【ライブレポート】しずる村上 presents 『初ナイト』
2月28日(火)、東京・阿佐ヶ谷ロフトAにて「しずる村上 presents 『初ナイト』」が開催されました。
ニュースでもお伝えしましたように、28日(火)に約10年間お付き合いしてきた会社員の愛子さんと入籍したしずる・村上 純。
同イベント会場ではこれまで4ヵ月に渡り、サッカー・三浦知良選手について語る『KAZU night ~スターは巨大風船の中に~』、ラーメン二郎について語る『二郎ナイト』、4人の女性芸能人とトークする『VS女子』、メールについて語る『メールナイト』といった企画トークライブを行なって来ました。5ヵ月目となる本公演はチケットが発表された頃、『初ナイト』というタイトル以外は何をするのかは全く知らされていませんでした。そのため、『初(はつ)ナイト』という読み方をしていた方も多かったのではないでしょうか。
実は“結婚初夜”にかけて、『初(しょ)ナイト』というのが正しいタイトル表記。2月28日にライブを行うことが以前から決定していたこと、そして2月末に入籍しようと思っていたことから、このライブを自身の結婚にまつわるトークライブにしようと考えたそうです。
第1部では、村上1人がまずは舞台に登場。客席からの「おめでとう!」というお祝いの言葉、そしてカメラのフラッシュが次々と光り始めます。指輪をしていないにもかかわらず、左手を顔の横に近づけて笑顔で撮影に応じる姿はマスコミ会見さながらです。
ここから、同期のゆったり感・中村によるMCのもと、友人代表としてライスが、お世話になっている後輩代表として少年少女が出演。村上の新しい門出を祝いました。
午前中に入籍を済ませたという村上夫妻が独身最後に会ったのは、相方の池田。「婚姻届の証人になってもらおうと思って」という村上の言葉に、中村は「ステキ!! コンビ愛だね!」と感嘆しながら「で、字はちゃんと書けた?」とツッコむことも忘れません。
「大丈夫だった。明日行くよってメールした時間より30分遅れて着いたんだけど、池田は寝てて(笑)。あいつん家、汚いね!」と笑う村上に、「部屋の中きたねぇんだよ」(中村)「生きてるみたいなほこりがたくさん舞ってるよね」(ライス・関町)と頷く同期。あまりの汚さに見かねた愛子さんが掃除するという一幕もあったそうです。
そんな話を聞きながら、「あー、村ちゃんが人のもんになっちゃった!!」と叫んだのは関町。芸人として共に切磋琢磨しながら同じ年月を歩んで来た同期、しかも親友関係にある彼だからこその複雑な心境が渦巻いていたのかもしれません。
めでたい席ですが、肝心の池田はオフにも関わらず欠席。「オフならなおさら、この場にいないのはおかしい。電話してみよう」という中村の提案により、池田へ「ケーキを買って来て」と一方的に伝え、電話を切りました。
池田が来るまで……ということで、ラーメン二郎関連の知人からいただいたというヴィンテージのドンペリでお客さんとともに乾杯! しかも、それは2人が育んだ時間と同じ時間をかけて熟成してきた2002年もの。機転の利いたプレゼントに、村上は感激しきりです。
乾杯のメッセージとして、R藤本による『ドラゴンボール』の人気キャラクター・ベジータの声マネが披露されました。「結婚とかけましてギニュー特戦隊と説きます。その心は? これからが本当の地獄だ!!」という絶叫に、会場は大きな笑い声に包まれました。
芸人を始める前からずっと一緒にいるという奥さんとは、今日来ている芸人のほとんどが面識ある……のですが、1人だけ首を傾げている人物が。それは、ライス・田所。
「俺……会ったことないよね?」と訊く田所に、「そう……だね。ライスといえば、芸人で一番の親友。学生時代の友人よりも長い付き合いなんだけど……」と口ごもる村上。
「1回も会わせてくれたことがない。だから正直、結婚って言われてもピンと来ない」と不満そうな田所が「正直会わせたくなかったんじゃない? 会わせたら俺に獲られると思ったんでしょう?」と切れ込んだ途端、中村から「仁……悪いけど、お前は男としては下の中だから!」という手厳しい一言が浴びせられました。
少年少女・阿部曰く、奥さんは「笑顔が絶えない感じ。べっぴんさんで、大人しい方で……お酒が好きですよね?」とのこと。村上とはお互い“あなた”と呼び合っているそうで、「村上春樹ワールドみたいでしょ?」と村上はご満悦。少年少女・坂口の「韓国のアイドルの話しかしねぇ」というぶっちゃけには大爆笑です。
ここでさらなるゲストが登場!
