水野真紀、木村祐一、松尾貴史が難波八阪神社で成功祈願!「吉本百年物語」8月公演制作発表会見
今年、創業100周年を迎えた吉本興業では、その歴史を月替わり12本のお芝居で綴る「吉本百年物語」を好評上演中です。6月22日(金)、第5弾となる8月公演「わらわし隊、大陸をいく」の制作発表会見が、大阪市浪速区の難波八阪神社で行われ、ミスワカナ役の水野真紀さん、玉松一郎役の木村祐一、石田一松役の松尾貴史さんが登壇。概要を説明するとともに、舞台にかける思いなどを語りました。
今回の物語は、昭和13年、日中戦争のさなかに中国大陸へ派遣された出征皇軍慰問隊演芸班「わらわし隊」にスポットを当てたもの。戦地でも変わらずマイペースを貫く芸人たちが巻き起こす珍騒動、そして過酷な現実を目の当たりにしながらも、命をかけて兵士たちに笑いを届けたワカナ・一郎、石田一松らの姿を描きます。会場となった難波八阪神社は、「わらわし隊」が出発前に参詣したというゆかりの地。会見前には、出演者らが出席して舞台の成功祈願が行われました。
会見では、「吉本百年物語」プロジェクトリーダーである弊社・中井秀範が、「徐々に、リピーターや毎公演見てくださっている方が増えている」と現在までの手応えを紹介。合わせて、「大阪発の夜のエンターテインメントを復活させる」という同公演のテーマを改めてPRしました。また、プロデューサーの尾中美紀子は、「戦争と笑い、軍人と芸人は、まさに水と油の関係。そんな時代を芸人たちがたくましく生き抜く姿を描いている。娯楽、エンターテインメントを生業とする人たちの、辛さや喜びを感じていただける舞台を作りたい」と力強く話しました。
続いて、出演者からの挨拶が。水野さんは、12年も続く人気番組『水野真紀の魔法のレストラン』(MBS)で多くの芸人と共演してきたことから、「お話をいただいたとき、これで少しは吉本さんに恩返しができるのかな、と思いました」とニッコリ。「今度は自分の仕事である俳優という形で出演させていただける。本当にうれしく誇りに思います」と現在の心境を明かしました。これまで多くの女優が演じてきたミスワカナについては、「すごく難しい役」としながら、「戦場でさまざまな惨状を目の当たりにするなか、それをどのように笑いに昇華させていったのかを、これからの稽古のなかで葛藤して創り上げていきたい」とのこと。「舞台を通じて、改めて日本人の力というものを確認していただければ」と締めくくりました。
木村は、『吉本百年物語』を「笑いを一人でも多くの人に届けたいという、芸人や裏方の人間たちの魂そのものを見せる物語」と称し、「その精神が、我々今の芸人にも伝わり、100年間続いてきたと確信しています」とコメント。続けて、「玉松一郎さんには、天国で『木村くんって子がやってんのか、ちょっと見たろか』と思っていただき、フッと鼻で笑っていただけるような、そんなお芝居になれば素敵かな」と先人への思いも語っていました。「石田一松は、社会事象みたいなことを皮肉をこめて語り、庶民の喝采を集めていたキャラクター。そのあたりは自分と重なるところもあるのかな」とは、松尾さん。「共演の水野真紀さんは昔から憧れている女優さん。キム兄とは『ちりとてちん』でご一緒させていただいていた。そんなご縁がある皆さんと、協力して楽しくやっていこうと思うので、温かく見守ってください」とチームワークのよさもアピールしました。
夫婦漫才師役ということで、実際に漫才を披露する可能性もあるという水野さんは、「漫才は初めて。歌を歌うシーンが出てくるようですが、これも実は初めてで」と緊張の面持ち。6月公演で中川晃教さんの歌声を聴いて以来、「声楽や発生練習の回数を増やさないと……とおののいています」と苦笑いしていました。一方の木村は、水野さんとの夫婦役にワクワクの様子。「もし漫才をすることになったら、僕はNSCの講師もやってますし、お教えできるんじゃないかなと思う」と胸を張っていました。
また、「戦地に赴き笑いを届ける」心情について聞かれると、「人が亡くなっていくという状況でも、笑いって求めるもんなんかな、と。そんな人たちに何を届けたらええんやと、すごい葛藤があったはず」と木村。「同じではないが、自分も震災後、『僕に何ができるんだ』と、わけがわからず涙が出たこともある」と自身の経験を振り返りつつ、「舞台に立つまでは『できるのか?』というマイナス志向ばかりだったと思う。それを勇気づけてくれたのは拍手や笑顔、最初の笑いだったはず」と当時の芸人たちの心の内を推測していました。
これまでとはひと味違い、笑いにとって“非運な”時代、笑いの火が消えかかっていた時代を描く8月公演。個性豊かなキャストがどんな熱い演技をみせてくれるのか、今から期待が高まります。どうぞご期待ください!
吉本百年物語 8月公演「わらわし隊、大陸を行く」
脚本:長川千佳子
演出:佐藤幹夫
出演:水野真紀、木村祐一、山内圭哉、松尾貴史
公演日:8月11日(土)~9月2日(日)※8月13・14・25・26・27日を除く
開演時間:平日・土曜19:00(開場18:30)/日曜16:00(開場15:30)
会場:なんばグランド花月
料金:全席指定 1階席6000円 2階席5000円
※ 7月7日(土)チケット発売開始!
お問い合わせ:チケットよしもとお問い合わせ専用ダイヤル ☎0570-036-912(10:00~19:00)
http://www.yoshimoto.co.jp/100th/monogatari/
【木村祐一】