映画『ワーキング・ホリデー』舞台挨拶が大阪・ブルク7でも敢行!!
11月17日より公開となった父と子のきずなを描いた映画『ワーキング・ホリデー』の公開2日目舞台挨拶が11月18日、関西でも行われました。公開から2日間で合計7劇場12回という異例の回数の舞台挨拶を行った本作。AKIRAさん、林遼威くん、ほんこん、そして岡本浩一監督が出席した大阪・ブルク7での舞台挨拶の模様をレポートします!
舞台挨拶は出雲阿国の司会進行でスタート。主演である沖田大和役のAKIRAさん、突然現れた“大和の息子”、小学生の進役の林遼威くん、宅配便のドライバーとなった大和の勤め先の上司役・ほんこん、そして岡本浩一監督の順に登壇したのですが、場内はのっけから大歓声の嵐が巻き起こりました。そしてなぜか、ほんこんが挨拶をすると笑い声が。興奮と熱狂が渦巻く中、どことなく和やかな雰囲気での舞台挨拶となりました。
出演者の挨拶に続いては、『ワーキング・ホリデー』についての質問を。まずはAKIRAさんと遼威くんに、気に入っているシーンや見どころを聞きました。
AKIRA「最初に遼威くんと出会うシーンですね。突然、息子を名乗る子どもが現れて、“これはヤバいぞ”となっていく大和の気持ち、その一発目の、迂闊な青年の部分が自分の中ではすごく思い出に残っています。あとは最後のシーンですね。監督もいろいろと演出してくださって、テンポやリズム感を遼威くんと僕の中で大切にしていたので、そういうことも含めて、最後は笑いあり、涙ありのシーンが作れたんじゃないかなと思います」
林遼威(以下、遼威)「大和について行って、“家まで送ってやるよ”って言われた後に、“もう少しいい?”という台詞があったと思うんですけど、そこのシーンが僕自身もすごく感動して印象に残りました」
ちなみに、お父さん役のAKIRAさんはどうでしたか?と聞いてみると…。
遼威「今日ここにいるお客さんも思っていると思いますが、本当にひと目見ただけで“キャー!!”って言いたくなるくらい、ちょ~カッコよかったです!」
そしてAKIRAさんにも、遼威くんの印象を聞きました。
AKIRA「勉強とかもたくさんある中、台詞を頭の中に詰め込んで来て。プロとしてそれは当たり前のことですが、それを当り前のようにできて…。現場でも、スタッフさんやキャストの皆さんを笑顔で盛り上げてくれて。撮影は2週間ちょっとというタイトなスケジュールだったのですが、それを全力でやりきってくれて、僕らもパワーをもらいました」
AKIRAさんと遼威くんは、現場でもとても仲が良かったそうです。
AKIRA「撮影が進むにつれ、大和と進の関係のように少しずつ分かち合ってきた感じもありましたね。その中でふざけ合ったり、いろんなことを話したり、今度どこかに行こうかとか、そういう話もしました」
続いて、ほんこんから見たAKIRAさんの印象を聞いてみました。
ほんこん「ほんまにカッコイイ。中身もまたカッコイイんですよ。律儀で、挨拶もできて、すばらしい! 僕にもちゃんと目を見て“はじめまして。EXILEのAKIRAです。よろしくお願いします”と挨拶してくれて。そんなん普通できませんよ!? 撮影でも、スタートとなった瞬間に目の色が変わってしっかり役を演じきっていて。あとね、NGって自分で分かるんですよ。“ああ、これ、多分あかんな”って。でも、AKIRAさんは監督がカットをかけるまでやり続けていました」
と、べた褒め。そして、撮影中のエピソードも明かしました。
ほんこん「僕がAKIRAくんに運送会社の現場のことや仕事の話をして、AKIRAくんが台車を押して歩くシーンがあるのですが、その通路には撮影用のケーブルがいっぱいあったんです。台車を押すのもすごく引っかかるんですが、それをうまいこと押して行って。そのシーンを監督さんは1回で撮ると言っていて、“台車が動きにくそうだし、できるかな?”と思っていたんですけど、下半身はケーブルを交わすのにてんやわんやになっているのに、上半身はクールに演技して、一発で撮られてましたね」
