最初で最後の単独!? 7月12日に2度目の単独を控える、てのりタイガーへインタビュー!!!
7月12日(日)、東京・ヨシモト∞ホールにて『てのりタイガー単独ライブ「DOUBLE IMPACT Ⅱ」』を開催する、てのりタイガー。
その1人、渡瀬瑞基は5月31日(日)、東京・後楽園ホールにて、よしもととDDTプロレスリングの2団体所属して芸人とプロレスラーを両立させると発表し、話題となっている人物です(当日の詳細は→http://news.yoshimoto.co.jp/2015/05/entry36994.php)。一方、村潤之介も芸人だけではなく、役者としても頑張っていきたいんだとか。
そんな異色の新感覚コンビに「最初で最後かもしれない」と話す2度目の単独ライブについて、コンビの関係性について、今後の野望についてなど大いに語ってもらいました!
(向かって左:渡瀬瑞基/向かって右:村潤之介)
――今回が2度目の単独ライブで。昨年開催した初めての単独ライブでは、どんなことをやられたんですか?
村 漫才1本やって、あとはネタやる詐欺ですよね。漫才をやる体で出てきて「あれ? 相方が出て来ない」っていうところからの入場大喜利みたいなことを何本もやったり。あと、"モテる男は歌が上手い"ということで、僕がオリジナルソングを歌ったり......まぁ、ネタはやらなかったです。
渡瀬 昨年の単独まつり全体の裏コンセプトが"いいネタをつくる"だったというか。『(若手ランキングシステム『彩~irodori~East』3組目のTOPを決める)彩~irodori~Championship』が、単独の(初めて披露した)ネタしかやっちゃいけないっていうルールがあったんで、皆、ネタを頑張ってつくってたんですけど、僕らはらしさを出そうということで全くネタをやらなかったんです。
村 他の芸人さんとは全く違うかたちの単独だったんで、他の芸人は「お前らっぽくて面白かった」と言ってくれました。
渡瀬 昨年と今年、大きく違うのは、僕がDDTプロレスリングに所属したというところ。昨年はただのプロレス好き芸人でしたけど、今年はプロレスラーとしてデビューを目指しているので(今回の単独では)本物の入場を見せられればいいなと思ってます。
村 あと、昨年まではお互いのキャラが定まってなかったというか。今のかたちになったのは、昨年の単独からなんで、その辺でお互いの色をもっと出せていきたいですよね。
――それぞれのTwitterでVTR撮りをしたなどの情報を出してはいますけど、今回はどんな単独になりそうですか?
渡瀬 今年もエンターテイメント勝負というか。1回目の単独でやりたいことはやり切ったつもりだったんですけど、終わってから"もっといけただろう"という思いがあったんです。だから、前回の反省点を活かして、パワーアップして帰ってきます。
村 エンターテイメントショーじゃないですけど、漫才、コント、歌、コーナーと盛りだくさんの60分にする予定です。VTRにもかなり力を入れているので観て欲しいですし、僕はもちろん新曲もつくってます(註:村は単独の度に、オリジナルソングを披露しているらしい)。
渡瀬 僕としては単独までに新技ができれば、相方にかけたいですよね。とにかく、相方と∞ホールが壊れないようにということだけが心配ですけど(とニヤニヤする)。とにかく僕らは全身を使って楽しませるつもりです。
――村さん、ご自身のTwitterに「てのりの単独は精神的に嫌」とヨシモト∞ホールのスタッフさんに言われると書いてましたけど。
村 僕ら、音を出してもらったり、次にこれをやるとかが多いんで、インカムでやりとりが飛び交ってるし、楽屋裏もバタバタするんですよ。だから、舞台監督さんにそう言われました。
渡瀬 漫才師の単独だったら1時間もかからないんですけど、昨年の単独なんて朝7時っていうとんでもなく早い時間に集合して、全部通しでのリハーサルをやりましたからね。
村 スタッフさんの協力あっての単独です。今回も申し訳ないけど、ご協力いただくっていう感じですね。あと、単独が決まってすぐAuditionに落ちちゃったんですよ。昨年もそうだったんですけど、大丈夫だろうと余裕ぶっこいてたら足下をすくわれちゃって。"これはマズい。Jr.に上がれなかったら昨年と同じことになる!"と思って。
渡瀬 追い込みましたよ。ライブ中に「1ヵ月でJr.に戻る」と宣言して、絶対に戻らなきゃいけない状況をつくりました。
村 先月の『彩~irodori~Jr.Live』が終わって、Auditionに落ちたあとに『彩~irodori~Jr.Live SP』があって。僕らだけ落ちちゃったんですけど出なきゃいけなかったんです。そうしたら、こいつが最後に「1ヵ月でJr.に戻ってくるからな!」ってカメラに向かって宣言して。ここまでやったからには自力で戻らないとということで、2人で頑張りました。
――結果、6月末の『彩~irodori~Jr.Live』で公約を果たした訳ですね。このタイミングで単独をやろうと思ったのは、渡瀬さんがよしもととDDTプロレスリングという2団体に所属することも影響あるんですか?
