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2015年9月 9日 (水)

9月、『THE EMPTY STAGE』が渋谷・ヨシモト∞ホールで開催!! バッファロー吾郎・竹若×ニブンノゴ!・宮地×犬の心が見どころを語る!

"即興"をテーマとした新感覚エンターテイメントショー『THE EMPTY STAGE』が9月、ついに東京・ヨシモト∞ホールで開催されることになりました。

たった1人で即興トークを繰り広げるOne-Man Talk Show(一人喋りショー)」とアメリカ最大級のコメディ集団「The Second City」による即興コントメソッドを取り入れた「新ジャンルの即興コントショー」といった2部構成でお届けする同イベント。今年の夏は『THE EMPTY STAGE 2015 SUMMER』と題して、8月9日(日)から23日(日)にて行なわれました。
9月15日(火)、17日(木)、18日(金)、ヨシモト∞ホールで開催される同ステージも、同じ構成で開催。「One-Man Talk Show(一人喋りショー)」にはそれぞれ、平成ノブシコブシ・吉村崇、ジャルジャル・後藤淳平、ロザン・菅広文が出演、「新ジャンルの即興コントショー」には同劇場で活躍するニューヨーク、ラフレクランなどが初めて挑戦するところも注目です。

今回の開催にあたって、『THE EMPTY STAGE』経験者であるバッファロー吾郎・竹若元博、ニブンノゴ!・宮地謙典、犬の心に、即興コントの魅力や今回の展望を大いに語ってもらいました。
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(向かって左から、犬の心・押見、ニブンノゴ!・宮地、バッファロー吾郎・竹若、犬の心・いけや)


――今年の夏に行なわれた『THE EMPTY STAGE 2015 SUMMER』のロングコントに出演した感想を、まず聞かせてください。

宮地 昨年12月にも同じ場所でやったんですけど、今回も雰囲気は良かったですね。日本にはないシステムのショーということもあって最初はお客さんも探り探りだった感じがあったんですけど、「前回楽しかったんで来ました」って言ってくれたリピーターもいましたし、会場に一体感があってやりやすかったです。
竹若 そうやね。会場の大きさや雰囲気がいい。しっかりとショーに見える場所なので良かったですね。
押見 ......あぁ、盛り上がってたんですね? 僕ら、(出演に)間がちょっと空いてたし、ロングは初めてだったんで、お客さんのことを観る余裕もなく必死だったんですけど(笑)。
宮地 ははは! 一生懸命やってたから気付いてないかなと思ってたけど、やっぱり気付いてなかったんだ。事後報告で申し訳ないけど盛り上がってたよ。
押見 あぁ、それなら良かったです(笑)。
いけや ふふふ。盛り上がってましたよねぇ。毎日来てるっていうお客さんもいましたし。
宮地 そうそう。ファンは増えて来ている感じはしました。
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――初日を観させていただきましたが、竹若さんチームのロングコントはなんて言うか......すごいストーリーでしたね。

