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2013年10月10日 (木)

千鳥単独ライブ「東京に慣れました。ええ漫才もできました。」@ルミネtheよしもと

9月30日(月)、東京・ルミネtheよしもとにて『千鳥単独ライブ「東京に慣れました。ええ漫才もできました。」』が開催されました。

毎年、単独ライブで新作漫才を披露し続けている千鳥が、今回、満を持して迎えたのは構成作家の高須光聖さん。これまでとは少し趣向を変えたこの単独ライブは、10月8日(火)、大阪・5upよしもとでも開催されました。今回は、ルミネでの単独の模様をレポートします!

まず流されたのは、街角インタビューのVTR。「千鳥を知っていますか?」と質問するも、ほとんどの方が知らないと返答。さらに「最近の芸人は……」との批判も出るなか、登場した千鳥。大きな拍手で迎えられます。
「嬉しいですね、これだけたくさんの方に来ていただいて」と感謝を述べたノブですが、お笑いファンの猛者が集結する彼らの単独とあって、「単独にも関わらず、相変わらずワーキャーが一切ない」と嘆きます。上手側の客席に、手づくりうちわを振る2人組を発見したものの、2人のそれに貼られていたのはどちらも大悟の顔写真。「ノブがない!」と哀しそうに嘆きます。

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“ええ漫才もできました。”と書かれた舞台セットを指して「これバックに漫才やるなら、スベるわけにはいかない」と気を引き締める大悟。ノブは「これは、ただの強がりです」と謙遜しつつ始めた漫才は、1本目から千鳥ワールド全開! 客席は早くも大きな笑い声に包まれました。

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続いてはコーナー企画『千鳥の東京交友録』。この1年くらいで出会った方々について、喋っていこうというものです。
東京進出後、全国放送の番組へ出演することも多くなった彼らが「やっぱりオーラが違う!」と絶賛したのは、ビートたけしさん。昨年の『THE MANZAI2012』決勝の放送後に『世界まる見え! テレビ特捜部』へ出演した際、「オープニングで……たぶんカットされてると思うけど、たけしさんから“お前ら、『白いピアノを山の頂上に運ぶDVD』観たよ”って言われたんですよ」と大悟。「あのDVD、全然売れてないし、観んといてほしいって思うものなのに」と続けると、「たけしさんも“なげぇよ! 途中で寝ちゃったじゃねえか”って言ってたもんなぁ」と笑うノブ。『笑っていいとも!』に出演したときにはタモリさんのすごさを実感したそうで、「上の方々はほんまにすごい」と感嘆する2人です。

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小さい頃から大好きなダウンタウンの前では、未だに緊張するという大悟。弊社100周年記念公演のとき、いつものようにNGKの舞台へ出て、ふらりと戻った楽屋にいた松本に挨拶され、突然のことにわけがわからなくなったと話すと、「確かにダウンタウンさんは、未だに緊張してちゃんと喋れない」と同意するノブ。マネージャーから「『ガキの使いやあらへんで!!』の七変化の出演が決まりましたよ。よかったですね」という電話を受け取った瞬間、大悟の頬には「大きなデキモンができた」そうです。

「血が通っていない冷酷人間」などと普段言われている東野幸治も、イメージが変わった人の1人だとか。「『ピカルの定理』が終わるって決まったあと、“大悟と3人でメシ行こうか”って誘ってくれて。新宿のビルの最上階の北京ダッグ屋でなぐさめてくれた。こんなあったかい人おるんかと思った」というノブに、大悟は「店に入ったら東野さんが待ってて……。こういうふうになれるんかなぁとか思うたなぁ」としみじみ語っていました。

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幕間では、彼らの代表的漫才に登場する個性派キャラクター“白平”が大活躍。さらには、白平がスーパーで起こしたある出来事を、コントとして披露します。
千鳥がコントをやるのは、ノブ曰く「10数年ぶり」だそうとか。キャラクター設定がまず面白すぎる訳ですが、白平の醸し出す悲しみとおかしみが絶妙に混ざり合う空間……千鳥にしか出せない笑いが、確実に存在しました。

