高座デビューを果たした桂三度に、三枝「見事だったと思います」
本日1月3日(火)、品川プリンスホテルにて行われた『新春!しながわ寄席』にて、世界のナベアツ改め桂三度が高座デビューを果たしました。
桂三度は、昨年3月に落語家への転身を発表し、桂三枝に弟子入り。5月に“三度”の名を頂き、その当日には天満天神繁昌亭での落語会の大喜利コーナーで噺家として初めて舞台に上がりました。
そして、落語家転身から約10ケ月経った今日、師匠である桂三枝がトリを務める『新春!しながわ寄席』で、遂に高座デビューとなったのです。
一番手で舞台に登場し、お客様に大きな拍手で迎えられると「以前はわたくし、世界のナベアツという名でやっていたんですが、もう落語家になりましたので、以前のように『桂“さ~ん”度!』とは言いません。周りには『桂“さ~ん”度!』ってやれって言われるんですけど…」と、まずは“ナベアツ”時代のヒットギャグで笑いを誘った三度。その後、近所に現れたUFOと恐竜、どちらを見物に行くかでモメる大阪のとある家族を描いた創作落語『お出かけ』を披露しました。
高座を終え、三度と共に囲み取材に出席した師匠の三枝は、弟子の初高座に「緊張しましたねぇ」としみじみ語り、「僕は緊張したけど本人は緊張しているようには見えず、非常にスムーズでした。いろいろ弟子の初舞台を見てきましたけど、やはりキャリアがあるので、大したもんだと思いました。見事だったと思います。着物も似合っていて、噺家らしい感じがしましたね。お客さんにも喜んで頂けたんじゃないでしょうか」と感想を。
その言葉に、三度もホッとしたような笑顔を浮かべつつ「師匠が『俺は三度の舞台を見ぃへんで』っていう空気を出してくださったんですよ。ひょっとしたら本当に見ないのかな…と思って、すごく安心しました(笑)」と、師匠の心遣いに感謝していました。
続けて三枝は、三度の高座を「初舞台としては、90点ぐらい。落語家としては45点くらい(笑)」と評価し、「落語と今まで彼がやってきたコントとはリズムが違う。まだちょっと一人コントっぽいところがあるので、それが落語のリズムになってくれたら。ただ、落語もオリジナルで彼らしい作品に仕上がったと思いますし、初舞台としては十分です」と助言。
これに対して、三度は「落語ってほんとに難しい。初めての割にはまぁまぁできたかな…とは思いますが、まだまだです」と、改めて落語の奥深さを実感していたようでした。
さらに、初高座に向けて今朝、三度がトレードマークの口髭をそり落としてきたことに触れ、三枝が「なかなか本気やなと思いました」と語ると、「落語の道で生きていこうと思っているので。今は優秀な付け髭もあるから、なんとかなりますし(笑)」と、笑わせながらも固い決意を明かした三度。
そんな三度のこれからについて、三枝は「将来性はものすごくあると思います。上方落語界をもっともっと広く知ってもらいたいので、広告塔としてもやってほしい。そういう意味でも将来性はありますね」と語り、「場数を踏んでいかないと上手くならないので、機会があるたびに高座に上がってもらいたいと思う。東京でやる時には出てほしい」と、前向きなコメントを。これを受けて、三度は「いつでもできるように、がんばりたいと思います」と、程よい緊張感を湛えた表情で応えていました。
桂三度の大阪での高座デビューは、1月20日(金)の『桂三枝の笑宇宙Ⅶ』となります。
詳細は以下になりますので、ぜひご来場ください!
●『桂三枝の笑宇宙Ⅶ』
1月20日(金)19時開演
場所/大阪なんば・5upよしもと
料金/前売3,500円(全席指定)
出演/桂三枝 /他(ゲスト)あり
お問合せ/0570-036-912 チケットよしもとインフォメーション