第1回おきなわ新喜劇ツアー「DO YOU "シーミー"?」(東京公演)
1月18日(日)、東京・ニッショーホールにて『第1回おきなわ新喜劇ツアー「DO YOU "シーミー"?」』が開催されました。
「おきなわ新喜劇」とは、ガレッジセール・ゴリがプロデュースする全く新しい沖縄喜劇舞台のこと。大阪観光の定番であり、大阪を代表する人気コンテンツとなっている「吉本新喜劇」に、沖縄の文化や風習、芸術といったオリジナリティを掛け合わせながら、沖縄の方や観光客ももちろん、会議やインセンティブ旅行などで訪れた方々にも"笑いながら沖縄を学べる"新喜劇を、今後も提供していく予定となっています。
昨年12月にスタートした今回のツアーは、沖縄県の宮古島市、裏添市、名護市、沖縄市、石垣市の5ヵ所をまわり、東京へ。その後、名古屋、大阪を巡りました。今回は、東京・ニッショーホールの夜公演の様子をレポートいたします。
オープニングに登場したガレッジセールの話題は、ゲストの具志堅用高さん。「台詞を覚えないから、昼公演はハプニングの連続!」(ゴリ)「(開演時間の)15時に来てない。ドッと疲れましたよね」(川田)と話すと、会場には笑い声が響きます。
まずは、琉球國祭り太鼓 東京支部によるエイサーが披露されます。軽快なリズムと躍動感のある太鼓のパフォーマンスに大きな拍手が。ゴリも「一気に会場の雰囲気が沖縄になりましたね」と感嘆します。「色々なエイサーの表情を見せられたら」という理由から昼公演と内容を変えたそうですが、お客さんが昼とは違うということには気付かなかった様子。「でも、新鮮でした」と讃えるゴリでした。
続いて、歌手の上間綾乃さんが登場。美しい歌声で「琉球いろは歌」「てぃんさぐぬ花」「花言葉」を歌い上げました。また、MCでは「目標ができました。いつか、"おきなわ新喜劇"の(お笑いの)舞台に経ってみたいなと。ステージ終わったら、交渉したい」と発言!
「本当に?」と驚くガレッジセールにも、「はい」とニッコリ笑う上間さん。「古謝美佐子さんと砂かけババアをしたい」と笑うと、「古謝さんは第2の具志堅用高! 台詞は全然覚えないし、アドリブがすごい。台詞を覚えているのがバカバカしくなってきますよ」と力説するゴリでした。この後、ガレッジセールと指切りげんまんをした上間さん。次回の「おきなわ新喜劇ツアー」では、新喜劇の一員として活躍する彼女を観られるかもしれません。
いよいよ、「DO YOU "シーミー"?」がスタート!
出演者はガレッジセール、スリムクラブ、福田加奈子さん、普久原明さん、かでかるさとしさん、城間やよいさん(泉&やよい)、粒マスタード安次嶺さん、玉那覇由規さん、宮川たま子、セブンbyセブン、国場(ちんぺい)、なんしぃ(大好物)。さらに、具志堅用高さんがゲスト出演しました。
物語の舞台となるのは、沖縄のとある家族の墓前。旧暦の3月にあたる現在の4月に、お墓の前に一族が集まってどんちゃん騒ぎをするという沖縄独特の文化「シーミー(清明祭)」が、今回の題材です。
中央には、大きな亀甲墓が鎮座。スリムクラブ・真栄田が「今日のお客さん......いいよ!」と告げると、観客からは拍手が起こりました。
養豚所を営む男(川田)と母(福田)、そこで働くブラジル人のアルバイト・ゴリデジャネイロ(ゴリ)。「なんでこんなにお墓が大きいのかわからない」と言うゴリデジャネイロに、母は「シーミーは特別なもの。このお祭りに懸ける思いは、並大抵のものではないんだよ」と説明します。
お墓は女性の子宮のかたちをしていて、(魂は)死んだら母体に帰るとされていること、天国のお金があることなど、沖縄ならではの風習を学びながら物語は進んでいきますが、突然、家を出た長男を追う男たち(玉城&国場)が現れたのち、東京にいるはずの兄(粒マスタード安次嶺)が婚約者(宮川)を連れて登場。2人の結婚を反対する婚約者の両親(かでかる&城間)もやっていて、新喜劇らしいてんやわんやの展開に!
そこへ現れたのは、具志堅さん。「お兄さんには東京で世話になったから」と胸を張って告げるも、ゴリに「台詞がたどたどしいよ。思い出しながら喋ってるの、バレてるよ」とダメ出しされてしまいます。昼公演でもかなりの自由っぷりを見せた具志堅さんですが、夜公演でもその自由さは健在。ゴリが来ていたブラジル代表のサッカーユニフォームを「これいいね! ユイマール?(ゴリの背中にプリントされていたサッカー選手の名前は、ネイマールです)」と言い出すと、大爆笑が。
「なんで台本にないこと言うの!」と困惑するゴリにうろたえることなく、「かっこいいなとずっと思ってたんだよ。(公演が)終わったらユニフォームください!」と懇願。「普通にスポーツショップで買えるよ」(ゴリ)「早く本題に入ろうよ」(真栄田)とその場にいた全員が呆れる中、奔放な具志堅さんは場を荒らすだけ荒らして、悠々と去っていきました。
会場がざわめく中、話は戻って......。
頑に娘を連れ帰ろうとする婚約者の母。にっちもさっちもいかない状況に、川田が「こんな時、お父がいてくれたらな.」と弱々しくつぶやくと、墓の中から死んだはずの父(普久)が登場! 息子を必死でかばう父親の姿に心を打たれた婚約者の父が、必死の思いで母を説得。なんとか2人の結婚は認められ、大団円となりました。
エンディングでは、「ありがとうございました。楽しかったです、一部を除いて」と振り返るゴリ。「昼と同じような事件が起こりましたね」と言う川田に、具志堅さんは「え? 俺のこと言ってんの?」と飄々と返します。
また、ゴリが「もう1つの事件」としてピックアップしたのは、劇中のスリムクラブ・内間について。アドリブで任されていた部分で、突拍子もないパフォーマンスを見せたのですが、真栄田曰く、「親戚が来過ぎて、緊張してた」とのこと。最前列に座っていたお子さんに大ウケで「オナラが面白かった!」と言われ、満足そうな表情を浮かべる内間でした。
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