村 そうですね。こいつは8月中にプロレスデビューしたいっていう目標があって。それを聞いたとき、デビューする前に単独ライブというかたちで今の自分達を見せたいという思いがあったんです。デビューしちゃうとスケジュール的に(単独の開催が)難しくなると思いますし、今のうちにできることをやっておきたいなということで、僕が決めました。で、瑞基に「単独入れてもらったから」って事後報告しました。
渡瀬 プロレスラーは命のかかった仕事なので、いつ死んでもおかしくない。もしかしたら、最後の単独になる可能性もあります。
村 うん。本当に、最初で最後の単独になるかもしれないもんね。
――いやいや、そうならないようにしていただきたいんですけど......。
村&渡瀬 ふはははは!
――また、村さんは漫才の度に渡瀬さんからドロップキックされる訳ですから、受け身も十分に取ってくださいね。
村 受け身、たぶん上手くなりましたよ。この間、おじいちゃんにチャリで後ろからぶつかられたんです。きっと自然と身に付いたんでしょうね。コンクリートでも無傷でした。そこだけは、こいつに感謝です。
渡瀬 (ニヤニヤしながら)いつもは手加減してるんですけど、受け身が上手くなったって言うんだったら単独では本気で一発やってやろうと思います。
村 嘘つけ。いつも本気だろ? 俺、腕とか青タンだらけなんですから。
――(笑)では、本気のドロップキックも楽しみにしていただくとして。先ほどからも話題に出ているように、5月末に渡瀬さんのよしもととDDTプロレスリング2団体所属が発表になりました。芸人も続けながら、プロレスラーという夢にも挑戦している毎日なんですよね。
渡瀬 そうですね。プロレスラーだけとか芸人だけっていうのは皆がやっていることなので、誰もやっていない2つを両立させることに意味があるんじゃないかなと思いました。
村 僕としては"まぁ、やれば?"っていうくらいというか。こいつって掴みどころがないんで、オフの日とか何をやっているかわからなくて。僕は女の子と遊んだりとか色んなところに行ってるし、なんでもオープンにしてるんですけど、こいつはあんまり語らないんです。でも、プロレスラーを目指し始めてからは"こんなことをやってるんだ"っていうのがわかるようになったというか。以前は、僕からうるさく言うこともあったんですけど、こうやって瑞基が目標を持ってやってるならいいんじゃないかって思って。だから、こいつがプロレスの大会へ行っているときは、僕も(やりたいことを)なんかやんなきゃなって思うようになりましたね。
渡瀬 (笑)それって、女の子とデートすることでしょ?
