奈良県2代目住みます芸人・林家笑丸就任会見レポート!
2012年、創業100周年を迎えるにあたり、昨年4月より吉本興業が進めている「あなたの街に“住みます”プロジェクト」。このプロジェクトでは、全国47都道府県に住む「住みます芸人」と、各県のエリア担当社員が各地域での活動を行っています。
そのうち奈良県では、昨年5月より「住みます芸人」としてアルドルフ(松下・小野)が活動していましたが、このたび「2代目住みます芸人」として、上方落語界屈指の多芸落語家として知られる林家笑丸が就任することになりました!
林家染丸一門からの初の「住みます芸人」であり、全国では4人目の落語家の「住みます芸人」となった笑丸。9月21日(金)には師匠の林家染丸も同席のもと、「奈良県2代目住みます芸人」お披露目会見が行われました。
まずは、「奈良県2代目住みます芸人」就任にあたってのご挨拶をする笑丸。
「お通夜帰りのタイの留学生と言われております林家笑丸です。師匠のおかげで落語家になりまして何年か経ったんですが、なんばグランド花月に出たり、新歌舞伎座のこけら落とし公演に出たり、『平成紅梅亭東西特選落語会』などに出たんですけども、ずっと「奈良2代目住みます芸人」になるのが目標でした!」と冗談めいた告白(?)を。
また、笑丸の実家は大阪府交野市という奈良県との県境に位置する町。それゆえに、「県境をまたにして奈良と大阪をずっと往復するという寂しい青春時代を過ごしていました」とまたまた衝撃告白(!?)を。
そして、「奈良は世界遺産があったり、伝統や文化がいろいろ根付いているところです。落語は伝統芸能でもあり、大衆芸能でもありますので、そういうところに行って勉強しながら、みなさんに楽しんでいただいたり、お役に立てればいいなと思っております」と真面目に締めくくりました。
続いて、「初代住みます芸人」のアルドルフより、任務を終えての感想と笑丸への応援を述べました。
「住みます芸人を1年4か月、やらせていただきまして、本当にいい経験をさせていただきました。芸歴2年目で任命していただき、僕たちのキャリアでは考えられないような先輩方と一緒にお仕事もさせてもらいました。未熟な僕たちを奈良県の方が使っていただき、成長させていただきました」と松下。
そして松下もまた「この際なので…」と告白を始めます。
「僕は27年間、奈良でお世話になってきたと言ってきましたが、実際は京都の生まれで、京都で生後1年半過ごして、さらに1年半、オーストラリアに行って、その後4年ほど大阪で過ごしたので、実際はお世話になったのは20年間です。そのことをずっと黙っていたので、この場で謝罪したいなと思います。すみませんでした!」と、奈良で生活していなかった時間があったことを明らかにしたのでした。
そして小野は「相方がジョッキーをやっていたので、その経歴を生かし、戦国武将の格好をして馬に乗って街を歩くという平群町でのお祭りのお仕事があったのですが、僕はその間、控え室で昼寝をしておりまして、ギャラが一緒というありがたいお仕事もありました!」と、まずは任務の思い出を。
そして、奈良から毎日配信しているUstream「YNN47LIVE」(www.ynn47.jp/)で、最高2位を記録していたエピソードを。2位を獲得した勢いで「次は1位だ!」と7時間配信したところ順位を下げてしまったそうなのですが、「今、僕たちは3位です。笑丸さんならきっと奈良県のUstreamを1位にしてくれると思います! 奈良愛があればやっていけると思いますので、よろしくお願いします。」(小野)と順位の維持を託しました。
続いては「娘を嫁に出すような気持ち」と笑丸の「奈良県住みます芸人」の就任について語る染丸。しかし、「芸人は昔から、行く先々の水に合わねばといようなことを言いますが、その土地に行ってその土地の方になじんでいただくということが一番ありがたいわけで、何か落語にプラスにはなると思います」と、その活躍に期待を寄せていました。
また、「私は名前を付けるときにいろんなことを考えながら付けるのですが、笑丸は非常に笑顔がいいので笑丸という名前を付けました。それを大いに活用して頑張ってきなさい。もう一回りも二回りも大きい芸人になるまで帰って来るなよ(笑)」と“親心”をのぞかせました。
そして「住みます芸人」の証である「住みますTシャツ」を初代のアルドルフから笑丸へと授与する交代式が執り行われ、その後、笑丸は紙切りで鹿を作り、ウクレレ落語でも奈良にまつわるなぞかけを歌うなど、さっそく「奈良県2代目住みます芸人」であることをアピール。そんな笑丸の姿を見て、アルドルフも「しっかり任せられると思います」と安心した様子でした。
質疑応答では、記者からの「奈良ではどのような落語の活動を?」との問いに「奈良でもいろいろ落語の会をやっていますが、なかなか根付かないところもあると思うので、これをきっかけに…って俺ちゃうわ!」と笑丸に代わって答える染丸。笑丸も「師匠に任せるところでした!」とうっかり。
また、奈良での活動の豊富を聞かれた笑丸は、「奈良は伝統的なところなので、まず仏像めぐりをしたいです。そして奈良の有力者に紙切芸で近づこうと思います。あいつええ奴やなってかわいがられるように。奈良の落語もいろいろあるので、そういう噺もより勉強して、マクラにもなると思うので奈良エピソードも増やしたいなと思います!」と様々な“野望”を語りました。そして「“奈良の落語=ならくご”を作ります!」と新たなるジャンル開拓も視野に入れていました。
そんな笑丸に、改めてアドバイスをとコメントを求められた染丸。
「笑丸は非常に多彩なので、それが少しでも落語に生かせたらいいなと思います。今度、「紙屑屋」というネタに挑戦するのですが、私がやっている「紙屑屋」は非常に古典的なものですが、その噺に笑丸が今までやってきたいろんなパフォーマンスを取り入れるという、そういう新しい形のものがあってもいいんじゃないかと思っています。笑丸の落語というものを確立していけるような年頃になってきましたしね。そういうところも奈良の皆さんにも認めていただき、自信もつけて、やっていただきたいと思います」とエールを送りました。
そして、今年で38歳になったという笑丸に、「落語家としてはこれから。奈良のお客さんは温かい人が多いので、奈良に住んでいるということが何かプラスになるようにしっかり根付いてください。そんで、嫁はんと子供のことは俺に任せて(笑)」と単身で奈良へと旅立つ笑丸の背中を押しました。
これから「奈良県2代目住みます芸人」として、奈良県をさらに盛り上げるべく笑丸は活動していきます。そんな笑丸にぜひ、注目していてください!
また、10月17日(水)に天満天神繁昌亭にて独演会『林家笑丸独演会2012秋』も予定されています。こちらもどうぞお運びを!
『林家笑丸独演会2012秋』
10月17日(水)18:30
天満天神繁昌亭
前売り2000円 当日2500円
出演:林家笑丸「浮かれの屑より」「落語お楽しみ」/豊来家大治朗「太神楽」/林家染吉「開口一番」
お問い合せ先 天満天神繁昌亭06-6352-4874
※なんらかのサプライズあり!
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