竹若 (笑)とっ散らかってましたよねぇ。ロングコントでは"ミュージカル"っていう安定感のあるやり方が1つあるんですよ。それ以外のバリエーションも増やそうということで、難しいやり方にも挑戦したんです。やから、みんな「?」っていう感じでやってたところもあったけど、今回で(そのやり方を)確立できたらいいなと思いながらやっていたんで、ショーと言いながらも確率的にはね?
宮地 そうですね、大変でした。今回は"やってやった感"がほとんどないですね。
いけや 確かに、寝付きが悪かったですねぇ。(講師の)ライアンは「考えるな!」って言うんですけど、"いや、考えちゃうよ"って。"あそこは絶対違っていたな"っていう自分の中での反省もありましたもん。
竹若 シカゴ(The Second cityの本場)では長い歴史があって演目もそうですけど、お客さんも見方がわかってるから考えずにもできるらしいんです。けど、僕らにとっては初めてのことやからどう演じていいんかわからんし、お客さんもどう見たらええんかわからんかったやろうし......。ただ、すごく勉強になりました。ロングコントでは序盤に繋がりそうにないものを散らばらせて、後半にキュキュキュっいて回収していくかたちなんですね。やから、序盤は不安で不安でしょうがないんです。
押見 竹若さん、インポッシブルとかと一緒ですよね? 聞いた話によると、あいつらは散らかすのがすごく上手いらしいですね。
竹若 そうやね。僕らのチームは毎日、オナラで空飛ぶとかやったよ。
いけや ふはは! そういうの、うらやましいなぁ。
押見 僕らはどんだけ頑張っても宇宙人どまりの発想しかないですもん(笑)。僕らのチームって宮地さん、シューレスジョー、俳優の福田転球さんと平田敦子さんなんですけど、常識人の集まりなんで散らかすのが宿題というか。
宮地 そうそう。課題だったよね。
押見 あと、これも誰かから聞いたんですけど、女性のお客さんが一緒に来ていた男性のお客さんに「これ、本当はある程度、打ち合わせしてるんでしょ?」って話してたらしくて。観終わってからも「ほら、やっぱり打ち合わせしてたじゃん」って言ってたんですって。お客さんから観たら、打ち合わせがあるように見えるんだなって。でも、そう見えてるなら、僕らの勝ちなんだなって思って。
宮地 全てアドリブだから、俺らは"こんだけ上手くいくなんてスゴイ!"って思ってるのにね。初日の竹若さんチームなんて、竹若さんが神懸かり的なオチを持っていきましたもんね。
押見 竹若さんはカリスマになっていると聞いてますよ。練習、一緒じゃないときにも「竹若さんがすごい」って聞きます。
宮地 『THE EMPTY STAGE』に出てない芸人にも「竹若さんってすごいんでしょ」って言われますもん。
いけや もうカリスマですよね。
竹若 はははは!
押見 僕、その声が挙がっているっていうの聞いてちょっと考えたんですけど......。バッファロー吾郎さんのネタって"イエスアンド"なんじゃないかなと。竹若さんの言うワードにA先生はツッコミっぽいけど乗っかってることを言うじゃないですか。
竹若 確かにね、全くツッコまないコントを3年くらいやり続けたことはあった。
宮地 じゃあ、「The Second city」のやり方が合ってたのかもしれないですね。

――先ほどのお話によると、ロングコントの手法というか表現の仕方ってチームによって違っているんですか?

竹若 そうですね。僕らのチームはお客さんからもらったお題に沿ってトークをして、そこで出たワードを基にキャラクターをつくっていくやり方なんです。そのとき、一木(ハンマミーヤ)がなぜか俳優さんっぽい喋り方をするんですよ(笑)。キャラが乗ってないときにはボソボソ喋ってるんで、梶に怒られてました。
押見 ははは! モノマネを武器にしてるヤツだから、素が弱いんでしょうね。
竹若 そう。あと何をワードにしようとか考えてしまうからか、一木は(そのトーク部分で)ほぼ喋らん。たまに喋ったら俳優さんみたい......そういう新しい発見が今回ありました。
宮地 僕らのチームは、まず僕がゲーム(やり方)の説明をして、お客さんからお題をもらうんですけど。
いけや リーダー(宮地)は、オープニングの立ち振る舞いをいつも失敗するんです。いつも"失敗してるなぁ"って後ろに並んでるみんなでニヤニヤしてるんだけど、あれ、緊張が緩和されるからいいんですよね。
宮地 はははは!「甘噛みしたまま続けるな!」って揉めるのがチームの習慣になってるよね。
押見 始まったらツッコミはできないですけど、あそこだけはボケてツッコめますから。
いけや そうそう。いいアイドリングになってるよね。
竹若 ほかには、MCがやってシーンを3つつくってっていうのを繰り返すやり方もあったり。あと、さっき言った"ミュージカル"っていうやり方もあるんですよ。
押見 全て即興(アドリブ)なんで、"俺はこうしたいな"ってやってみてもそうならないことがほとんど。演者もそうですけど、お客さんにはそのいびつさを楽しんでもらうって感じですよね。

――即興でコントをつくっていくというのは、やはり大変な作業のように感じます。練習ではどんなことをやるんですか?

