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2013年9月 5日 (木)

池脇千鶴「撮影は地獄の2日間」 『凶悪』完成披露試写会


9月4日(水)、東京・新宿ピカデリーにて、映画『凶悪』の完成披露試写会が行われ、主演の山田孝之さんをはじめ、ピエール瀧さん、リリー・フランキーさん、池脇千鶴、そして白石和彌監督が上映前に登壇し、舞台挨拶をしました。

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伊藤さとりさんのMCのもと、週刊誌の中吊り広告風のステージに登壇した4人。
死刑囚の告発をもとに、ジャーナリストが闇に埋もれた殺人事件を暴き、犯人逮捕に至った衝撃のノンフィクション作品『凶悪 -ある死刑囚の告発-』を映画化したのが本作です。
それだけに、衣装も含め、どこか重苦しいムードが流れるなか、まずは山田さんが、「この後、パーティーやお食事会などの予定の入ってる人は楽しめなくなると思います」「友人関係がダメになっても責任は取れないので、そこはそういうつもりで見てください」と独特な口調で、客席に注意を呼びかけました。

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続くピエール瀧は、「最近は、朝から寿司屋の格好でみなさんを困らせていますが、今回は死刑囚、そしてヤクザという役で、みなさんお口に合いますでしょうか(笑)」と笑いを誘うも、「ハッピーなところがひとつもない映画」とやはり釘を刺します。
リリー・フランキーは、この新宿ピカデリーに、『それでも恋するバルセロナ』を鑑賞した際、財布を忘れてしまうも、そのまま劇場スタッフに手渡されていたエピソードを語った後、「ウディ・アレンの映画を見にきているような善良なお客様は、財布をちゃんと届けてくれてたんですよ。今日はこういう映画をご覧の場合、財布は戻ってこないと思うので、みなさん財布をお忘れないように」と、また別の意味で注意を促し、笑いをさそいます。

山田さん演じるジャーナリストの妻役の池脇千鶴は、「上演前なのであまり言えませんが、ちょっと怖いので、ゆっくり楽しんでってください」と言葉を選びながらも挨拶を終了。
白石監督は、「本質的には映画の力そのものを信じて、見た後、ハッピーにはならないかもしれないけど、でもそれも含めて面白かったと言える映画を作ろうと思い、歯を食いしばって必死に作りました」と自信に満ちたコメントをしました。

また白石監督は、今回のキャスティングについて「見たことない役で、画面のなかで躍動していただくように出来れば」として、池脇千鶴に関しては、「ひとり強い女性としていてくれれば」とオファーしたそうです。

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内容が内容だけに、撮影現場もヘビーな雰囲気になっていたかと思いきや、「空き時間に、リリーさんと一緒に『どうぶつの森』(3DS用『とびだせどうぶつの森』)をずっとやってました」(ピエール瀧)、「おかげで、うちにはリンゴの木とナシの木がなりました」(リリー・フランキー)、「二人でセブンイレブンまで(配信アイテムの)おでんのなべをもらいに行ったりして(笑)」(ピエール瀧)と和やかなムードもあったようです。
しかし、池脇の場合、2日間だけの撮影だったのにも関わらず、「私の携わったシーンは、みなさんみたいな和気あいあいみたいなのは一切なくて、地獄の2日間だったんだっていうのは覚えてますね」と笑顔ながらに、苦悩した現場を振り返ります。
リリーさんも、池脇の出演シーンについて、「見終わると、人が殺されていくシーンよりも、藤井家のヘビーさの方がキツい。この夫婦には、絶対ディナーには呼ばれたくないね(笑)」とポツリ。

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マスコミなどを中心に、試写で高評価を得ているという本作品ですが、それについて山田さんは、「もちろん題材がこれですから、バカみたいに大ヒットする映画にはならないと思いますけど、見てもらいたいですね。見なくていいのって感じがします。見る勇気がないのかと。見なさい。見ろ。見ろ、この野郎。バカ野郎!」と何かのスイッチが入ったかのように暴言を吐き、「今のところが記事になります」とリリーさんを唸らせていました。

池脇の周囲でも評判は上々のようで、「俳優仲間からは出たかった聞いてるので、私は出れて幸福だったなと思います」と、女優冥利に尽きる一作となったようです。

映画『凶悪』は、9月21日(土)新宿ピカデリーほか全国ロードショー
【R15】作品です

●映画『凶悪』公式サイト
http://www.kyouaku.com/

©2013「凶悪」製作委員会

【池脇千鶴】

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