村 まぁ、そうだけど! 僕は遊んでることを包み隠さず喋ります。こいつがプロレスラーなら、僕は街で気になる子に「友達になりましょ」って声をかけるストリートファイトをやってるってことです。
――(笑)お話を伺っていると、お2人って見た目だけじゃなく中身も正反対ですよね。
渡瀬 そうですね。同じ学校だったら、友達になってないです。
村 良く言うわ。こいつ、今でこそこういう感じですけど、昔はロンゲでメガネかけてて。地元では「俺おもろい」ってイキってたタイプだったんですよ? 今でも後輩と遊んでるときとか大学生みたいなノリですから。
――なぜコンビを組んだんですか?
村 スパイク・松浦さんがきっかけですね。僕らがNSC生のときに、1年先輩でスタッフをやっていて。毎回、授業のあとに先輩からのダメ出しがあるんですけど、そのときに瑞基が松浦さんに「お前、男前なのに、なんで前出ないんだよ!」って注意されてたんです。僕も当時、同じことを注意されていたんですけど、こいつとは一度もなかったんです。で、卒業してから、僕もこいつもコンビを解散してピンでやってたときに、スパイクさんと同じ現場になって松浦さんから「組みなよ」って言われて。「確かにピンでやっててもしょうがないから、やる」みたいな感じで組んだんです。でも、最初はトリオで、女の子もいました。解散したタイミングで、面識のない同期の女の子から電話かかってきて「一緒に組みたい」って言われて。松浦さんに瑞基と組めって言われてるし、どうしようかなと悩んだ末に、「男2人と女1人のトリオって珍しいからやってみよう」ってことになって。けど、ちょうどL.A.F.U.(註:2人が参加しているステージユニット)が始まっちゃって......。2人の時間が多くなったり、「女の子いらないんじゃない?」とか周りに言われたことでその子が気にしちゃった結果、脱退して2人になりました。
渡瀬 男2人女1人いないから売れるんじゃないかと思ってたけど、売れないからいなかっただけだったんです(笑)。そこに僕らは気付いてなかった。
村 トリオになりますって申請しに行ったとき、社員さんに「お前ら、絶対解散するぞ」って言われて。絶対売れて見返そうと思ってたけど、1年保たなかった......。数々の芸人を観てきた目は正しかったですね(笑)。2人になってからは、L.A.F.U.でもコンビでも一緒なんで、毎日一緒にいました。一緒にいる時間が多かった分、(まったく性格は違うけど)お互いの色んな一面を観られたから、今のかたちができたのかなと。もちろんスタッフさんのアドバイスとかのおかげでもあったと思いますけど、コンビを組んだ時点ではランキングライブで一番下でしたし、同期のライブにも一切呼ばれなかった。落ちこぼれ同士で組んだ僕らですけど、単独がやれるまでになれた。そういう意味では、伸び率のあるほうなんじゃないかと思います。もちろん、これからも2人で色んな新しいことにチャレンジして、もっと上にいければいいですね。
――今後2人でやってみたいことは?
渡瀬 プロレスデビューしたら、相方にはセコンドについてほしいです。
村 絶対イヤだよ!
――高木三四郎社長(DDTプロレスリング)から男色ディーノさんと対戦させるって言われたとき、「相方に替わってもらう」って言ってましたよね?
村 そうらしいですね。もう洗礼は受けたんでしょ?
渡瀬 大阪で襲われました(笑)。まぁ、次からは相方に身代わりになってもらうので大丈夫です。
村 だからイヤだって!
