「上方落語発祥の地」で奮闘する二代目京都府住みます芸人・月亭太遊を月亭一門が応援!
一昨年4月に始まった吉本興業グループ「あなたの街に“住みます”プロジェクト」では、全国47都道府県に住む「住みます芸人」と各県のエリア担当社員が一丸となり、笑いで地域の活性化のお手伝いをしています。そしてこのたび京都府に、新たな「住みます芸人」が誕生! 2011年5月から活動してきたタナからイケダ(田邊・池田)に加え、「二代目住みます芸人」として月亭太遊が着任し、近畿エリア初の2組体制が実現しました。「住みます芸人」としては全国で6人目の落語家で、月亭一門からは初の選出となります。既に4月から活動を行っていますが、5月20日(月)にお披露目会見が行われ、2組の「住みます芸人」と、太遊を激励すべく師匠の月亭遊方、師匠の師匠である月亭八方、そして一門から月亭方正、月亭八光という大応援団が出席しました。
まずは太遊から自己紹介が。NSC大阪26期生で、漫才師として芸歴をスタートさせた太遊は、2010年遊方に入門。大分出身ながら「京都が好き!」という気持ちを猛アピールして「住みます芸人」になり、「よく『京都の人は最初は厳しいけど、気に入ったら優しくしてくれる。時間をかけてかわいがってもらい』と言われるのですが、『なぜ最初から優しくしてくれないのか』と思いつつ頑張っています」と現在の心境を語りました。一方、師匠の遊方は「京都はいろいろ厳しいというが、家も自転車も用意されており、もう仕事も入っている。僕としては、できればテントをかついで放浪するとか、過酷な条件を選んで頑張ってもらいたい」とピシャリ。「京都は広いから、日本人がまだ知らないところも探せばあるはず。企画力は持っていると思うので、みんなが知らない京都を落語を通じて紹介していってほしい」と期待を込めました。
「月亭一門は、あまりしんどいことをしない一門だったのに」と笑わせたのは八光。「一年ではなく一生、骨を埋めるつもりで頑張ってもらいたい」と激励するとともに、「一門では太遊は死んだものと考えて、京都で活躍してもらい、風の噂で頑張っていることを知りたい。携帯の番号も消します!」という冷たくも愛あふれる(?)メッセージを送り、太遊の門出をお祝いしていました。方正は、「まったく心配していません」とニッコリ。というのも「(太遊は)さっそく京都にまつわるネタをどんどん覚えようとしている」そうで、「心配なのは、京都の人の懐に入ろう入ろうとして逆に嫌われるのでは?ということぐらい(笑)。人付き合いも上手いし、いい青年なので大丈夫だと思います」と太鼓判を押していました。
八方は「京都は上方落語の発祥地。露の五郎兵衛が辻噺をされたのが始まりと言われている。(そんな京都で『住みます芸人』となるのは)原点に返るという意味で、彼にとって勉強するのにすごくいい場所だと思います」と話し、「お客さんに集まって聞いてもらうというより、自らが京都のいろんな町に行き、落語をすれば人がおのずと集まってくるような、そんな大道芸を含めたような落語家に」とエールを送りました。さらに、「上方落語の祖に生まれ変わった気持ちで、これからは“五郎兵衛”と名乗って」と仰天の提案も!? 最後は「浮かれることなくいろんなことを発信して、また我々にいい便りを聞かせてほしい。それまでは縁を切らせていただき……」と、またまた“縁切り”宣言をされてしまい、途方に暮れる太遊でした。
太遊が自ら「住みます芸人」に志願するほど京都にハマったきっかけは、学生時代の修学旅行。最近では八方が先に語った露の五郎兵衛についても調べるなどしており、「僕も辻噺のようなことができたら」と熱意をのぞかせていました。これを受けて八方は「忘れがちだが、我々の落語もストリートミュージシャンのようなところから出てきた。そういう意識を持ってやってほしいね」。一方の師匠・遊方は「京都には限界集落もあるので、そういうところにもどんどん行かないと。とにかく記者の皆さんがびっくりして追いかけて取材に来てくれるようなことを」と檄も飛ばしました。
夏の1カ月間は京都府宮津市に住み込み、落語で町を盛り上げることが決まっているそうで、「夏は観光シーズン。ホテルなどの宴会場で落語をやらせていただくなど、宮津の看板として頑張ります」(太遊)。ところが「住みます芸人」仲間であるはずのタナからイケダからは「邪魔です。僕らより先輩なので言えないが、正直、来てほしくない。ずっといてもらうのも困るので、出来れば1年で帰って」(池田)とライバル視するかの発言も!? 2組が協力し合い、また競い合うことで、ますます京都が活気づきそうです。もちろん、八方の「時には我々が(京都でのイベントに)出向くことがあるかも」との言葉通り、月亭一門のバックアップ体制も万全。今後の活動に注目が集まりそうです。
この後は、「『住みます芸人』になるということは、(出身地の)大分を捨てるのか?」(八方)、「突き放すのがいいと思う。これがきっかけになるか思い出になるかは太遊しだい」(遊方)など厳しい応援コメントやツッコミが次々と飛び交い、方正が思わず「僕ら、応援団ですよね?」と確認するひと幕も。「僕は田舎出身なので、限界集落の皆さんの気持ちもわかる。お年寄りひとりのところにも、迷惑かもしれないが訪問して、落語をやらせていただけたら」と目標を語る太遊に、八方が「お年寄りのところって……俺俺詐欺やなくて、俺俺落語やな」とキャッチフレーズ(?)をプレゼントするなど、終始、笑いでいっぱいの会見となりました。
京都の魅力を府内に、そして日本全国に広めるべく奮闘する月亭太遊が、これからどんな活動を展開していくのか? 京都を駆け回る2組の「住みます芸人」を、これからも応援してくださいね!