ふぞろいの相方たち(6/6)
6月6日(土)、東京・ヨシモト∞ホールにて、『ふぞろいの相方たち』が行われました。
今年2月に結成した怪獣(すーなか/まゆみちゃん)を始め、相席スタート(山崎ケイ/山添寛)、ゆにばーす(はら/川瀬名人)という、注目のよしもと男女コンビ3組によるライブ『ふぞろいの相方たち』。
初開催となったこの日は、ネタ、ショートコント、トークと濃厚な約60分間を男女コンビだらけで繰り広げました。
開演時刻を迎えると、タイトルの元ネタとなったドラマの主題歌とともに3組が揃って登場し、さっそくはらが「イェエエエエエエエエイ!」と決めゼリフ&ポーズで勢い付け。
口火を切ったすーなかは、∞ホールでのネタは何年かぶりで、「若いお客さんの前でキャッキャ言われながらやれるんやな」と楽しみにしていたそうですが、客席の幅広い層を確認すると、「幕張とそう変わらんやん」「イメージが違った」と漏らします。
その後、改めて自己紹介をすることに。
年齢や芸歴の話題になり、すーなかだけ突出してるかと思いきや、「まゆみさんもまゆみさんで、美容のお店経営してる感じ」と山添がまゆみちゃんの妙な落ち着きぶりを突き、笑いを誘います。
そうしたアイドリングトークの次はネタコーナーで、持ちネタの漫才をそれぞれ披露。
すーなかからは「イエスフォーリンラブ」「プライドなんかないよ」といった禁断の(?)セリフも飛び出しました。
続いては、共通のお題で作ったショートコントをお披露目する『ふぞろいのショートコント』。
営業用にショートコントを作っておきたいというすーなかの発案でしたが、川瀬は「所作が以上に下手なんですよ」と自白し、「ショートコント!」と最初にタイトルを言って手を挙げる練習をする川瀬の姿を山崎が目撃したそうです。
一方、「『この後、やる』シリーズしかないから。『この後、やらへん』ショートコントは初めて?」(山添)、「多分ね」(山崎)と期待感を高める相席スタート。
そして、ゆにばーす、怪獣、相席スタートの順で、『告白』『オフィス』『浮気』のタイトルのショートコントをそれぞれ披露します。
やはりショートコントが板についていた相席スタート、ぶっ飛んだオチに持ち込む怪獣、不慣れさをはらの「イェエエエエエエエエイ!」でかき消したゆにばーすと、三者三様のショートコントで沸かせました。
続いて『ふぞろいの座談会』と題したフリートークコーナーへと移りますが、さきほどのショートコントの話題から入り、「1回目、やりそうでしたやん」と川瀬が相席スタートに指摘すると、山添は「それはお前がそういう頭になってんねん」と反論。
逆に山添から「即席感がすごかったな」と指摘されたゆにばーすは、舞台袖からの出ハケでも小走りするか歩くかで迷ったと川瀬が振り返ります。
その後は、それぞれのネタ作りや関係性、男女コンビならではの悩みなどについて語り合う展開へ。
この数ヶ月でボケ・ツッコミを入れ替えたり、漫才、コントを試したりと、試行錯誤を露呈する怪獣ですが、すーなかがまゆみちゃんを新しい相方に選んだ理由としては、「坂口(まゆみちゃん)以外と組んでたら、前のロシアンモンキーくらいまではすぐにいけたと思う。ネタ的には」「坂口が一番何かあるだろうなと思って」と明かします。
しかし、「男女コンビが少ない」という理由には、「今、めっちゃいるんですよ。∞にも他事務所にもいるし」(山崎)、「なんなら名前もかぶりぎみですよ」(川瀬)といった異論も。
片やまゆみちゃんは、前コンビの解散後、ネタなどはやっておらず「やった方いいなと思って、(すーなかに)押したら組めそうだと思って、ずっと餌をまいていた。そしたら連絡きたから、おー!って(笑)」とその時の喜びを再現します。
後半に入ると、さらにディープな話題となり、特にゆにばーす・川瀬の悪態ぶりが白日の下に。
相席スタートとゆにばーすの2組が高速バスで移動する時があり、はらが川瀬に「ねえねえ、コンセントあるよ。充電できるね」と声をかけたところ、「知っとるわ!」と川瀬がキレ気味返し、その一部始終を見ていた山崎は「そんな会話ある?」と呆れた様子です。
逆に川瀬の言い分としては、両組が揃うとすぐ「3:1になろうとする」そうですが、山添は「3:1に俺らが持ってってるんじゃなくて、川瀬が気づいたら1の方になる」「自分から1に行ったのに、1になったことにめっちゃキレる」と証言。
そうした川瀬と険悪ムードに陥った際、はらは、ライブで一緒になった相席スタートの様子を見て、「穏やかな感じで会話してるの見ると、たまに涙出そうになる」と乙女な一面を覗かせ、爆笑をさらいます。
また、ゆにばーすのネタでは、はらの頭部に川瀬がツッコミを入れますが、その構図は男女コンビとしては珍しいものの、「殴った時に髪がサササとなって、その感じの顔も面白かったので」(川瀬)、「私は叩かれても全然いいと思ってます」(はら)と本人たちも納得のスタイルの模様。
さらに川瀬は、作家から渡されたという正司敏江・玲児さんの映像を見て、「無茶苦茶してましたよ。男から女にドロップキックしてましたからね」と男女漫才師の大先輩に感銘を受けたとのことです。
そんな話にすーなかは「そういう手法もあるな」と前のめりなれば、山崎は「私、(叩かれたら)ビックリして泣くんじゃないかな」と対照的な反応。
ライブも終盤に入ると、すーなかに「てめえ殺すぞ!」と吐き捨てるといったまゆみちゃんの酒癖の悪さがフィーチャーされます。
まゆみちゃんとしては、すーなかの「3人目、ツッコミ入れようかなあ」といった日頃の言動に鬱憤がたまっているそうですが、パンサー・向井から「ツッコミ、欲しくないですか?」と言い寄られ、向井が具体的に推薦する芸人もいるといったエピソードを語るすーなか。
これには、「『お笑いナタリー』が喜びそうな話や!(笑)」と山添も興味津々です。
再び、怪獣のネタについて議論し始めたところで、終演の時刻に。
次回の『ふぞろいの相方たち』は、8月30日(日)に開催予定とのことで、男女コンビの世界に興味のある方は、ぜひチェックしてください。
【怪獣】【相席スタート】【ゆにばーす】