――5月31日、後楽園ホールでのお披露目で「相方はお腹が痛くて、今日来てません」と告げると、お客さんがドッとウケてましたよ。
渡瀬 ふふふ! ホントひどいっすよね。ビックリしました。なんにも言わずに来るんかなと思ってたら「腹痛ぇ~、動けねぇ~」って。で、プライベートで嶋佐(ニューヨーク)が観に来てたっていう(笑)。
村 嶋佐には写メール見せられましたよ、「瑞基、良かったぞ」って。でも、気管支炎だったからしょうがないじゃん。俺だって行きたかったんですから。
――渡瀬さんが両立させることで、両方のお客さんが増えるといいですよね。
渡瀬 はい。お互いにお客さんが増えることによって、僕も2つやってて良かったと思えるはずなので。だから、今回の単独ライブにはプロレスファンにも来てもらいたいんです。ただその日、大阪でDDTの大会があるんで、関係者の方々に観てもらえないのは残念ですけど(笑)。
村 今回の単独はお笑いファン、プロレスファン......どっちも興味がない人でも、エンターテイメントが好きなら楽しんでもらえると思います。
渡瀬 あと、村潤之介がキライだから行かないっていう人も来てほしい。来たら、スッキリすると思うんで。
村 ふざけんな。いねぇよ、そんな人!
渡瀬 (笑)とにかく僕はプロレスをメジャースポーツとして復活させたいっていう大きな目標もあるので、芸人としても頑張りたいんですよ。こっちを頑張ることで、プロレスをメジャーにする手伝いができると思うので。
村 僕も役者を目指してるんで、芸人として頑張らないと。で、月9とか映画に出たいんですよね。
――賞レースは?
村 僕ら出ないです。
――あ、そうなんですか。だったら、コンビとして何が接点になってるんですか? 共通の目標というか。
渡瀬 ふっ............なんだろう?
村 なんだろうなぁ?
渡瀬 僕はプロレスラーになることを諦めてた時期があったんですよ。体もちっちゃくて、体重も少なくて。そのときは、ケンドーコバヤシさんとかハチミツ二郎さん(東京ダイナマイト)みたいに、芸人としてプロレスに関わっていけたらなと思ってましたけど......。正直言えば、プロレスラーを目指せることになった今はプロレスしか見えてないです。
村 僕も......自分のことしか考えてないかもしれないですね。
――今、『彩~inodori~Jr. Live』などでネタをやっているのは楽しいんですよね。
村 もちろん楽しいですけど、あれはネタっていうほど大それたものじゃないですよ。お互い、好きなことをやってるだけですから。
渡瀬 ネタっていう意識はないです。だから、賞レースに出ないのかもしれない。
村 そうだね。本気でやってない訳じゃないけど、ネタに真剣に取り組んでいる人たちに失礼っていうか......そういう感覚なんです。だから、漫才師だと言われるのもしっくり来ないんですよね。
――なるほど、なるほど。じゃあ、同期はどんなふうに観てるんですか? NSC東京15期生は横澤夏子さん、ニューヨーク、デニス、マテンロウ、おかずクラブ......などなど。皆さん、メディアに出たりとか色々と結果を出していますよね。
村 嬉しいです。皆が苦労しているのは知ってるんで、純粋におめでとうっていう感じです。
渡瀬 うん、同じ土俵で勝負してないので悔しさはないっすね。で、刺激だけ受けているというか。だからプロレスラーとして上手くいって有名になれたら、15期生のいろんなキャラクターの一員になれるでしょうし、「(自分が有名になることで)やっぱり15期はすごい」って言われるようになったら嬉しいですね。
――不思議なコンビですねぇ。それぞれの目標がありながらも、お互いの好きなものをわかり合えてるところが2人の接点になるんでしょうか。そんなお2人がどんな単独をやるのか、ますます気になってきました。チケットの売れ行きはどうですか?
村 正直言って、まだまだです......! ちょっとでも興味ある人は、僕ら2人とも手売り(チケット)を持ってるんで声をかけて欲しいですね。
渡瀬 1500円の価値はありますし、損はさせません。プロレスデビューしたら、今後、単独はできないかもしれないですし、是非来てもらえれば。
村 最初で最後かもしれないので、迷ってる方も来てください! お願いします!
●単独ライブ情報
てのりタイガー単独ライブ「DOUBLE IMPACT Ⅱ」
開催日時:7月12日(日) 開場18時45分 開演19時
場所:ヨシモト∞ホール
チケット:前売1500円、当日1800円
チケットよしもとにて絶賛発売中!!
【てのりタイガー】