「幼少期より憧れている先輩が駆け付けてくれたよ。俺も緊張している」という中村のフリから現れたのは、とんねるず・石橋貴明さんに扮したハンマミーヤ・一木。「結婚には大事な袋が3つあります。給料袋、堪忍袋……」と下ネタで落とし、微妙な空気を生み出していました。
休憩終わりの第2部序盤には、村上から愛子さんへの手紙が読まれました。
本日欠席の愛子さんに代わって、同イベント会場のスタッフが“疑似愛子さん”として村上の隣りへ座ります。しかも、彼女の名前は“まなみ”さん。「池田の彼女と同じ名前! なんか変なことになっている」と爆笑する村上でしたが、10年間片時も離れず、自分を支えてくれた愛子さんへの感謝を綴った手紙を読み上げました。
「……これまで僕がやってこれたのは、あなたという自由があったから。……一緒に生きて、一緒に死んでください」という深い愛情が込められたそれに、途中から堪えきれず、静かに涙を流す関町。そのほかの出演者たちも、村上が歩んで来た芸人としての道のりを知っているだけに、感慨深そうに聞き入っている姿が印象的です。
その後、疑似愛子さんから読まれたお母さんからの感動的な手紙には、村上が目を潤ませながら聞き入っていました。
村上が愛してやまない“ラーメン二郎”野猿街道店さんによるお祝いプレゼント「特製豚の塊3本」で、“ケーキ入刀”ならぬ“ケーキ入トン”も行なわれました。「おいしい! 油がおいしい!」と夢中で食べる村上を尻目に、「村ちゃん……結局、今日も“二郎ナイト”じゃん!」とぼやく関町でした。
サプライズでは、チャットモンチーの福岡晃子さんと橋本絵莉子さんから電話によるお祝いメッセージも。大ファンの村上は「めっちゃ嬉しい! カワイイ!」と嬉しさのあまり立ち上がって、ピースサイン。個人的には、ナインティナイン・矢部やハリセンボン・近藤など多くの先輩、同期、後輩からお祝いをいただいたことも報告していました。
21時10分が過ぎ、そろそろライブも終了か……という時、ついに池田が登場しました!
大歓声のなか、お願いされたケーキを買ってきたと自信満々の池田ですが……ケーキには「おたんじょうびおめでとう 一木陵平」の文字が。
「今日って、一木の誕生日でしょ? ケーキでお祝いってなんだろうって考えたお時に、それしか思いつかなかった」と平然と話す池田に、「そうなんです。今日で30歳なんですよ」と恐縮しきりの一木。「じゃあ、30歳の誕生日をお祝いしよう!」ということで、一木が火をともしたろうそくを吹き消すと、客席からも大きな拍手が送られます。
が、納得いかないのは、村上。「誕生日はめでたいことだから、こんなことは言いたくないけど……なんだよ、これ! 俺の結婚はどこにいったんだよ!」とふてくされる村上に、「まあまぁ、仁と俺のライスシャワーで勘弁してよ!」と笑いに走りながらなだめる関町。用意してきたであろうネタにも関わらず、しどろもどろで発したその言葉に、全員から「噛み噛みじゃん!」とツッコまれていました。
最後は、池田の知り合いだというタモツさんによるべらんめぇ口調のお祝いソングが。さらには南海キャンディーズ・山ちゃんとピース・又吉という村上と交友の深い2人によるお祝いメッセージが読まれるなど、終始なごやかな雰囲気のなか、2時間に及ぶイベントは終了。
「こんな私事にも関わらず、今日はありがとうございました。こういうイベントだと知らずにチケットを買ってくださった方がどう思われたかはわかりませんが、一生に一度だけ我がままなイベントをやらせてもらいたいと思い、やらせていただきました。実際、こうやってやってみたところ、みんなに祝っていただいて感無量です。今日からは妻帯者となって新しい人生を歩んでいきます。愛子さんとスクラムを組みながら、そして池田さんともしっかりとスクラムを組んで、二人三脚ならぬ三人四脚となってがんばっています。これからも応援よろしくお願いします!」
新たな決意とこれまで応援し続けてくださった方々への感謝のこもった村上の言葉に、温かい拍手が送られました。