押見 本番と一緒ですね。スタッフさんからもらったお題でロングコントをつくっていく。
宮地 だから稽古というより、練習ですよね。
押見 はい。(スポーツでいうところの)練習試合と公式戦の差、くらいのものだと思います。
竹若 他の人の言うことに「イエス」って言えるように慣らす。で、チームメイトが困っていたらすぐ出て行って助ける。そういう反復練習というか、体に染み込ませるっていう作業をしている感じですね。
いけや (コントの中で)誰かしらが絶対に舵を切らなきゃいけない瞬間があるんですよ。誰かが舵を切ったら全員でそっちに行くんですけど、間違った舵を切る人もいたりして。
宮地 人それぞれ考え方が違うから、価値観を共有するのは難しかったりするよね。
いけや 確かに、そのあたりは難しいですよね。あと、名前も適当に言っちゃうと、みんなに伝わらない。で、名前がわからなくなって「おい、娘!」みたいな言い方でごまかすしかなくなるっていう。
宮地 そうそう。だから、記憶に残りやすい名前を選ぶようにしてるよね。
押見 それぞれの役割みたいなのも練習でわかってきますもんね。
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――そういう中で、チームメイトの性格を掴むことも大事ですよね?

竹若 大事ですね。例えばね、蛭ちゃん(インポッシブル・蛭川)はスゴイんですよ。彼はオールラウンダーで、"ようやってくれた!"と思う瞬間が結構あります。
宮地 すっごく器用ですよね。『THE EMPTY STAGE』の申し子です。
押見 そうなんですか。賢いゴリラなんだなぁ(笑)。
いけや ふはは! 俺、『THE EMPTY STAGE』以外で一緒に即興コントをやったことがあるんですけど、そのときも蛭ちゃんは起点になって物語をつくってくれました。
竹若 方向性を見せてくれたり、要所要所で男前になるよね(笑)。そう言えば、コントを進めていくうちに、蛭ちゃんがやってた2つのキャラが主人公になって。(同時には演じられないため)これ、どうすればいいんだ?っていう状況に陥ったこともあった。
押見 そういうの、結構ありますよね。脇役のつもりでやってたら、他の人達は俺のキャラクターを主役だと思っていてどうしようっていうことが、練習でありました。
いけや そういうことも含めて、このステージは本当に生ものですよね。
押見 そうそう。あとやっていて思うのは、日本人が(このメソッドを)やる意味として、ツッコミみたいなものもあってもいいんじゃないかというか。アメリカはツッコミの文化がないけど、日本の芸人がやっている以上、完全否定じゃなくて(アメリカと日本の笑いの文化の)融合というかたちだったらアリなんじゃないかなって思うんですよね。まぁ、ツッコむと話が進まなくなるので難しいかもですけど。
宮地 まぁね。これからやっていく上では、確かに日本の文化を入れたほうが面白くなるかもしれないよね。
竹若 結構、実践してきたし、確かにそういうことを考える時期に差し掛かっていると思う。最初はアメリカ・シカゴの「The Second city」をそのままやってみようということから始まったけど、そろそろオリジナルをね?
宮地 段々、メイドインジャパンな部分も増えてますしね。ぜひカリスマである竹若さんに、日本オリジナルのロングコントの方程式をつくってもらいたいなと。演目も「TAKEWAKA」っていう名前にしてね。
いけや いや、本当につくってもらいたいです!
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――そんな日本オリジナルの演目が今後生まれることも楽しみにしつつ......。9月は、よしもとの常設劇場・ヨシモト∞ホールでの開催となります。新しい試みですね。