AKIRA「そこは、世の中をナメている人が社会に出て、世の中の慌ただしさや大変さを知るということも込めて、台車がダーっと行き交うシーンを撮りたかったと思うので、そこは自分も逃せないので下半身の方はテンションを上げ気味に、上半身はちょっとクールに(笑)。撮影現場ってそういうことがたくさんありますよね。特に映画となると、物や仕草、表情も大きく映し出されるので、撮り方も変わってきたりするんですよね。普通に居るということも難しかったりして。そういうことがいろいろあるので、そこは頑張りました!」
続いて、岡本監督にこの作品で伝えたいことは?との質問を。
岡本浩一監督「映画を撮るのは初めてで、大画面で映し出されるということで何か仕掛けを作りたいなと思いました。そこで、ラストシーンに分かる人にだけ分かる仕掛けを入れました。気付いていない方がいらっしゃったらまた観てください。ラストシーンの向こうの方に何かがあって、そこが僕の中のテーマだったりします」
と監督。そこでAKIRAさんが「ほんこんさんが映り込んでいるとか?」と尋ねると、「違います!!」と即答されていました。この仕掛けもぜひ、楽しみにしてください。
続いては、ツイッターで受け付けた質問を。一つ目はAKIRAさんへ。「関西の女性のことはどう思いますか? 関西弁で映画の宣伝をお願いします」という質問が。「年配の女性がみんな芸人のよう」とAKIRAさん。街頭インタビューの様子などを見ると、その返し方のクオリティの高さに感心するそうで、そんな“おばちゃん”たちは、「まあ、どっちかっていうと…好きな方ですけど(笑)」とのことでした。また、関西弁での映画の宣伝は、ほんこんからレクチャーを受けて「めっちゃ泣けるねん」と一言。それだけでも、会場から歓声が起こっていました。
続いては「AKIRAさんのことが好きな私の代わりに遼威くんをお姫様抱っこしてください」という依頼。ひょいと抱きかかえるAKIRAさん。遼威くんがAKIRAさんの肩に手を回すと、ここでもまた割れんばかりの歓声と拍手が起こりました。
また、会場のお客さんからも質問を募ったところ、AKIRAさんに、「パフォーマーの時と、俳優の時とではどちらが大変で、どういうふうにコントロールされていますか?」との質問が。こちらに関して開口一番、「今回の舞台挨拶で一番いい質問です!(笑)」とAKIRAさん。
そして、「“大変”という言葉は使いたくないのですが、どちらもものすごく、心身ともに力が要ることです。切り替えに関しては、撮影の現場に行く時は、いい意味でEXILEの鎧は脱ぎ棄てるように心がけています。役者一本でされている方々に失礼のないように、へたくそでも、まだまだ未熟でも、丸裸で勝負することが他の俳優さんへのリスペクトに繋がり、メンバー13人の顔に泥を塗らないことでもあるので。EXILEの時は映画の台本を開かないです。忙しくても、時間がなくても、一切開かないですね。他のメンバーにも申し訳ないので、そういう感じで使い分けています」
そして、お父さん役で苦労したことは?との質問に、「撮影現場では、子どもの扱い方が分からなかった」と語ったAKIRAさん。そこで、ほんこんにお父さんの気持ちを尋ねてみると…。
ほんこん「子どもの時期があったじゃないですか。それを振り返れば、親父はどうやったとか、自分はどんな気持ちやったとか、自然と分かるんじゃないかな。自分勝手なのが子どもやから、気持ちが上下している時は放っておいた方がいいと思いますよ。それで、時間が経ってから、“お前、あの時、どうやったん?”って。ただ、それがで待たれへんから、すぐ怒ってまうね。結局、ダメな親父やね(笑)」
このアドバイスにAKIRAさん、「ああ、そういうことはありますね。今、ほんこんさんに言われてふと、思いました!」と合点が行った様子でした。
そして最後にAKIRAさんからメッセージが。
AKIRA「第4回沖縄映画祭出品作品ということで、エンターテインメントや映画を通して笑顔や感動、幸せをお届けしていこうというよしもとさんの思いに乗っかって、監督を筆頭にチーム一丸となって一生懸命作りました。この『ワーキング・ホリデー』が皆様の元にいろんなメッセージをお届けできたらうれしいなと思います。本日は本当にありがとうございました」
『ワーキング・ホリデー』はシネマート新宿、シネマート心斎橋、梅田ブルク7他、全国で公開中。AKIRAさんと遼威くんが心を通わして行く様や、舞台挨拶でも話題に上がった台車のシーン、そして監督がラストシーンに残したメッセージなどにも注目して、ぜひ楽しんでください!