『吉本百年物語』11月公演がスタート！初日を終えた菅広文、未知やすえらキャストが会見
吉本興業の創業100周年を記念して、月替わり12本のお芝居でその歴史を綴っている『吉本百年物語』。第8弾となる11月公演「深夜のキラ星～スター誕生～」が、11月7日（水）、なんばグランド花月にて幕を開けました。物語の舞台は昭和40年代。若手落語家・笑福亭仁鶴と妻・隆子、落語か就職かで揺れる大学生・河村静也（現：六代 桂文枝）と母・治子というふたつの「絆」とともに、深夜ラジオをきっかけに時代の寵児となっていったふたつの「きら星」誕生秘話を描きます。
仁鶴役・菅広文（ロザン）と隆子役・未知やすえは、息の合った“おしどり夫婦”ぶりを披露。静也役の間慎太郎も、治子役の音無美紀子さんと、まるで本物の親子のような情感あふれるシーンの数々を見せました。吉本の社員・八田を演じた九十九一さん、ディレクターの中西役・福田転球、仁鶴の父・誠三役の田中弘史さんら、脇を固める実力派たちの演技も見もの。治子の友人として登場する浅香あき恵は、自由奔放に歌い踊り、しっかり笑いをとっていました。ほかに高山トモヒロと光永の親子共演や、菅と慎太郎が、それぞれ歌声を披露する場面も!? とにかくお楽しみがぎっしりつまった内容で、客席からは、終始大きな拍手と歓声が起こっていました。
終演後の会見では、「稽古してて『これってホンマに本番が来るのかな』と思ってたんですけど、幕が開いたらお客さんがあんなに来ていただいてて。本当に泣きそうになりました」と感無量の表情で語った菅。未知は、「自分の役柄をつかみきれず、すごく悩んで……本当は菅ちゃんより先輩だから、リードして引っ張っていかなければならないところがいっぱいあったのに、自分の中だけで悩んでしまっていた」と、稽古中の心情を明かします。「これだ！」というものにたどり着いたのは、なんと昨日のことだそう。「今日は、菅ちゃんが顔を見るたびに『楽しく、元気にやりましょう！』って声をかけてくれました。客席からクスッとでも笑いがあると、どんどん楽しくなってきて、最後のダンスははっちゃけて踊れました！」と、すがすがしい笑顔で語っていました。
菅と同様、舞台初挑戦の慎太郎は、「なぜか、ほかの方々は休みやのに僕一人稽古という日がたくさんあった」と過酷な日々を告白。「でも、稽古をたくさんしたからこそ、素直な気持ちで本番に挑むことができました」と胸を張りました。最近は、音無さんから食事に誘ってもらうことが多く、「今日のステージでは本当のお母さんに思えた。すごく気持ちが入って演技することができました」とのこと。対する音無さんは、「慎太郎くんは初舞台なので、緊張で震えているだろうと思いきや、袖で『僕、ワクワクしてます』って。いいなあと思いました（笑）」と、その舞台度胸を称賛。「なんばグランド花月に出演できるなんて思いもよらなかったので、こうしてチャンスをいただけて、本当にうれしく思ってます」と笑顔を見せつつ、「これから積み重ねて、もっと本当のお母さんに……（慎太郎を見て）なろうね！」と、ますますコンビネーションを高めていくことを誓っていました。
本番までに、菅、慎太郎とも、それぞれ仁鶴、文枝に会って挨拶したとのこと。菅は「（百年物語の）CM撮影もご一緒させていただいたとき、始まる前に『君のしゃべりは噛まないしゃべりだ』『滑舌がいい』と言っていただいた。それなのに、CM撮影が始まったら緊張してめっちゃ噛んだんですよ。師匠がキョトンとしてました」と茶目っ気たっぷりにコメント。慎太郎は、挨拶に行ったとき「もうちょっと眉毛を太くしよか」「細さは大丈夫やね」と文枝からチェックしてもらったそうで、「今日、眉毛は思いっきり描いてます！」。
役作りに関しては、「『元気で明るくやってください』と言っていただけたんで、元気で前向きな師匠を演じさせていただけたら一番いいんじゃないかなと。まだ全然できてないですが、後半では少し風格を出すようにできたらなと思ってやらせていただきました」（菅）、「（文枝の）落語家の道に進むのか就職するのかの葛藤を考えたとき、僕も自分の母親が大好きなので、母親に対する思いみたいなものがすごくわかった。だから、自分が家を出た18歳のときの気持ちを甦らせて作っていきました」（慎太郎）と、そろって熱い思いを込めた様子。慎太郎によると父・間寛平からのアドバイスはなかったものの、「『緊張するから見たくない』と言ってたのに、さっき楽屋まで来てました（笑）」。これを受けて、菅も「ホント、（寛平は）お父さんの顔してはりました。普段の師匠じゃなくて、『頼むな！』みたいな感じで言われました」と、意外なエピソードを明かしていました。
いよいよスタートした11月公演が、これから回を重ね、どう熟成されていくのか。深夜ラジオで若者の心をがっちりつかんだ仁鶴、そして夢をあきらめきれず落語の道へと進む静也――そんなふたりを支えた「家族の愛」に注目しつつ、舞台の進化を、ぜひ劇場で見て、感じてください。
吉本興業創業100周年記念公演 吉本百年物語
11月公演『深夜のキラ星～スター誕生～』
公演期間：11月7日（水）～30日（金）※11月15・17・18・19・26日は休演
会場：なんばグランド花月
開演時間：平日・土曜19：00（18：30開場）、日曜16：00（15：30開場）
料金：1階席6000円、2階席5000円（全席指定）
出演：菅広文（ロザン）、未知やすえ、間慎太郎、九十九一、福田転球、田中弘史、浅香あき恵、とめ貴志、立川貴博、山中達矢、高山トモヒロ、竹若元博、光永、西浦八恵子、森田展義、大野正登／音無美紀子 ほか
※チケット発売中！
チケットよしもとお問い合わせ専用ダイヤル ☎0570-036-912（10：00～19：00）
http://www.yoshimoto.co.jp/100th/monogatari/
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