の不安もなかったです。ただ、個人的なことなんですけど、OPでET-KINGにライトが当たってお客さんが『キャー!』ってなるんですよ。で、その後に僕一人にライトが当たるんですけど、シーンってなるんです。あそこでOPから心折れそうでした(笑)。(小堀に)僕あそこいなくてもいいじゃないですか」
小堀「…相方って一番演出しにくわぁ(笑)」
●DVD情報
YOSHIMOTO WONDER CAMP KANSAI~Laugh&Peace2011~
ET-KING presentsコント・ミュージカル「ET-KING 歌笑劇 ~焚き火~」
出演:ET-KING、2丁拳銃、ソーセージ、キンチャク(浅本美加・安田由紀奈)
演出:小堀裕之(2丁拳銃)
構成・脚本:樅野太紀
発売日:2012年1月18日(水)
価格:4,200円(税込)
発売元:よしもとアール・アンド・シー
【2丁拳銃】【ソーセージ】【キンチャク】【スパイク】