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2012年8月24日 (金)

「普通の兄ちゃんでも夢は実現できると伝えたい」登山家・栗城史多が4度目となるエベレスト登頂に挑戦!


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8月24日(金)、東京・吉本興業株式会社東京本社にて、登山家・栗城史多によるエベレストプロジェクト発表会見が行われました。

今回で4度目の挑戦となるエベレストの単独・無酸素登山。同会見に出席した栗城は、「今回、3つの大きなチャレンジを行います」と宣言しました。

まず1つ目のチャレンジは、登山家のなかでも難しいとされている栗城にとって“憧れのルート”である「エベレスト西陵ルート」から登頂を目指すというもの。これまで通り、酸素ボンベは使用せず、ベースキャンプから1人で登るという“単独・無酸素”による挑戦となります。
また通常、エベレスト登頂は張るに目指す人が多いのだそうですが、今回は日照時間も短く、雪の量も多くなり寒さも厳しくなる秋に敢えて挑戦するそうです。
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2つ目は、“冒険の共有”としてインターネット中継を行うというもの。チャンレンジの度にインターネットを駆使し、登頂した人でしか味わえなかった山々の雄大な景色を、映像として全世界の人々とリアルタイムで共有してきた栗城。今回もリアルタイムでスマートフォンなどを駆使して、山頂からパブリックビューイング会場へとインターネット中継を敢行する予定です。
この試みはこれまで成功した人はいないそうですが、「突然、ライバルが現れまして」と栗城。「それはナショナルジオグラフィック社だったんですけど、今年の春にチャレンジしたようですが、結局それ用の機材がなかったことで実現しなかったようです。山頂は酸素も薄いため、試行錯誤が必要なのですが、そこにチャレンジしていこうと思います」と意気込みます。
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3つ目は、ドキュメンタリー映画の制作。これまで国内外のさまざまな地域で講演を行って来たという栗城は、「これまではリアルタイムにこだわって来ましたが、クールな子どもが多いなかで残していけるものをつくりたいと思うようになりました。上映館などは決まっていませんが、来年秋、学校などで無料で観られるようにしたいと思っています」とコメント。同撮影には、ラジコンヘリ3機と有人ヘリ1機にカメラを装着。今まで誰も近づけなかったエベレストの姿を映し出しつつ、栗城さんの挑戦を追っていくそうです。
この挑戦のためには1億3000万円という莫大な費用が必要らしく、「まだお金は足りないのですが、なんとか現地で撮影可能な状況にはなりました」とのこと。「僕のような普通の兄ちゃんでも頑張れば、夢を実現できるんだと伝えたい。今年はオリンピックもありましたが、子どもだけが夢を持つのではなく、(夢を実現させる)カッコいい大人が必要だと思います」と、熱い思いを語りました。
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多くの挑戦を決意するに至っては、「今回が最後の挑戦かもしれない」と感じたことがあったそう。「今年の春、シシャパンマ(中国)に登った際、6500メートル付近で滑落して大怪我を負ってしまいました。実はその前から膝の靭帯を痛めるなど、普段ではあり得ない事故が重なっていたんです」と体力的な要因を述べます。
さらに、「インターネット中継を実現するにあたっての費用集めも、実は壁が多いんですね。資金集めに疲れて日本を出発するため、完璧な状態で挑めないことも多く、“死が近いな”ということも感じるようになりました。もちろんチャレンジは続けたいのですが、命の危険を考えると難しいなとも感じています」と精神的な要因も吐露します。

ですが、「クレパスから落ちたことで、悪いものがとれたようにも感じています。まぁ、お医者さんからは勘違いじゃないかって言われましたけど(笑)」とポジティブな発言も。「体調は今回がいちばんいい。精神的にも肉体的にもいい状態なので、今年はやりきります!」と、改めて決意を語りました。

会見の最後には、所ジョージさんからのメッセージVTRも。「何にもないところに、1人、孤独でいるところがすごい。今は苦しいチャレンジをすることで、いろんな人に勇気を持ってほしいと思ってやっているかもしれない。歳を取ると自分自身を振り返ることがあるんだけど、過去を観た時に“本物”があることこそ幸せなことはないと思うよ。私も本物を残したいと思っているけど、そうはいかない部分もありますからね。歳を取った時の幸せづくりだと思ってください。エベレストの次は、高尾山だな!」との明るい応援メッセージに、「ありがとうございます。寄付もしてくださったようで……。僕のドキュメンタリーを観てくれていたりして、すごく嬉しいです」と顔をほころばせました。
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栗城は、明後日8月26日(日)に日本を出発。ネパール・カトマンズに入り、10月上旬のエベレスト登頂を目指します。その期間、インターネット生中継ほか、登頂成功の際には登頂からの生中継も行う予定です。
「栗城が生きているかどうかがリアルタイムで観られます(笑)」とは本人の言葉ですが、「日本に元気を、チャレンジする気持ちを伝えたい」とチャレンジし続ける栗城の“諦めない冒険”に是非ともご注目ください!

●栗城史多オフィシャルサイト
http://kurikiyama.jp/

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