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続いては「緊急企画 千鳥はこれからどうしたらいいか業界人に聞きました」。こちらは、頼みの綱だった『ピカルの定理』が終了して宙ぶらりんな状態の千鳥へ、テレビ業界で活躍する方々から的確なアドバイスを受けようというもの。同時期に、東京の番組出演が増えた小籔千豊がMCを務めます。アンケートには、フジテレビの中嶋プロデューサー、テレビ朝日の加地プロデューサー、日本テレビ・演出の福田さん、構成作家の鈴木おさむさん、そしてなぜか千原兄弟・せいじが解答しました。

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どの方の答えも、千鳥への愛に溢れたダメ出しばかり。「千鳥の知名度は、誰以上誰以下か?」という質問の答えをまとめると、ダレノガレ明美さんやJOYさん、ユージさんというハーフタレントとポジション争いをしているという結果に。ただ、せいじだけは「もうスターやろ!」と2人を持ち上げます。
「千鳥が輝く瞬間は?」について鈴木さんの「ノッたときの2人のコンビネーションは、ブラックマヨネーズ並みのパワーがある」というコメントを、嬉しそうに噛みしめるノブ。さらに、中嶋PからMC力を褒められたことを冷静ぶって長々と語ると、「彫刻刀で掘って溝をならした上に、漆まで塗ってる!」と小籔にニヤニヤしながら指摘されていました。ちなみに、せいじはこの質問でも「常に輝いてる☆」とべた褒めです。

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「東京について弾けない原因」については、(岡山弁の混じった)関西弁や浪速臭がキツい、華がない、笑顔が足りない、口が悪いというような意見が。
「浪速臭いっていうのは……大阪でやってたレギュラー11本を背負って、東京に来たって言いすぎたんかなぁ」と心配するノブに、「でも、それはボケやんか。テレビで言うてる時点でボケなんやから、そんなんは知らん知らん。2人はいじられる可愛げもあるから大丈夫や」と慰める小籔は、「東京で売れるためには何をすれば?」という質問に対するせいじの答え「お父さん、お母さんを大切に」に、「同感!」とキッパリ。「世の中のために頑張ろうと思うてないから、(千鳥は)売れてない」斬り込むと、「ただ、親のために、というところはあった。僕の地元は大阪のテレビが映らんから、東京の番組に出たかった」と反論する大悟に、「それは何番目の理由や?」と小籔。「1位はお金、2位が芸能人とのパーティとか思うてるんやろ?」とぐいぐい来るも、ノブに「それ、小籔さんでしょ? パーティの誘いない言うてましたやん!」と一蹴されていました。
「たくさんテレビ番組に出て、千鳥のキャラクターを浸透させることが大事」とまとめた小籔。「誰かのためになろうと思えば、自然と売れる」ともアドバイスしました。

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この日、最初のものを含めて3本の新作漫才を披露した千鳥。フリークにはおなじみのスタイルで構成されたいずれも、彼ららしい想像力と突飛な展開力が光る漫才です。また、千鳥の漫才は2人の距離が近いのも特徴的。漫才が進むにつれて、どんどん2人の距離が縮まるのと比例するように、漫才の熱量もどんどんパワーアップ。それに呼応するように、客席の笑いもどんどん大きくなりました。

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小籔の独演会も挟みつつのコーナーがあまりにも盛り上がってしまったため、予定より45分も押してしまった同単独。大いに笑わせたかと思えば、一気に観客を置き去りにしたりと、相も変わらず彼ららしさが盛りだくさん。さらに、コントやコーナーで盛り上げるなどの構成力も光り、これでもかというまで千鳥の面白さを堪能できたライブとなりました。

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ノブの「THE MANZAIもありますし、千鳥はこれからも頑張っていきます! よろしくお願いします!」との挨拶後、深々と頭を下げた2人に、観客からは惜しみない拍手がおくられました。

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【千鳥】