宮地 すり鉢上の劇場なので、もしかしたら『THE EMPTY STAGE』に向いているかもしれないですね。僕と犬の心、シューレスジョーは変わらず同じチームなんですけど、2700が入るんですよ。散らかし屋のクラッシャーだと聞いているので一緒になるのが楽しみですね。僕らに足りてないものが補えるかもしれない。
押見 俺、八十島の弱点を知ってるんですよ。あいつはメロディに乗らない台詞を言うとき、緊張するんですよね(笑)。
竹若 ふふふ。確かに何言うてるかわからんとき、あるもんなぁ。
押見 だから、ミュージカルだとハマるかもしれないですね。ケンさん(水玉れっぷう隊)のチームは、いぶし銀ですね。スパイクは以前、一緒のチームでしたけど2人とも達者でした。松浦は歌が上手いですし。
竹若 歌が上手い人が多いチームやね。ただ、5人っていうのはなかなかの負担になる。僕ら、前のチームがそうやったんやけど、1人少ないだけでこんなに違うんかと思った。
押見 あぁ、1人ひとりの役割が大きくなるんですね。そういう意味で、僕らは2700が入ったことで人数は増えたけど、負担は増えたのかも(笑)。
竹若 ふふふ......平田さんがおらんから、女性がおらなくなってるしね。女性は1人いると(物語が)回りやすい。うちのチームは蛭ちゃんが女性キャラをやってくれることが多いけど。
いけや ははは! 蛭ちゃんはそういう役割もできるんですね。
押見 (チラシをじっくり観て)竹若さんのチーム、改めて観ると魅力的ですね。かたつむりも上手いですし。
竹若 そう。大介(林)は本当にうまいし、章吾(中澤)もええ散らかし屋で。でも、章吾は2700が初めてロングをやるときは教える側というか導く立場にもなれてた。メンバーによって、立ち位置を変えられる人もおるよね。
押見 だから、このショーって人間性が出るんですよね(笑)。シュー(シューレスジョー)もまとめる日もあれば、飛び道具になる日もあって、すごく器用なんですよ。
宮地 シューは本当に振り幅がすごいよね。
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――今回、ショートコントでは初めて挑戦する芸人さんもたくさんいますよね。

竹若 半分くらいそうですよね。ショートコントのチームもレベルが上がって、毎回すごいものをいせているんで注目ですよ。
宮地 ただ、このくらいの芸歴だと、ちょっと葛藤してしまう芸人も出て来るかも。
押見 確かに。ニューヨーク・屋敷なんてツッコんでるイメージしかないから、どうするのか興味あります。......プラスマイナスが参加してたとき、ありました? 人から聞いたんですけど、2人とも結構葛藤してたみたいで。でも、あいつらは器用だから、コツを掴んだらどんどん上手くなっていったらしくて。
宮地 そうそう。俺らのチームだったんだけど、確かに初めはすごく葛藤してた。2人とも「ん~~~!!!」ってなってたけど、時間が経つにつれて楽しさに気付いていったというかね。

――それだけハマる要素があるってことですね。

宮地 そうなんです! 本当にハマっちゃうんですよ。この前の『THE EMPTY STAGE~』は特に、みんなやりたくて出てるって感じでしたし、こんなにやり甲斐を持ってやれるものってあんまりないなと思います。......昨日、相方と仕事だったんですけど、俺、「楽しかったわぁ」って話しちゃって(笑)。普段、あんまりそういう会話にならないんですけどしたら、相方も「あぁ、そうなんだ」って聞いてくれました。
竹若 ははは! 今回初めてやる芸人も、いいチームに仕上がるといいですね。
押見 今回もショートとロング、両方観られるし、ワンマントークもある。参加するって構えるんじゃなく、一緒に楽しもうっていうくらいの気軽な気持ちで来てもらえると有り難いです。
いけや 時間も遅いんですっけ?
宮地 21時から。だから、食事して来るくらいでもいいですし。
押見 そうですよね。ほろ酔いで、ぜひ観に来てもらいたいですね。
竹若 ショートもやることは毎回違う。ロングももちろんそうやし、ワンマントークも毎回、違う芸人が喋るので、3日間すべて来ていただいて、違いを観てもらっても楽しいはず。今まで観に来ていない人にも、この機会に足を運んでもらえたら嬉しいですね。


●イベント情報
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THE EMPTY STAGE―in SHIBUYA―
<9月15日(火)>
出演者:吉村崇(平成ノブシコブシ)
    水玉れっぷう隊・ケン、ギンナナ、スパイク/ゆったり感、ニューヨーク、いぬ
<9月17日(木)>
出演者:後藤淳平(ジャルジャル)
    ニブンノゴ!・宮地、犬の心、シューレスジョー、2700/天狗、ネルソンズ、エマ
<9月18日(金)>
出演者:菅広文(ロザン)
    バッファロー吾郎・竹若、かたつむり、インポッシブル、ハンマミーヤ・一木/
    ジェラードン、ラフレクラン、すぽっと・金城

時間:20時30分開場/21時開演
会場:ヨシモト∞ホール
チケット:前売2900円/当日3200円
チケットよしもとにて発売中!!


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