吉田ヒロ・鈴木つかさ「満足度10%保証しますっ!!」
3月20日(金)、あべのハルカス内のSPACE9にて、「吉田ヒロ・鈴木つかさ 満足度10%保証しますっ!!」が開催されました。吉本新喜劇の吉田ヒロが、仲のいい後輩である鈴木つかさとタッグを組んで送る、まったく新しいイベント。ふたりがどんな笑いを生み出すのか、開演前から期待が高まります。
まずはヒロと鈴木によるオープニングトークで幕開け。開口一番「お前がMCとツッコミや。俺はボケしかせん!」と宣言して鈴木を慌てさせるヒロ。本番までにかなり言いたいことがたまっていた様子の鈴木も、「タイトルが意味わからなさすぎる。『10%』って...32年も芸人やってるのに、どんだけハードル下げますのん!」といきなりのダメ出しで応戦します。ところがヒロは「納得いかへんなら今すぐ出ていけ!」と満員のお客さんに大暴言!? 初っぱなから波乱含みの展開に、爆笑が起こります。その後、入念な打ち合わせのもと「10%」と決めたにもかかわらず、当初はチケットの券面が「100%」になっていたなど、同イベントにまつわるエピソードが続々明かされました。
鈴木はまだまだ言いたいことがあるようで、「ヒロさんと僕は芸人やのにヤンキー臭がすごい。だからこそ惹かれ合ったところがあるのに、なぜ衣裳がタキシードなのか?」と疑問を投げ掛けます。ゲストをまじえ3人でコントをやろうと決め、練習時間もとっていたのに、前日になって「やめよう」と言われた、という裏話も。そんな「何故!?」の数々を、ヒロはすべて「10%やから」で押し切り、今回のメインはイベントそのものではなく「打ち上げ」だとも! この後も、なんばグランド花月で行われたヒロの30周年イベントにまつわる思い出や、「10%」に代わるかっこいいタイトル案などなど、ふたりのトークは止まりません。
いよいよ本編へ...というところで、今回のテーマが「ギャグ」であることを発表。ヒロといえば忘れてはいけない「ギャグ100連発」の苦労話に始まり、鈴木のリクエストを受けて懐かしのギャグも披露するひと幕も。「あまり知られていないものを」(鈴木)と「ちちくりワルツ」などレアものばかり再現することになりましたが、ヒロは言われたらすぐさま対応、さすがの実力を見せつけました。
そんな"ギャグ王"ヒロをして「この俺がほれ込んだ男」と言わしめた人物、この日のゲスト・村越が満を持してステージへ。挨拶代わりに「ギャグ10連発」を繰り出します。
「ヒザとヒザの溶接」など傑作揃いの10本に、お客さんは大喜び。村越は「ヒロさんを見てギャグをやり始めた」そうで、「ギャグを羅列するスタイルはヒロさんが作り出したんですよ!」とカリスマを前に力説します。ヒロも村越のギャグが大好きで、「(芸人仲間の)誰かの結婚式の余興でギャグ対決をやった時に初めて見たんやけど、サバンナ・八木など名だたるギャガーたちが集まる中、村越は全員をなぎ倒して爆笑の渦を巻き起こしていた」と出会いを振り返ります。その時は「『恐ろしいヤツ! 俺、ギャグやめよう...』と思った」ほどの衝撃を受けたとか。また、村越は「今のギャグは、たいてい振って落としている。でも、ヒロさんのギャグはわけがわからない。それが本当のギャグなんです」とも。熱い想いを語り合うふたりに、鈴木はちょっぴり置いていかれ気味...!? さらに、村越のプロフィールや知られざる青春の日々も明かされ、大盛り上がりとなりました。
続いては、大喜利「ショボ点」。『笑点』にちなんだタイトルですが、由来は「しょぼいから」と、ここでもハードル設定の低さを露呈。鈴木がお題を出し、ヒロと村越が答えるという形ですが、判定はお客さん+「最大の権限を持つ」というヒロの息子・輝弘くんが担当します。自己紹介がてら鈴木がインタビューすると、「パパの嫌いなところは?」の質問に「何を言っても面白くないところです」と答えるなど、ツボをしっかり押さえた回答で、父に負け時と笑いをとる輝弘くんでした。
「2020年の東京オリンピックで採用されるであろう新種目」のお題から、ふたりは早々に大苦戦。最初はやさしく得点を与えてくれた輝弘くんも、徐々に辛口採点になっていきます。村越は途中でギャグ主体に切り替え、「右肩と左肩の卓球」などでポイント獲得に成功。ウケまくる姿を見て焦るヒロでしたが、残念ながら敗北を喫してしまいました。
ふたつめのお題「輝弘くんに誕生日プレゼントをあげてください」では、さらに戦況が悪化。引き続き父の回答に辛い輝弘くん、苦し紛れに打ち出した「うんこネタ」にも冷酷に「0点」。それにも負けず、下ネタ一辺倒で勝負をかけていくヒロ&村越により、ステージ上は大混乱に! あまりに点数が出ないため、「あと1点とった方が勝ち」というルール改正がなされ、何とか笑いをとった村越が2連勝しました。
負けてしまったヒロには罰ゲームが。残っていたお題のひとつである写真大喜利に答えるというものでしたが、ここでも厳しい判定が続き、父と息子の絆を生かし切れないまま終了となりました...。
最後のコーナーでは「検証!漫才の可能性」と題し、3人が漫才に挑みます。ところがこの漫才、台本には導入とオチのみが書かれており、しかもそれが事前にお客さんにも配布されているという変わった趣向。つまり、ほとんどをアドリブで演じなければなりません。村越×鈴木、ヒロ×鈴木のコンビでそれぞれ挑戦しますが、漫才経験のあるふたりと違い、村越はコントやギャグを中心に活動してきただけに、始まる前から不安でならない様子です。
村越は鈴木のツッコミにすべて「考えごとしてた」で返してさまざまなボケを繰り出すという独自パターンで勝負。オチから逸れてばかりの話を鈴木が剛腕ツッコミで引き戻すというせめぎ合いは、村越の強引なハンドリングで無理やり(?)オチへと持ち込まれました。
「これぞ漫才というのを見せたる!」と意気込むヒロは、オチにうまく誘導すべく動物にまつわるボケを連発。鈴木との息もぴったりに笑わせましたが、こちらも何故か突然オチになだれ込む展開に...。2組とも、何が起こるかわからないスリル満点の漫才で、客席を大いに沸かせました。
エンディング、ヒロが客席に向かって「どうでしたか?」と問いかけると大きな拍手が! 暴れん坊のギャガーふたりをさばき切った鈴木はもうヘトヘト。早くも7月4日(土)に、同じくSPACE9で第2回の開催が決定したことも発表されました。チケット発売日は3月28日(土)! 今回は即完売となっただけに、お早めにお買い求めのうえ、ぜひ劇場に足を運んでください。
● 公演概要
吉田ヒロ・鈴木つかさ「満足度10%保証しますっ!!」Part.2
日時:7月4日(土) 19:10開場 19:30開演
会場:SPACE9
出演:吉田ヒロ、鈴木つかさ
料金:前売2500円
※チケットは3月28日(土)発売開始!
お問い合わせ:チケットよしもと予約問合せダイヤル☎0570−550−100(10:00〜19:00)
【吉田ヒロ】【村越周司】【鈴木つかさ】